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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 9月7日版

日経平均は3万9850円を目指す下げ場面へ入る公算か
1. 8月と9月の両方で陽線引けする展開になりにくい
 図1は、 日経平均株価の8月と9月の月足が陽線引けしたか、陰線引けしたかを示しています。月足が陰線引けしている年は「●」、陽線引けしている年を「〇」としています。
 これを見ると、1990年から2024年までの35年中、8月と9月の月足が両方とも陽線となった年は「2005年、2006年、2012年、2018年、2020年、2021年」の6回しかありません。
 2005年は、8月に年初来高値を更新する上げ場面となった後、9月もはっきりとした上昇の流れを作りっています。
 2006年は、9月の始値が1万6072円、終値が1万6127円となっていて、55円幅だけの上げとなっています。8月に上昇して、9月は月初に下げた分を月末に戻して少しだけ上げて引ける展開となっています。
 2012年は、8月の始値が8622円、終値が8839円、9月の始値が8836円、終値が8870円です。8月から9月にかけてジグザグに横ばいに推移して、結果として月足が若干だけ陽線で引けているだけです。
 2018年は、8月が横ばいに推移して(たまたま月足が陽線となって)、9月に上昇しています。
 2020年は、8月の価格が上昇して、9月が横ばいに推移しています。
 2021年は、8月が横ばいに推移して、9月に上昇しています。9月は14日まで一本調子の上昇場面となった後、14日以降、一本調子の下げ場面となって月末までに上げ分のほとんどを押し戻されています。
 8月、9月の月足が両方とも陽線で引けた過去6回のケースでは、8月、9月とも、年初来高値を更新した年が2005年だけです(2005年は円安により、年末まで一本調子の上昇局面となった年です)。
 その他の年は年初来高値を更新していないか、9月に若干だけ、年初来高値を更新しているだけです。
 本年は、8月に積極的な上昇を経過して、8月に年初来高値を更新しています。2005年のように年末へ向けてはっきりとした日経平均株価の上昇要因が現れなければ、9月は月足が陰線引けする展開になる可能性が大きいと推測できます。
図1 日経平均株価の8月、9月の値動き
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