サスメド Research Memo(10):治療用アプリ開発や創薬プロセス効率化など事業を通じて社会課題解決に貢献
■成長戦略
2. サステナビリティ経営
サスメド<4263>は、ESG(環境・社会・統治)経営やSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みについて、マテリアリティを公表していない。しかし、治療用アプリ開発による新しい治療法の提案、汎用臨床試験システムの提供による創薬開発プロセス効率化・開発コスト適正化、機械学習自動分析システムの提供による医療データ活用・医薬産業全体のバリューチェーン効率化など、同社の事業を通じてSDGsの目標の1つである「すべての人に健康と福祉を」の実現に貢献することを目指している。
なおコーポレート・ガバナンスの強化に向けて、取締役の指名・報酬に関する事項の諮問機関としてガバナンス委員会を設置した。
中長期成長のポテンシャルに期待
3. 弊社の視点
同社は研究開発段階のベンチャー企業であり、当面は研究開発費が先行して期間損益のマイナスが継続する見込みだが、医療機器製造販売承認取得第1弾となった不眠障害治療用アプリ「サスメド Med CBT-i」の収益が2025年6月期以降に本格寄与することが予想され、その販売状況を注目したいと弊社では考えている。国の政策として厚生労働省がプログラム医療機器の普及促進に向けて承認環境の整備を推進していることも追い風であり、開発パイプラインの拡充・進捗にも注目したい。さらに、ブロックチェーン技術の応用によるDTxプラットフォーム事業の拡大や、DTxプロダクト事業とDTxプラットフォーム事業のシナジーも予想される。こうした点を勘案して中長期成長のポテンシャルは大きいと弊社では評価している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
《SI》
提供:フィスコ