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7112 キューブ

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キューブ Research Memo(6):2023年12月期はリテール、ECは堅調ながらも韓国卸、国内卸は減収予想


■今後の見通し

1. 2023年12月期の業績見通し
キューブ<7112>の2023年12月期の業績は、売上高5,954百万円(前期比7.1%増)、営業利益957百万円(同5.5%増)、経常利益950百万円(同5.8%増)、当期純利益659百万円(同8.1%増)と予想している。

販売チャネル別では国内リテール、国内EC、海外EC、海外卸は堅調に推移する予想であるが、韓国卸は前期の好調の反動もあり減収を見込んでいる。また、国内卸は卸売先の一部で在庫が増加している懸念があることから減収となる見通し。

売上総利益率の予想値は開示されていないが、卸の売上比率が低下することから上昇する見込みだ。一方で事業拡大に伴う人件費や物流費、広告宣伝費等は引き続き増加する見込みであることから販管費は増加する見通し。これらの結果、営業利益率は16.1%(前期は16.3%)へ低下し、営業利益の伸び率は5.5%となる見込みだ。

2. 販売チャネル別見通し
国内リテールの売上高は1,835百万円(前期比24.6%増)を見込む。既存店の売上高は前期並みと予想しているが、2023年4月にオープン予定の「MARK&LONA青山フラッグシップストア」が寄与することで増収を見込んでいる。同店舗は同社初の路面店(約100坪弱)として骨董通り沿いにオープン予定で、著名建築デザイナーを起用し、ラグジュアリーな空間デザインとなっている。売上寄与だけでなくさらなるブランドの浸透効果も期待される。なお、同店舗の本格的な売上寄与は2024年12月期からと同社では見ている。

ECチャネルはトラフィックの増加等により堅調に推移する見通しで、売上高は国内ECが1,242百万円(前期比22.3%増)、海外ECが258百万円(同104.7%増)を見込んでいる。

一方で、B2Bは全体として厳しい予想となっている。海外卸はまだ規模が小さいことから売上高は275百万円(同32.5%増)を見込んでいるが、韓国卸は前期の反動もあり1,846百万円(同11.9%減)と予想している。国内卸は、一部の卸売先で在庫が膨らんでいる懸念があることから467百万円(同23.2%減)としている。

3. 経営方針
2023年12月期の経営方針として、「ブランディング」「グローバル戦略」「コラボレーション」の強化を掲げている。

(1) ブランディング
引き続き強力なインフルエンサーとしてタレントの木村拓哉氏を起用し、Web・SNSを中心としたターゲットマーケティングを継続する。店舗展開としては、国内の基幹店舗として「MARK&LONA青山フラッグシップストア」を2023年4月に開店するほか、既存店では改装(阪急うめだ店)や店舗開発(東海エリアの新規出店)を含め、大型化を図っていく。国内外合計で出店関連として2億円の投資を計画している。

(2) グローバル戦略
新規国受注を狙い、OMOストア※の展開等を通じ、台湾を皮切りにインドネシア、南米、シンガポール、マレーシア、UAEを開拓する。また、欧州についてはイタリア、フランス等の高級ブティックやセレクトショップを引き続き開拓する。米国については、高級ゴルフ場等を中心とした卸先の開拓とOMOストアの新規出店開発を進める。このほかにも、米国「PGA SHOW」発の新規コレクション「T-LINE」の展開を計画している。

※On-line Merges with Off-lineの略で、実店舗とオンラインストアが融合した店舗のこと。


(3) コラボレーション
同社はクリエイティブを軸にグローバルに活躍する企業やブランドと持続可能なコラボレーションを行っている。日韓共同開発を行った「MARK&LONA」初のサンケアプロダクトの展開や、環境に配慮したサステナブルな生産背景を使用したアイウェアコレクションの開発を予定しており、著名デザイナーとのコラボレーションを展開しパワーコンテンツも強化していく計画だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SI》

 提供:フィスコ

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