ミアヘルサHD Research Memo(7):財務体質は若干改善、収益性の向上が今後の課題に
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
ミアヘルサホールディングス<7129>の2023年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比で69百万円減少の14,135百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では未収入金が143百万円減少した一方で、現金及び預金が142百万円、売掛金が172百万円それぞれ増加した。また、固定資産では有形固定資産が12百万円、無形固定資産が84百万円、投資その他の資産が128百万円それぞれ減少した。
一方、負債合計は前期末比204百万円減少の10,798百万円となった。有利子負債が235百万円減少したことが主な要因だ。純資産合計は同135百万円増加の3,337百万円となった。利益剰余金が配当金支出により74百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益209百万円を計上したことが増加要因となった。
経営指標を見ると、自己資本比率は前期末の22.5%から23.6%に上昇し、有利子負債比率が同152.5%から139.3%に低下するなど、財務体質が若干改善した。2022年3月期までの2年間で2件のM&Aを実施したことにより、有利子負債が膨らんだが、歯止めが掛かった格好となっている。一方、収益性に関しては売上高営業利益率で1%前後と低水準が続いており、収益性の向上が経営課題となる。収益性が低い要因としては介護事業の収益がコロナ禍の影響で悪化したことが大きい。不採算事業所の閉鎖や高い収益性が見込めるホスピス事業を育成していくことで同事業の収益性を高めていくほか、2024年4月にはライフサポートをミアヘルサに吸収統合する予定となっており、間接コストの削減とシナジーを高めていくことで収益性の向上に取り組む方針となっている。また、グループ全体の一般管理費が8億円弱となっており、事業規模を拡大していくことで一般管理費率の低減を図る。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ