ジェネパ Research Memo(7):主力のECマーケティング事業に加え、海外子会社の受注が好調(3)
■ジェネレーションパス<3195>の業績動向
3. 財務状況
2024年10月期末における資産合計は前期末比102百万円増の4,520百万円で、流動資産は同236百万円増の4,299百万円となった。主な要因としては、現金及び預金の増加(143百万円)、取引高増に伴う売上債権(受取手形及び売掛金)の増加(20百万円)、今後の生産拡大に向けた原材料及び貯蔵品の増加(17百万円)等によるものである。固定資産は同133百万円減の221百万円となった。主な要因は、同社及びグループ会社における減損損失計上に伴う工具、器具及び備品の減少(66百万円)、機械装置及び運搬具の減少(33百万円)、建物及び構築物の減少(12百万円)、減価償却累計額の減少(64百万円)、ソフトウェアの減少(35百万円)、並びに無形固定資産の減少(55百万円)等によるものである。
負債合計は前期末比245百万円増の2,753百万円で、流動負債は同275百万円増の2,661百万円となった。主な要因としては、今後の運転資金需要やM&Aのための資金需要のために締結したコミットメントライン契約に伴う短期借入金の増加(130百万円)、商品確保のための仕入等に伴う支払手形及び買掛金の増加(49百万円)等によるものである。固定負債は同30百万円減の91百万円となった。主な要因は、長期借入金の減少(15百万円)、リース債務の減少(17百万円)等によるものである。
純資産合計は同143百万円減の1,767百万円となった。主な要因は親会社株主に帰属する当期純損失の計上(138百万円)に伴う利益剰余金の減少である。
4. キャッシュ・フローの状況
2024年10月期末における現金及び現金同等物は、同313百万円増の1,206百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは261百万円の収入(前期は119百万円の収入)となった。この主な要因は、減損損失の計上(95百万円)、減価償却費の計上(76百万円)に加え、仕入債務の増加(52百万円)、賞与引当金の増加(32百万円)等があったことによるものである。
投資活動によるキャッシュ・フローは78百万円の収入(前期は319百万円の支出)となったが、これは主に有形固定資産の取得に伴う支出(39百万円)、無形固定資産の取得に伴う支出(38百万円)等があった一方で、定期預金の払戻による収入(159百万円)等があったことによるものである。財務活動によるキャッシュ・フローは10百万円の収入(前期は236百万円の支出)となった。主な要因は長期借入金の返済(69百万円)、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得に伴う支出(26百万円)等があった一方で、短期借入金の増加(130百万円)等があったことによるものである。総括すると、営業活動によるキャッシュ・フローは引き続き堅調であり、前期に獲得した潤沢な資金を堅実に運用していることが窺える。また、キャッシュ・フロー対有利子負債比率※1は3.7倍(前期は7.7倍)、インタレスト・カバレッジ・レシオ※2は44.1倍(前期は81.4倍)と高い水準を維持しており、財務面の安定性は増している。
※1 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(リース債務を除く)÷営業活動によるキャッシュ・フローで算出される指標。
※2 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー÷利息の支払額で算出される指標。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
《HN》
提供:フィスコ