ネットイヤー Research Memo(6):2025年3月期はNTTデータとの協業案件を増やすなどで増収増益を目指す
■今後の見通し
1. 2025年3月期の業績見通し
ネットイヤーグループ<3622>の2025年3月期の業績は、売上高で前期比12.9%増の4,100百万円、営業利益で同107.0%増の300百万円、経常利益で同107.5%増の299百万円、当期純利益で同93.2%増の205百万円と増収増益を見込む。DXに対する企業の投資意欲は底堅く、引き続きCXを起点としたデジタルマーケティング支援の提供により重点顧客との取引深耕を図る。またNTTデータ及びNTTデータグループ各社との協業関係を強化し、新規顧客を獲得していくことで売上高の拡大を目指す。
利益面では、受注拡大に伴う人員稼働率の向上が見込まれるほか外注費を抑制することで、売上総利益率を前期の22.5%から23.8%に引き上げる。販管費は売上高の増加を前提に、新規サービスの開発コストや人材採用・育成費用の増加等により前期比13百万円増加を見込むが、対売上比率では増収効果で前期の18.5%から16.7%に低下する見通しだ。2024年春は新卒で9名を採用した。中途採用数については受注状況を見ながらコントロールする方向で考えているようだ。
なお、同社は2024年6月24日の株主総会で代表取締役社長として廣中龍蔵氏が就任した。廣中氏は、2009年まで同社に在籍し、独立後も大企業のデジタルマーケティング施策に関するコンサルタントとして多くのプロジェクトを手掛けてきた経歴を持つ。プレゼンスが高く、同社の強みも熟知していることから白羽の矢が立った格好だ。NTTデータとの協業関係については一定の成果を上げてきたものの、同社としてはさらに強みを生かせるプロジェクトの受注が可能と見ており、廣中氏が陣頭指揮を執ることで協業関係を一層強固なものとしていきたい考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ