日産東HD Research Memo(6):企業理念を刷新し、事業成長に向けた取り組みを実行
■中期経営計画
1. 企業理念
「CASE」や「Maas」の考え方が広がるとともに、カーボンニュートラルに対する社会全般の意識や、所有からカーシェアやカーリースなどへと動く顧客の自動車に対する考え方、店頭からオンラインへという顧客の購買プロセス、人口減少や多様な働き方など、日産東京販売ホールディングス<8291>を取り巻く事業環境が変化の速度を上げている。これに対して同社は、EVやEV周辺商品の普及によるカーボンニュートラル社会実現への貢献、個人リースのノウハウを活かした販売や店舗ネットワークや試乗車を活かしたモビリティ事業の開発、リアルとデジタルを融合しブランド体験を促進する店舗ネットワークづくり、働き方改革や生産性向上に向けた業務・運営体制の改善とDXなどを取り組むべき課題として挙げている。
こうした課題の解消に加え、移動の楽しみや安心・安全・快適な運転といった普遍的価値を提供し続けるため、同社は新たな企業理念「モビリティの進化を加速させ、新しい時代を切りひらく 笑顔あふれる未来のために、わたしたちは走り続ける」を掲げた。企業理念の実現へ向けて、お客さまを笑顔に・働く仲間も笑顔に・チームワーク・プロフェッショナル・チャレンジ・考えながら動く・社会的責任という8つの価値観を重視するとともに、長期視点に立ったサステナブル経営に向けて、気候変動への対応・安心・安全な社会の実現・人権の尊重と人的資本の充実・地域社会への貢献という4つのマテリアリティを特定し対処していく方針である。こうした取り組みを着実に実行していくための通過点として、同社は4ヵ年の中期経営計画(2024年3月期~2027年3月期)を策定した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《SI》
提供:フィスコ