コンフインタ Research Memo(3):プロフェッショナルの力と可能性を信じ、共に未来を創り出す
■事業概要
3. 事業内容
2023年8月のインターワークスの吸収合併に伴い、コンフィデンス・インターワークス<7374>の事業セグメントは「HRソリューション事業(人材派遣・受託)」、「HRソリューション事業(人材紹介)」、「メディア&ソリューション事業」の3つに再構築された。旧コンフィデンスが手掛けていた人材事業が大半を占めるHRソリューション事業(人材派遣・受託)は売上高構成比で71.4%を占める主力事業であり、ゲーム・エンタメ業界に特化した人材派遣、受託サービスを展開している。HRソリューション事業(人材紹介)は、業界横断的にミドル・ハイクラス人材を中心とした転職支援サービスを行っており、旧インターワークスが手掛けていた人材紹介事業が大半を占めている。メディア&ソリューション事業は日本全国の製造業・工場に特化した転職求人メディア「工場ワークス」の運営が主力であり、こちらも旧インターワークスが手掛けていたメディア&ソリューション事業が再分類された事業である。
(1) HRソリューション事業(人材派遣・受託)
a) 人材派遣事業
主力の人材派遣事業では、ゲーム会社向けにゲーム・エンターテインメント業界の知見が豊富な即戦力人材を顧客のニーズに合わせて派遣している。求職者のなかからクライアントニーズに合わせてエントリーレベルから業界での豊富な経験を持つ者まで幅広いレベルのクリエイターを採用し、取引先企業のニーズとクリエイターのスキルをマッチングすることで配属者数を拡大し、2024年3月期第2四半期のクリエイター派遣配属数は848名となっている。また、クリエイターに対しては、ビジネススキル研修やゲーム開発に必要な知識・スキルに関する研修を通じたキャリアアップを図っている。
b) 受託事業
受託事業はゲーム開発・運営のうち外部委託可能な業務を代行する事業で、主にゲームタイトルのデバッグ※業務を受託している。ゲームタイトルのデバッグ業務は守秘性が高いことから、2020年4月に新宿区に専用スタジオを立ち上げ業容拡大の準備を整えるとともに、営業・管理体制の強化を図っている。また、人材派遣事業との連携により、新規案件のリード獲得数増加に努めている。デバッグ業務のほか、英語・中国語・韓国語をはじめ幅広い言語に対応した多言語ローカライズサービスやカスタマーサポートもサービスの提供範囲となっている。
※コンピュータプログラムのバグ・欠陥を発見及び修正し、動作を仕様どおりのものとするための作業のこと。
(2) HRソリューション事業(人材紹介)
人材紹介事業は旧インターワークスが主に手掛けており、職業安定法に基づく有料職業紹介事業である。転職候補者と求人企業の仲介をし、求人企業から手数料を受領するビジネスである。同社は求人企業の中核を担う「ミドルマネジメント」から「エグゼクティブ」、ならびに即戦力で活躍が可能な業界専門職(メーカー、IT・Web・ゲーム業界、エネルギー業界、バックオフィス系)といった高付加価値人材をターゲットとしている。求人企業に対してコンサルタントを通じて求職者及び転職候補者を紹介し、その求職者の就業開始をもって手数料を求人企業から受領する形となる。コンサルタントは2024年3月期第2四半期末での各月末平均約70名が在籍している。
(3) メディア&ソリューション事業
a) 求人広告事業
主力サービスである「工場ワークス」の運営を行っており、製造業に特化した求人情報を掲載することで求人メディアとして求人サイトの広告販売を行う事業である。人材ビジネス企業や製造メーカーが主要顧客であり、同社が運営する「工場ワークス」を通じて求人情報を掲載することで求職者が顧客である人材ビジネス企業や製造メーカーへ応募をする形態である。「工場ワークス」は工場や製造の求人に特化した業界最大級の求人数を誇る求人サイトであり、自動車業界や半導体業界などを中心とした製造業における工場での就業に特化している点が強みである。
b) 受託事業(採用支援事業)
旧インターワークスが手掛けていた採用支援事業であり、企業の新卒・中途の採用活動に関する業務をニーズに合わせて請負う事業である。採用活動の代行は、一度受注すると企業の採用活動に深く入り込むため、繰り返し契約される傾向が強い。顧客の採用計画が活発な場合は、間断なく取引が可能となる点が特徴である。同社は自社メディアや求人ポータルサイトを利用した採用母集団形成のためのプロモーション業務を行い、会社説明会の企画・運営、選考活動の実施、内定者フォローなどを一手に引き受けている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 永岡宏樹)
《SO》
提供:フィスコ