信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
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4334 ユークス

東証S
413円
前日比
0
0.00%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.4 1.47 2.91
時価総額 45.8億円
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明日の株式相場戦略=ポリシーミックス相場の入り口

 はっきりしない相場が続いている。きょう(28日)の東京株式市場は日経平均が凪状態で狭いゾーンでの小動きに終始したが、強弱観の対立でバランスを保ったというのではなく、なんとなく2万円台半ばを漂ったというイメージだ。

 米国では前日の債券市場で10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド状態のなか、利回り差が0.05%程度まで広がりリセッションへの懸念が改めて取り沙汰された。ただ、以前のようなパニック的な売りを誘うわけでもなく、米中摩擦問題と同様に、こちらも投資家の目が慣れてきたような印象がある。

 とはいえ、経済実勢が世界的に下向きにあることが日増しに意識されていることは間違いない。それを裏付けているのが非鉄市況。リスクオフを映した金市況の上昇とは対照的に、中国をはじめとする景気のバロメーターに位置づけられる銅市況の下落が、株式市場にも重くのしかかっている。

 こうなると金融緩和だけではなく、各国の財政出動への期待が膨らむことになる。俗に言われる“政策催促相場”の定義にのるものだが、「それには正直なところ、まだ株式市場の下げが足りない」(国内証券アナリスト)という声が市場では聞かれる。中国政府は27日に消費刺激策を発表したが、現時点では自動車の登録規制緩和など経済政策としてのインパクトには乏しいものだ。「中国はトランプ米大統領との交渉には匙を投げた格好。今後、財政出動を含む緊急経済対策の用意があることを示しているが、それは『米中摩擦問題が暗礁に乗り上げた場合』という但し書きが付く。株式市場は半信半疑の状態に置かれている」(同)という。

 世界的に各国中央銀行の金融緩和策のスイッチが入っているため、総論として売り方も胸突き八丁で苦しいところだ。しかし、少なくとも金融緩和と財政出動が両輪となるポリシーミックス(政策協調)が担保されない限り上げ潮の相場は復活しにくい。仮にポリシーミックス相場の入り口が見えてくれば、買い方にとって福音となることは間違いない。

 こうしたムードのなか、個別株物色も簡単ではない。局地的には買い意欲旺盛な銘柄も多いが、基本的に上ヒゲをつけやすい地合いであることは念頭に置いておく必要がある。「利食い千人力」で可能な限り実現益を確保しておきたいという思惑がマーケットに底流している。強い株につけというのは基本だが、中途半端に強い銘柄につくと逆に売り仕掛けのターゲットなりやすい傾向が、今現在の相場にはある。

 目先的に勢いがあるものを探すと、初心者では対処しにくい銘柄だが、ワイヤレスゲート<9419>がある。業績はお世辞にも良いとは言えず、値動きも荒いが、押し目狙いでマークしておきたい。ポイントは株式需給。直近信用倍率が0.8倍台で日証金では株不足状態にあり貸株規制がかかっている。

 このほか、ゲーム関連ではユークス<4334>で、これも押し目買い対象としてリストアップされる。生体認証関連で株価が400円未満で値ごろ感があるディー・ディー・エス<3782>も改めて注目してみたい。業績面で安定感のある銘柄として結婚式場を運営するエスクリ<2196>あたりも狙い目か。

 また、今のような市場に流入している投資マネーが限られている相場では、一つの共通項で括れる物色対象があれば資金が誘引されやすい。金融緩和という流れを意識するなら、やはり資金調達コストの低下で恩恵を受ける不動産セクターに目が向く。日銀は9月の金融政策決定会合で銀行セクターへのケアを考慮したうえでマイナス金利の深掘りも俎上に載せている。8月14日の当コーナーで不動産株に意外性ありとしたが、実際、業種別指数で「不動産」は15日を目先の底に大きく切り返しに転じている。

 超低金利環境が今後も維持されるなかで不動産関連は個別株物色のオアシスとなり得る可能性を秘めている。例えば不動産流動化ビジネスを手掛けるレーサム<8890>。時価総額500億円台で決して足は速くないが、13週・26週移動平均線のゴールデンクロス示現で戻り相場の色を強めており注目しておく価値はありそうだ。

 日程面では、あすは7月の建機出荷額、8月の消費動向調査などが発表される。また、2年国債の入札がある。海外では、4~6月の米GDP改定値に市場の関心が高い。このほか、7月の米仮契約中古住宅販売指数や米7年債の入札がある。8月の独失業率やCPI速報値なども注目される。(中村潤一)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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