ポラリスHD Research Memo(5):新株式及び新株予約権の発行により財務基盤が安定化
■業績動向
2. 財務状況
ポラリス・ホールディングス<3010>の2023年3月期第2四半期末の総資産は前期末比1,718百万円増の13,754百万円となった。流動資産は同1,309百万円増加したが、これは現金及び預金が1,240百万円増加したことが主な要因である。固定資産は同408百万円増加したが、投資その他の資産が増加したことが主な要因である。現金及び預金は3,644百万円であり、今後のM&Aや投資に向けて余力があると言える。
負債合計は前期末比354百万円減の11,488百万円となった。これは、一部借入金の返済期限の変更などに伴う短期借入金の減少485百万円、長期借入金(1年内返済予定を含む)の増加135百万円が主な要因である。純資産合計は同2,073百万円増の2,265百万円となった。これは、新株予約権の行使、資本金638百万円の減少、資本剰余金817百万円の減少、利益剰余金の増加3,534百万円などが主な要因である。
経営指標では、流動比率は408.0%(前期末428.1%)、自己資本比率は16.4%(前期末1.5%)となっており、財務基盤が強化されている。同社の財務体質は、2021年3月末(債務超過)と比較すると劇的に改善している。これは、2021年11月に新株式及び新株予約権の発行により約59億円を調達(未行使分を含む)したことが要因である。なお、今後の資金使途としては、新規ホテル物件取得及び新規出店資金に47.4億円、運転資金に11.6億円を充当することを決定しており、財務基盤の安定に寄与することが期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《SI》
提供:フィスコ