サイバートラスト---24年3月期増収増益、認証・セキュリティサービスの売上高が順調に推移
サイバートラスト<4498>は24日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高が前期比4.8%増の64.66億円、営業利益が同5.5%増の11.12億円、経常利益が同5.2%増の11.21億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同28.5%減の5.18億円となった。
認証・セキュリティサービスの売上高は前年同期比11.3%増の39.43億円となった。DX市場の拡大によるセキュリティニーズを捉え、(1)電子認証サービス「iTrust」では金融機関向けや自治体向けのeKYCサービスや電子契約サービスを展開する各パートナー、(2)デバイス証明書管理サービス「デバイスID」では企業向けのクラウド認証サービス・リモートアクセスを展開する各パートナー、(3)SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」の各パートナーとの取引増加により伸長した。
Linux/OSSサービスの売上高は同3.6%減の13.94億円となった。企業向けLinuxサポートのうちCentOS延長サポートは一部案件の契約金額の見直しがあったものの契約件数は増加し、更新率も高水準を維持している。一方、AlmaLinuxサポートおよびCentOS7の延長サポートはサービス仕様拡充に時間を要し、販促活動が遅延した。
IoTサービスの売上高は同4.1%減の11.28億円となった。同サービスでは、(1)IoT・組込み用Linux OSである「EMLinux」のサポートサービスにおいて、従前からの車載機器、産業制御機器領域に加えて、新たに医療領域で複数案件が採用された(2)車載機器、次世代情報通信基盤向けの領域でセキュリティコンサル案件の大規模契約を獲得した(3)受託開発においてはグローバル市場に進出する国内製造業から大型案件の引き合いがあるものの、対応すべき領域の拡大に伴う必要な協業パートナー開拓が遅れ新規顧客獲得が低調となった。
2025年3月期通期の連結業績予想について、売上高が前期比11.3%増の72.00億円、営業利益が同16.9%増の13.00億円、経常利益が同15.9%増の13.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同65.8%増の8.60億円を見込んでいる。
《SI》
提供:フィスコ