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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3245 ディア・ライフ

東証P
1,047円
前日比
-8
-0.76%
PTS
1,046.9円
09:11 11/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
6.7 1.84 5.92 31.92
時価総額 470億円

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DEAR・L Research Memo(10):経常利益100億円を目指す中計「突破2025」が順調に進捗


■中長期の成長戦略

1. 中期経営計画「突破2025」とその進捗
ディア・ライフ<3245>では、2023年9月期を初年度とし、2025年9月期を最終年度とする中期経営計画「突破2025」を推進中である。経常利益目標は、2022年9月期実績の1.76倍となる100億円と高い水準となっている。またROE18%以上、ROA15%水準を維持し、効率性・収益性を維持することも重視している。中計の基本方針では、改めて同社のコアコンピタンスとして「スピード」「人材活用」「開発力」が定義された。それらの強みを生かして、ステークホルダーの多種多様なニーズに応えられる商品やサービスを開発・提供し、同社グループのブランド確立と価値向上を図る。初年度を終えて、重点テーマに対する成果・進捗は全体として順調であり、目標とする業績、KPIはすべてクリアしている。

2. リアルエステート事業の戦略テーマと進捗
中計において、主力のリアルエステート事業では、
1) 都市型レジデンスの事業量及び事業規模の拡大
2) ニーズに沿った商品・サービスの開発・提供
をテーマとしている。東京都市圏を中心とした住居系不動産への特化はそのままに、強固な財務基盤をテコに1件当たりの事業規模や開発量を拡大させている。具体的には、10億円以上の物件の販売は2022年9月期に17件だったが、3年後の2025年9月期にはこれを倍以上に増やす計画である。2023年9月期通期では、10億円以上の物件を21件売却した。大型化の背景としては、将来的なファンド組成を視野に入れていることがある。「ニーズに沿った商品・サービスの開発・提供」としては、住居だけでなく、店舗・オフィス等の企画力を強化し、地域社会の多様なニーズを最適化した商品提供を推進することなどが代表例だろう。直近では、神楽坂5丁目プロジェクト(神楽坂商店街沿いの店舗・事務所開発)を2023年9月に竣工・売却した実績があり、新機軸に沿った取り組みが始まっている。また、これまでに培ったノウハウを活用したジョイントベンチャー事業3件が進行中である。

3. セールスプロモーション事業の戦略テーマと進捗
中計において、セールスプロモーション事業では、
1) ITを活用した非対面営業の強化及び事業領域の拡大
2) 多様な働き方の提供
3) DLX-HDの上場を見据えた収益力の向上及びガバナンスの強化
をテーマとしている。「事業領域の拡大」に関しては、既に主力の保険金融業界や不動産業界以外の業界でも成功事例が出始めており、今後も多様な領域での人材ニーズに対応する。一例としては、前期に立ち上げたSES(システムエンジニアリングサービス)事業において、IT人材の教育機能が完成し、研修を終えたスタッフのソフトウェア開発案件への派遣が開始されている。「多様な働き方の提供」は、対面・非対面、フルタイム・パートタイムなど様々な働き方を可能にする取り組みであり、人材確保が業容拡大の鍵となる事業特性を反映したものである。「DLX-HDの上場を見据えた収益力の向上」では、2023年9月期に本部機能の集約、取引先との契約の見直し等のコスト削減の効果が顕在化し、収益力が強化されてきた。2024年1月には人材サービス4社の統合が決定し「(株)アルシエ」として収益力底上げを目指す。2024年9月期に順調な成長および通期黒字化が確認できれば、3年後から5年後の上場も見えてくるだろう。ちなみに、ディア・ライフの創業から上場までは約3年、パルマの子会社化から上場までは約6年と、同社経営陣は事業成長を加速する手腕に実績がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《AS》

 提供:フィスコ

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