霞ヶ関キャピタル---3Qは2ケタ増収・各利益は大幅な黒字化、連結業績予想の上方修正に加えて期末配当金の増配を発表
霞ヶ関キャピタル<3498>は4日、2023年8月期第3四半期(22年9月-23年5月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比65.7%増の184.63億円、営業利益が10.43億円(前年同期は3.15億円の損失)、経常利益が9.09億円(同6.04億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が5.45億円(同5.08億円の損失)となった。
物流関連市場においては、通信販売・電子商取引の拡大とそれに伴う宅配取扱個数の増加を背景に倉庫面積や拠点を拡充する企業が増加すると見込まれており、物流施設需要は高く、今後も増加すると見込まれている。同社グループでは、中小型・冷凍冷蔵倉庫をメインターゲットに物流施設開発を進めているが、物流施設開発用地4件を開発フェーズに移行させた。加えて、開発用地1件を取得、物流施設3件が竣工するなど、順調に開発を進捗させている。ホテル関連市場においては、国内旅行は行動制限緩和や全国旅行支援により、2022年9月から2023年4月までの日本人宿泊者数はコロナ禍前の同期間(2019年2月から4月、2019年9月から2020年1月)を上回った。他方、インバウンド需要においては水際対策措置が見直され、2023年4月の外国人宿泊者数はコロナ禍前の2019年4月に比べても遜色のない数値に回復している。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行に伴い水際対策も終了し、インバウンド需要拡大にはさらなる追い風が吹いている。このような状況を背景にして、11月に「FAV HOTEL 鹿児島中央」、12月に「FAV HOTEL 広島平和大通り」・「FAV TOKYO 西日暮里」、3月に「FAV TOKYO 両国」が開業を迎えた。さらに2月にはアパートメントホテル10件を対象とした総資産額約135億円の長期運用型ファンドを組成した。本ファンド組成はホテル開発事業において、土地のソーシングから開発を経てファンド組成およびアセットマネジメント業務の受託までおこなう同社のビジネスモデルを完遂した第1号案件となる。また、ホテル開発用地3件を取得、開発用地1件を開発フェーズに移行した。続く6月にも開発用地1件を取得するなどホテル開発・運営は社会経済活動正常化の潮流を受け順調に進捗している。ヘルスケア関連施設開発事業においては、終末期医療や在宅看護、在宅介護の需要増加が強く見込まれており、同社が開発を進めるホスピス住宅は最期を迎える場所として重要な役割を担っていく存在となるべく鋭意取り組んでいる。当第3四半期累計期間においては、ヘルスケア関連施設開発用地3件を取得、開発用地2件を開発フェーズに移行、ヘルスケア関連施設1件を売却するなど、着実に事業を推進している。
2023年8月期通期については、同日、連結業績予想の上方修正を発表した。売上高が前期比73.2%増(前回予想比35.8%増)の360.00億円、営業利益が同91.5%増(同28.1%増)の41.00億円、経常利益が同119.4%増(同40.7%増)の38.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同96.5%増(同8.1%増)の20.00億円としている。また、当期の業績予想を踏まえ、2023年8月期の期末配当予想について、1株当たり10.00円増配の60.00円とすることを発表した。
《SI》
提供:フィスコ