【市況】半導体・AI関連株への自律反発狙い/オープニングコメント
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより17日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場は、NYダウが302ドル安、ナスダックは54ポイント高だった。11月の米雇用統計は強弱まちまちの結果だったが、労働市場の減速を警戒した売りが優勢となった。ただ、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ軌道が変わらないとの見方や議会下院が人工知能(AI)インフラを支援する法案を巡り承認に向け進展したことが好感されてハイテクの一角が買われ、相場を下支えした。シカゴ日経225先物清算値は大阪比225円高の49685円。円相場は1ドル=154円70銭台で推移している。
シカゴ日経225先物清算値にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで49450円から始まり、その後は買い優勢のなかで一時49900円まで買われる場面もみられた。終盤にかけて上げ幅を縮めたものの、ナスダック指数が反発したこともあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角には自律反発狙いの買いが意識されそうである。とはいえ、5万円接近では戻り待ち狙いの売りも意識されやすく、狭いレンジでの推移が意識されやすい。
昨日の日経平均株価は寄り付きを高値に下へのバイアスが強まり、ほぼ日中の安値圏で終えていた。25日線を明確に割り込み、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで下げている。11月中盤にかけての調整場面においても-1σ水準での攻防をみせていたこともあり、いったんは同バンドを支持線としたリバウンド狙いの買いが入りやすいだろう。
そのため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の自律反発を想定し、ソフトバンクG<9984>やアドバンテスト<6857>などの底堅さを見極めたいところである。米雇用統計を通過したことで市場の関心は17日発表のマイクロンテクノロジーの決算や18-19日の日銀の金融政策決定会合に移る。マイクロンの決算への不安はありそうだが、ポジションをニュートラルにするうえで、いったんハイテク株の買い戻しを誘う可能性もありそうだ。
《AK》
提供:フィスコ

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