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【2015年の相場展望】(B)注目テーマ(6/8):原油安メリット


1月29日にフィスコが開催した個人投資家向けセミナー「FISCOアプリで読み解く2015年の相場展望」では、注目8テーマを取り上げ、アナリストの佐藤勝己が解説した。うち、「原油安メリット」の主な講演内容と関連銘柄は以下の通り。



【原油安メリットのテーマ概要】

■今後は低位で安定推移の公算
原油市況はここ半年で半値水準にまで下落、中東産油国による「シェールガス潰し」が背景にあるため、短期的なリバウンド余地も限定的と考えられる。一方、これ以上の市況下落はほとんどの産油国が採算割れとなってくるため、今後は低位での安定推移に移行する公算。

■需給面が落ち着けば見直しも
現在、原油安が世界的な株安の一因となっているが、これは需給懸念が背景であり、産油国の政府系ファンドの保有株売却、ヘッジファンドの損失計上に伴うポジション整理などに対する警戒感が先行している格好。こうした需給面に落ち着きが見られてくれば、基本的には、日本はおろか米国でも原油安は景気にプラスと捉えられているため、原油安メリット銘柄を中心に見直しの動きが強まろう。

■値下げ圧力が強まりにくい銘柄に
化学セクターでは、短期的にはコストの低減につながるため原油安はプラスと捉えられる。ただ、中期的にはコスト低下による製品価格の下落で、一段とマージンを悪化させる銘柄も多いと考えられる。需給の逼迫している製品を手掛け、値下げ圧力が強まりにくい銘柄などが選別物色されよう。

原料安メリットの大きい日本航空<9201>、ANA<9202>などの空運株、日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>、商船三井<9104>などの海運株には引き続き関心。原油安に伴うガソリン価格の下落は日本通運<9062>やヤマト運輸<9064>などの陸運株にもメリット。

タイヤセクターは原料価格の下落につながるほか、ガソリン価格下落による補修用タイヤ需要の拡大も想定されダブルメリットも。とりわけ、ブリヂストン<5108>、東洋ゴム<5105>などは北米向けウェイトの高さも妙味に。

三井化学<4183>、東ソー<4042>など石化のウェイトが高い化学メーカーにも、短期的な収益性向上期待が高い。ほか、三洋化成<4471>、日本触媒<4114>などの高吸水性樹脂メーカーは、需要好調な中で原料安メリットが大きい。エフピコ<7947>は値上げが進展していなかった分、原料安による製品価格の値下げ余地は大きくない。

電力料金の低下は、東京製鐵<5423>、合同製鐵<5410>といった電炉メーカー、北越紀州<3865>、王子HD<3861>、日本製紙<3893>などの紙パセクターにもメリット。ほか、東京電力<9501>などの電力株も原油安メリットセクターである。

フィスコ個人投資家向けセミナー
「FISCOアプリで読み解く2015年の相場展望」
セミナー資料より抜粋

(アナリスト 佐藤勝己)


■原油安メリット関連銘柄

9201 日本航空 空運は原料安メリット大きい
9202 ANA  空運は原料安メリット大きい
5108 ブリヂストン 北米向けウェイトの高さも妙味に
5105 東洋ゴム 北米向けウェイトの高さも妙味に
4471 三洋化成 高吸水性樹脂メーカーは原料安メリットが大きい
7947 エフピコ 原料安による製品価格の値下げ余地は大きくない
4114 日本触媒 高吸水性樹脂メーカーは需要好調+原油安
9101 日本郵船 海運は原油安メリット大
9107 川崎汽船 海運は原油安メリット大
4183 三井化学 石化のウェイトが高い化学メーカー
9501 東京電力 電力は原油安メリット大
5423 東京製鐵 電力料金の低下で電炉メーカーにメリット
9062 日本通運 陸運は原油安メリット大
3865 北越紀州製紙 電力料金の低下で紙パルプメーカーにメリット
9104 商船三井 海運は原油安メリット大
9064 ヤマト運輸 陸運は原油安メリット大
4042 東ソー  石化のウェイトが高い化学メーカー
5410 合同製鐵 電力料金の低下で電炉メーカーにメリット
3861 王子HD 電力料金の低下で紙パルプメーカーにメリット
3893 日本製紙 電力料金の低下で紙パルプメーカーにメリット

《NO》

 提供:フィスコ

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