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2015年10月09日17時13分

ワールドHD Research Memo(6):市場環境に変化がなければ、上振れする可能性も


■今後の見通し

(1) 2015年12月期の業績見通し

ワールドホールディングス<2429>の2015年12月期の連結業績は、売上高が前期比27.5%増の87,752百万円、営業利益が同25.4%増の4,700百万円、経常利益が同24.2%増の4,624百万円、当期純利益が同73.0%増の3,445百万円と2ケタ増収増益となる見通し。ただ、半期ベースで見ると下期は上期と比較して収益水準が落ち込む見通しとなっている。不動産事業において大型プロジェクトの販売が上期に集中した反動で、下期が落ち込むとみているためだ。ただ、通期の計画は第1四半期決算発表時点に上方修正した数字を据え置いたものであること、不動産事業ではリノベーション事業が堅調に推移するほか、新たに子会社化したユニットハウス事業が加わることなどもあり、今後の市場環境に変化がなければ、上振れする可能性はあると弊社ではみている。事業セグメント別の見通しは以下のとおり。

○ファクトリー事業
ファクトリー事業の今期売上高は前期比14.7%増の28,597百万円、セグメント利益は同14.5%増の2,196百万円となる見通し。引き続き電気・電子業界、物流業界向けを中心に派遣・請負需要が旺盛で、採用強化を継続しながら収益拡大を進めていく方針だ。

採用強化の取組みとしては、「JOB PAPER」の認知度向上を図るためのテレビCMを継続していくほか、地域の状況や採用者のスキルに合わせた雇用枠の創出(女性、シニア、障がい者等の雇用創出)などを推進していく。

○テクノ事業
テクノ事業の今期売上高は前期比9.8%増の9,260百万円、セグメント利益は同10.1%増の769百万円と期初計画を据え置いている。ただ、上期が計画を上回って推移しており、下期も主力の半導体、情報通信サービス業界向けの需要が旺盛なことから、計画を上回る可能性は高いとみられる。事業の一段の拡大を図るため、新卒採用数に関しても強化しており、2016年は120名と大幅に増員する予定となっている(2014年20人→2015年30人→2016年120人)。

○R&D事業
R&D事業の今期売上高は前期比19.4%増の4,850百万円、セグメント利益は同179.9%増の447百万円と期初計画を据え置いている。医薬・バイオ関連の研究開発分野、並びに治験業務や臨床研究なども需要は引き続き旺盛で、下期も市場環境は良好な状況が続く見通し。

利益面では増収効果やDOTの収益改善により大幅増益を見込む。下期に利益水準がやや低下するのは、人材採用費や教育費用などの増加を見込んでいるためだ。なお、DOTは2015年4月に同業の(株)クリニカルトラストと治験モニタリング業務に関する提携を発表している。企業治験の外注化の流れが続くなかで、治験のモニタリング担当者(CRA:Clinical Research Associate)のリソースを拡充することで、大型案件の受注獲得機会を増やしていくことが狙いとなる。CRAの人員は双方合わせて約150名の体制となり、今後は共同受注による大型案件の獲得が増えていくものと予想される。

一方、R&D部門では新卒者の採用強化を進めていく。2015年は第2新卒も含めて64名を採用したが、2016年は100名の採用を予定している。2015年第2四半期の平均人員655名に対して、15%程度の人員拡充となる。また、R&D専用採用サイトとして「RD JOB PAPER」を6月よりオープンしている。

○セールス&マーケティング事業
セールス&マーケティング事業の今期売上高は前期比53.0%増の4,100百万円、セグメント利益は同131.6%増の169百万円と期初計画を据え置いている。CB事業では百貨店や量販店での取引拡大を進めていくため、人員を増員していく予定だ。また、OCS事業では大型案件に対応できるプロパーの増員や人材育成を推進中で、今後も体制強化による事業拡大を目指していく方針だ。

○不動産事業
不動産事業の今期売上高は前期比88.6%増の29,321百万円、セグメント利益は同36.8%増の2,557百万円となる見通し。前述したように上期に大型物件の販売が集中したことで、下期は上期比で落ち込むとみている。土地の売却を下期は計画していなことや、分譲マンションの引渡し戸数が上期よりも少ないことも影響する。

とはいえ、下期の売上計画5,086百万円は保守的とみられる。みくに産業のリノベーション事業で下期は2,200百万円程度が見込めるほか、8月末に子会社化した大町とユニテックスの売上高が加わるためだ。大町とユニテックスの2社合計で2015年3月期の売上高は2,235百万円となっており、9月から連結業績に加算したとすると、単純計算で700百万円程度のプラス要因になると想定される。残り2,000百万円程度の分譲マンションを販売できれば計画を達成できることになる。分譲マンションンの未引渡戸数は6月末で130.45戸あり、十分達成可能な水準と言える。

ただ、2016年は大型プロジェクトが一巡することで、分譲マンションの販売は減少が見込まれる。このため、新たに子会社化したリノベーション事業やユニットハウス事業でどれだけ伸ばすことができるかが、2016年の同事業のカギを握っていると言えよう。

みくに産業に関しては、九州を地盤として戸建のリノベーション事業を全国に展開しており、安定した需要が見込まれる。また、2016年以降も九州以外の拠点での営業強化を進めていくことで、収益の拡大を進めていく戦略だ。

一方、8月に子会社化した大町(ユニットハウスの製造販売)、ユニテックス(同レンタル販売)は宮城県を本社とし、東北を地盤とする企業で、業界の中ではナガワ<9663>や三協フロンティア<9639>に次ぐ3~4番手クラスに位置している。大町のユニットハウスは設置の容易な折り畳み方式を業界で唯一採用しており、設置時にサイズを2倍、3倍に拡大できること、折り畳み可能なため輸送コストが軽減できることなどが長所となっている。業績は順調で2社ともに黒字経営となっている。今回は全株式を取得し、完全子会社化しているが、買収費用については非開示で、また、のれん償却についても8月末のB/Sをもって確定するため、現時点では未確定となっている。

ユニットハウス事業の今後の事業戦略としては、オリンピック需要や公共インフラ関連の需要増を取り込むべく、国内での事業拡大を進めていく方針となっているほか、将来的には潜在的な需要が大きいインドネシアへの進出も視野に入れている。インドネシアでは2015年3月にサービスアパートメントの開発・運営等を目的とした子会社を設立したばかりだが、今後は不動産開発からユニットハウスの製造販売まで事業を拡大していく考えだ。

○情報通信事業
情報通信事業の今期業績は、売上高が前期比12.9%減の10,987百万円、セグメント利益が同98.8%減の2百万円と減収減益を見込んでいる。下期もさらに売上水準は低下する見込みだが、これは携帯ショップのスクラップ&ビルドを加速化させており、直営店舗数で3月末の64店舗から6月末には42店舗と20店舗以上減少していることが影響している。特に、収益性が厳しくなっている郊外型店舗の閉店を進めている。このため、利益面でのマイナスのインパクトは軽微となる。

携帯ショップは競争激化による業界再編の動きが続いているが、同社でも収益性を重視したスクラップ&ビルドによる収益体質の強化と同時に、営業エリアの拡大も進めていく方針となっている。同社の店舗は現在、その大半が福岡県内となっているが、今後はM&Aの活用も視野に入れながら、南九州へと営業エリアを拡大していくことを考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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