【市況】＜マ－ケット日報＞　2025年12月1日

　週明けの市場は日経平均が５日ぶりに反落。終値は前週末比９５０円安の４万９３０３円で３日ぶりに５万円の大台を割り込んだ。前週末の米国株は上昇したものの国内では日銀の利上げ観測の高まりを背景に戻り売りが優勢となった。日経平均は直近４日間で１６００円以上も上げておりその反動が勝った面もあるようだ。日銀総裁が１２月の利上げに前向きな発言をしていることで市場は少しナーバスになっている模様。ただ、これは何度もあったことで知ったら終いとなりそうだ。

　前週末の米国市場は利下げ観測を支えにダウ平均が５日続伸。徐々に最高値奪回が視野に入りつつある。１２月の０．２５％利下げをほぼ完全に織り込む形でこの日もダウ平均は一時３００ドルを超える上げ幅まで示現した。また、この日は感謝祭翌日の短縮取引で市場参加者が少なく、薄商いで月末のドレッシング買いが効きやすかった面もあったようだ。ダウ平均の上げはこれで７カ月連続。かなり過熱感もあるが１２月相場も利下げで堅調に推移しそうである。

　さて、東京市場は目先的な過熱感から利食い優勢の展開となったが、日銀の利上げの可能性に関しては儀礼的な下げで対応しており、何か月も話題になったことで織り込みはほぼ完了に近くなっただろう。トピックスの下げは限定的で上昇トレンドに変化はないことが示されている。本日の日経平均の下げは指数寄与度の高いファーストリ、アドテストの下げ（両社で３２０円）も響いている。（ストック・データバンク　編集部）