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【材料】ボーイングが上昇 26年にFCFが黒字に転じるとの見通しを示す=米国株個別

(NY時間09:42)(日本時間23:42)
ボーイング<BA> 197.34(+10.88 +5.84%)

 ボーイング<BA>が上昇。マラベCFOが投資家説明会を実施し、長期遅延している777Ⅹの認証作業を進めつつ、2026年に通期のフリーキャッシュフロー(FCF)が黒字に転じるとの見通しを示したことが好感されている。財務面で大きな転換点を迎える可能性を明らかにした。

 同CFOは8月にCFOに就任して以降、初の投資家向け説明会に臨んだ。2025年は20億ドルのキャッシュ喪失が見込まれるのに対し、2026年は黒字を確保できるとの見通しを示した。

 今回のコメントは、2026年のキャッシュフロー見通しに関する初めての詳細な説明で、航空機の引き渡し増加や工場およびサプライチェーンの安定化が進めば、同年はボーイングの再建が本格化する節目となる可能性がある。

 同CFOはまた、前経営陣が掲げていた100億ドルのキャッシュ創出目標についても、長期的には達成可能との見方を維持した。特に737MAXや787ドリームライナーで生産ペースが着実に改善していること、未引き渡し機の在庫減少、防衛・サービス部門の事業改善が楽観的な見通しの根拠だと説明している。

 通年のFCFが黒字となったのは2023年が最後で、それ以降は赤字が続いている。度重なる混乱の中で同社は負債削減と将来を支える投資を進めており、2020年代前半の累計損失は390億ドルに達し、昨年だけでもストライキや重大事故寸前のトラブル、米連邦当局の調査や経営陣刷新などの影響で131億ドルの損失を計上した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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