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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):エニーカラー、SBG、くら寿司

エニーカラー <日足> 「株探」多機能チャートより
■ANYCOLOR <5032>  4,770円  -1,000 円 (-17.3%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ
 ANYCOLOR<5032>が続急落。同社は10日の取引終了後、26年4月期第2四半期累計(5~10月)の単独決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益予想は145億7000万~152億6000万円(前期比26.6~32.6%増)に見直し、従来予想(142億2300万~149億1700万円)からレンジを引き上げた。ただ、市場の高い期待値からみて、修正後の利益予想のレンジは物足りなさが意識されたもようで、売りを浴びる格好となった。今期の売上高予想は520億~540億円(同21.3~25.9%増)と、従来予想(500億~520億円)から上方修正した。第1四半期にコマースやイベントを中心に売上高が計画を上回ったほか、第2四半期は計画通りの進捗となった。VTuberユニットの周年施策など第3四半期以降も強い需要が見込まれており、業績予想を見直した。期末配当予想は従来の見通しから5円増額して40円に修正。年間配当予想は75円(前期比10円増配)となる。

■ソフトバンクグループ <9984>  17,225円  -1,435 円 (-7.7%)  本日終値  東証プライム 下落率6位
 ソフトバンクグループ<9984>は売り優勢、中段もみ合いから下放れる可能性が意識されている。同社傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)の好調が伝わるなか、前日の米国株市場ではFOMC通過後に幅広い銘柄に買いが流入し、主要株価指数が揃って上昇、S&P500指数は一時最高値を上回って推移する場面があった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発し、同社株には追い風となっている。一方、大規模AIインフラプロジェクト「スターゲート」で連携する米オラクル<ORCL>が決算発表後に時間外で急落していることは、ソフトバンクGの株価にもネガティブに働きやすい。また、日経平均寄与度の大きい同社株にはあすのメジャーSQ算出を前に先物絡みで上値を押さえる圧力も観測され、きょうの値動き次第で全体相場の方向性にも影響が出る可能性がある。

■くら寿司 <2695>  3,150円  -215 円 (-6.4%)  本日終値
 くら寿司<2695>が大幅続落。10日の取引終了後、25年10月期の連結決算の発表にあわせて、26年10月期の通期業績予想を発表した。経常利益予想は52億円(前期比15.8%減)、最終利益予想を30億円(同16.8%減)としており、大幅減益の見通しを嫌気した売りが出た。コメ価格の上昇などが利益を圧迫する要因となる見込み。売上高予想は2570億円(同4.9%増)、期末一括配当予想は30円(前期は20円)とする。25年10月期は売上高が2451億900万円(前の期比4.3%増)、経常利益が61億7900万円(同0.7%減)、最終利益が36億600万円(同11.8%増)だった。北米の黒字化やアジアでの増益を達成したものの、日本が減益となった。

■サトウ食品 <2923>  7,680円  -420 円 (-5.2%)  本日終値
 サトウ食品<2923>が3日ぶりに急反落した。同社は10日の取引終了後、26年4月期第2四半期累計(5~10月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比9.8%増の204億8000万円、営業利益は同2.3倍の20億2100万円、最終利益は同2.6倍の19億1400万円となった。あわせて未定としていた通期の業績予想について、売上高が前期比7.6%増の500億円、営業利益は同0.1%増の27億円、最終利益が同18.0%増の23億円となる見通しを示した。期末一括配当予想は70円と記念配当5円を含む前期の水準と横ばいを計画する。10月中間期は包装米飯及び包装餅製品ともに主力製品の販売が堅調に推移し、政策保有株の売却に伴う特別利益も発生した。同社の業績は鏡餅の販売が集中する第3四半期(11~1月)に収益が大きく増加する傾向がある。これを踏まえると今期の利益予想の水準には物足りなさが意識され、売りを促す要因となったようだ。

■JR西日本 <9021>  3,009円  -55 円 (-1.8%)  本日終値
 JR西日本<9021>が軟調推移。SBI証券が10日、JR西日本の投資判断を「買い」から「中立」に引き下げるとともに、目標株価を4150円から2900円に減額修正した。鉄道関連のモビリティ事業では投資拡大期へと突入すると予想。不動産事業では大阪プロジェクトに関してオフィス併設型となっており、収益貢献が若干遅れている印象があるとの見方を示すとともに、来期は大阪・関西万博効果がはく落することなどを踏まえて投資判断を見直した。同証券はJR西日本の27年3月期営業利益予想を従来の1938億2700万円から1810億円に見直している。

■ラクオリア創薬 <4579>  1,302円  -4 円 (-0.3%)  本日終値
 ラクオリア創薬<4579>は安い。東京証券取引所が11日から、同社株の信用取引による新規の売り付けと買い付けにかかる委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)にすると発表。これによって個人投資家からの資金流入が細るとの見方から売られた。また、日本証券金融も同日以降、貸借取引自己取引分と非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を50%(うち現金担保分20%)にすると発表した。

■モイ <5031>  351円  +51 円 (+17.0%) 一時ストップ高   本日終値
 モイ<5031>は大幅高で3連騰。年初来高値を連日更新した。10日の取引終了後、26年1月期第3四半期累計(2~10月)の単独決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。経常利益予想を前回予想の1億2900万円から3億7300万円(前期比45.8%増)に引き上げた。経常利益は減益予想から一転、前期の過去最高益を更新する見通しとなっており、業況を評価した買いが集まった。売上高予想は前回予想の66億1000万円から66億1200万円(前期比0.3%増)と小幅に引き上げた。同社はライブ配信プラットフォーム「ツイキャス」を運営。ポイント販売の予想を下方修正した一方、メンバーシップやプレミア配信の売り上げ見通しを上方修正している。また、ポイント販売においてアプリ以外の決済手段の比率が上昇。手数料率の低下が販管費を圧縮する。自主音楽レーベル「Moi Records」の管理音楽に関する収益の増加も利益拡大に寄与する。最終利益予想は開示していない。2~10月は売上高が49億5400万円(前年同期比0.5%増)、経常利益が3億600万円(同52.7%増)、最終利益が1億3400万円(同13.1%減)となった。日本音楽著作権協会(JASRAC)と「ツイキャス」での楽曲利用に伴う収支報告の内容に関する認識の齟齬(そご)の解決に向けた協議が完了し、解決に伴う特別損失を計上した。なお、NexTone<7094>との間にも認識の齟齬が発生しており、解決に向けた協議を進めている。

■ゼネラル・オイスター <3224>  697円  +100 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値
 ゼネラル・オイスター<3224>がストップ高。10日の取引終了後、1000株以上を保有する株主に3月末と9月末を基準日として、自社の店舗で使える1万円相当のポイント(年間2万円相当)を贈呈すると発表しており、株主還元姿勢を評価した買いを引き寄せた。同社は24年9月末を基準日とする株主優待を最後に制度を廃止していたが、前回の株主優待制度を再検証し、維持費用の大幅な削減による持続可能な制度運営の可能性を検討してきたという。今回の株主優待制度の導入を通じ、個人株主の増加と中長期的な保有の促進を図る。

■かっこ <4166>  733円  +100 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値
 かっこ<4166>がストップ高。10日の取引終了後、25年12月期の単独業績予想の修正を発表した。最終損益予想を2億2500万円の赤字から1億5500万円の赤字(前期は2億5500万円の赤字)に縮小する見通しになった。同時にNTT<9432>傘下のNTTデータとEMV-3Dセキュア領域でクレジットカードの不正利用対策の強化に向けた業務提携をすると開示しており、これらを好感した買いが集まった。売上高予想は7億8100万円から8億円(前期比9.0%増)に見直した。既存顧客向けに実施したEC向け不正検知サービス「O-PLUX」のバージョンアップにより、サーバー費・データ費の効率化が進んだことで売上総利益率が当初予想を上回っている。業務提携についてはEMV-3Dセキュアの仕組みの一部で連携し、サービスをカード会社向けに提供するNTTデータとEC事業者向けに展開するかっこの双方の視点を踏まえることで、不正検知の高度化を推進する。

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