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2015年12月18日16時09分

アンジェス MG Research Memo(1):遺伝子医薬分野のグローバルリーダーの地位確立を目指す


アンジェス MG<4563>は、1999年に設立された大阪大学発の創薬ベンチャー。遺伝子医薬に特化した開発を進めており、主要開発パイプラインとして、重症虚血肢向けのHGF遺伝子治療薬やアトピー性皮膚炎向けNF-κBデコイオリゴなどがある。将来有望な新薬候補品を開発し、販売パートナーとの販売権許諾契約によって得られる契約一時金や、開発の進捗状況等によって得られるマイルストーン収益、上市後の製品売上高にかかるロイヤリティ収入を獲得するビジネスモデルとなる。特に、上記2製品については自社で先行投資を進めている分、ロイヤリティの料率が一般的な水準よりも高く設定されている。同社の策定した長期ビジョンでは、有効な治療法のない疾患や難病に対する新薬の開発を進めながら、遺伝子医薬分野のグローバルリーダーとしてその地位を確立し、2025年に売上高500億円以上を目標としている。

主要開発パイプラインの中で、2016年に製造販売承認申請を行う可能性のある開発プロジェクトが3つある。いずれも国内市場向けで、HGF遺伝子治療薬(重症虚血肢)、NF-κBデコイオリゴ(アトピー性皮膚炎)の2つの医薬品と、メディキット<7749>と共同開発している薬剤塗布型バルーンカテーテル(薬剤はNF-κBデコイオリゴ)となる。このうち、バルーンカテーテルについては臨床試験の全症例の観察期間を終了しており、良好な結果が得られれば2016年中には承認申請できる見通し。また、残り2つの医薬品についても2016年中に承認申請を目指している。特に、HGF遺伝子治療薬については、再生医療等製品に対する早期承認制度である条件及び期限付承認制度を活用した申請を行う予定となっており、早ければ申請後1年以内に承認される可能性がある。

HGF遺伝子治療薬(重症虚血肢)では、2014年10月より第3相臨床試験のグローバル治験も開始しており、その動向が注目される。重症虚血肢の患者数は米国だけで約50万人、そのうち当該治療薬の対象となる患者層での市場規模は約50億ドルと予想されているためだ。米国及び国内では田辺三菱製薬<4508>と独占的販売権許諾契約を締結しており、既に受領した契約一時金の他、米国での開発成功によるマイルストーン収益を受け取ることになり合計で100億円程度となることが見込まれる。米国FDAからファストトラック(優先審査制度)指定を受けており、2018年頃に治験が終了した場合、2019年頃には米国で承認申請を行う可能性が出てきている。欧州の地域を対象とした契約先は決定していないが、パートナーが決まれば米国と同等のマイルストーン等の収益が見込まれる。先行する国内での承認が得られれば、その実現性への期待は高まると考えられる。

2015年12月期の連結業績は事業収益が450百万円、営業損失が4,300百万円となる見通し。事業収益は主にムコ多糖症VI型治療薬「ナグラザイム」の販売収入となる。一方、HGF遺伝子治療薬やNF-κBデコイオリゴの治験費用等を中心に研究開発費が約3,500百万円となる見通し。2017年以降も研究開発負担が継続する見込みで、黒字化は2019年頃を目標としている。このため、短期的には事業資金調達に伴う株式価値の希薄化が想定されるが、現在の主力開発パイプラインが進捗すれば、現在110億円強にとどまっている時価総額も見直される局面が出てくるだろう。

■Check Point
・重症虚血肢向けプロジェクトは最も注目される開発パイプライン
・臨床試験段階のパイプラインが複数あり研究開発負担が重い
・適時適切な資金調達を実施していく意向

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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