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【材料】フェデックス、決算受け時間外で上昇 合理化と需要回復が相まって成果=米国株個別

(NY時間16:53)(日本時間06:53)時間外
フェデックス<FDX> 293.90(+6.78 +2.36%)

 貨物輸送のフェデックス<FDX>が時間外で上昇。引け後に9-11月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。26年度通期のガイダンスも公表し、1株利益の見通しを上方修正した。コスト削減と配送ネットワークの合理化が需要回復と相まって成果を上げていることを示した。

 「ネットワーク2.0」の推進と構造的なコスト削減により、変革施策に関連した恒久的なコスト削減効果10億ドルを維持する方針を再確認している。

 同社は従来分離していた陸上と航空貨物のネットワークを統合する大規模な再編を進めており、明るい見通しと第2四半期の予想上回る利益は、長期低迷後に改善しつつある配送需要の中で同施策が奏功していることを示唆する。

 堅調な価格設定、コスト削減、米国内の小口配送量の増加が業績を押し上げたとしており、第2四半期は例年、年末商戦に向けて配送量が増える時期でもあるが、UPS<UPS>のMD-11機が11月にケンタッキー州ルイビル近郊で墜落し14人が死亡した事故を受けて、同型機が全機運航停止となった影響は同社にも及んでいる。同型機はフェデックスの機材の約4%を占め、繁忙期のサービスへの影響が懸念されている。

 同社は小売、消費者、産業分野に幅広く関与していることから景気のバロメーターと見なされることが多いが、トランプ関税を巡る変動により、特に高収益な中国から米国への輸送減少により、営業利益が約10億ドル押し下げられるとも述べている。

(9-11月・第2四半期)
・1株利益(調整後):4.82ドル(予想:4.12ドル)
・売上高:235.0億ドル 6.8%増(予想:228.0億ドル)
  フェデックス・エクスプレス:204.3億ドル(予想:197.2億ドル)
  フェデックス・フレート:21.4億ドル(予想:21.4億ドル)
・営業利益(調整後):16.1億ドル(予想:13.6億ドル)
・営業利益率(調整後):6.9%(予想:6.1%)

(26年度通期見通し)
・1株利益(調整後):17.80~19.00ドル(従来:17.20~19.00ドル)(予想:18.28ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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