バルテス Research Memo(6):2023年3月期は主要KPIが好調。営業利益は大幅増益で過去最高を達成
■業績動向
1. 2023年3月期の業績概要
(1) 損益状況
バルテス<4442>の2023年3月期の連結業績は、売上高が9,059百万円(前期比35.1%増)、営業利益が970百万円(同70.1%増)、経常利益が982百万円(同69.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が651百万円(同57.4%増)となり過去最高益を更新した。
主要KPIでは、「平均単価」(ソフトウェアテスト)は740千円(前期は696千円)、2023年3月期末の稼働エンジニア数は1,157名(前期末は928名)、期中の案件数は3,868件(前期3,365件)となり、いずれも過去最高となった。
売上総利益率は29.8%(前期は27.8%)と改善したが、主に大型案件の増加、エンタープライズ系領域の増加による。一方で、販管費は前期比33.8%増(437百万円増)となったが、予算の範囲内であり、売上総利益の伸び率を下回ったことから営業利益は大幅増となった。
販管費の増加の主な内訳は、人件費が105百万円増、採用費が130百万円増、その他が246百万円増であった。その他のうちM&A関連費用が99百万円増、拠点拡張費用が24百万円増であった。
営業利益の増減要因を分析すると、増収効果による増益が654百万円(うちソフトウェアテストサービス事業613百万円増、Web/モバイルアプリ開発サービス事業36百万円増、オフショアサービス事業4百万円増)、売上総利益率の改善による増益が183百万円(うちソフトウェアテストサービス事業115百万円増、Web/モバイルアプリ開発サービス事業72百万円増、オフショアサービス事業4百万円減少)、販管費の増加(人件費105百万円増、採用費130百万円増、研究開発費44百万円減、その他246百万円増)による減益が437百万円であった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
《SI》
提供:フィスコ