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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):フジHD、QPS研究所、阪急阪神

フジHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■フジHD <4676>  2,537.5円  +120.5 円 (+5.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 フジ・メディア・ホールディングス<4676>が急伸。同社は27日の取引終了後、取締役相談役の日枝久氏が6月の定時株主総会後に退任する人事を発表した。取締役の在任期間は40年以上と、同社の経営に大きな影響力を及ぼしていた日枝氏の退任を含む経営体制の刷新により、元タレントの中居正広氏を巡る騒動に区切りがつくとの見方から、ガバナンスの改善を期待した買いが入ったようだ。新たな経営体制では、取締役数を17人から11人に減員するとともに、独立社外取締役を過半数とする。また、多様性の観点から女性取締役比率を3割以上とした。

■QPS研究所 <5595>  939円  +37 円 (+4.1%)  本日終値
 QPS研究所<5595>は3日ぶり反発。27日取引終了後、過去に獲得した大型受注の内容に変更が生じたと発表した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)から受注した「軌道上エッジコンピューティング技術の軌道上実証研究」について、受注金額が1億7400万円から13億7700万円に大幅に増加した。これが買い材料視された。同実証研究における衛星の打ち上げ実施計画に関し、JAXAとの調整が完了したため、その実施条件を反映したという。研究期間は2026年9月まで。なお、今後の業績に与える影響は現在精査中とした。

■阪急阪神 <9042>  4,138円  +114 円 (+2.8%)  本日終値
 阪急阪神ホールディングス<9042>が3日続伸した。27日の取引終了後、株主還元方針の変更とともに、26年3月期の配当予想を開示。これが株価の支援材料となったようだ。従来は総還元性向を30%とする方針としていたが、これを「50%を目安」に引き上げる。更に、年間配当金額の下限を100円とする方針も加えた。新たな方針のもと、26年3月期の配当予想については中間50円、期末50円の合計100円とする計画。今期の年間配当予想と比べて40円増配の見通しとした。加えて同社は阪急バスと阪神バスの値上げの実施も発表している。

■LAホールディングス <2986>  7,270円  +150 円 (+2.1%)  本日終値
 LAホールディングス<2986>が続伸。午前11時30分ごろ、25年12月期から中間配当を実施すると発表しており、好材料視された。25年12月期は従来、期末一括330円の配当を計画していたが、中間・期末各165円の年330円に修正する。

■SPDR <1326>  42,850円  +880 円 (+2.1%)  本日終値
 SPDRゴールド・シェア<1326>やNEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>、WisdomTree 金上場投資信託<1672>といった金ETFが高い。27日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、6月限が前日比38.6ドル高の1トロイオンス=3090.9ドルに上昇。一時、3102ドル台に乗せ最高値を更新した。トランプ政権による米自動車関税が経済に与える影響が警戒されるなか、安全資産である金に資金が流入している。

■ミガロホールディングス <5535>  2,595円  +40 円 (+1.6%)  本日終値
 ミガロホールディングス<5535>が6日ぶりに反発。27日の取引終了後、5月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。前回の株式分割決定時よりも株価が上昇しているため、投資家層の裾野拡大という方針・目的を遂行するために分割を実施するとしている。

■HENNGE <4475>  1,451円  +9 円 (+0.6%)  本日終値
 HENNGE<4475>が続伸。同社は27日取引終了後、クラウドセキュリティーサービス「HENNGE One」のARRが100億円を突破したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。ARR(Annual Recurring Revenue)とは、対象月の月末時点における契約ユーザーから獲得する翌期以降も経常的に売上高に積み上げられる可能性の高いサブスクリプションサービスで獲得する年間契約金額のこと。同社は今後も「HENNGE One」をはじめとする各種サービスの拡充を図るとしている。

■宮越ホールディングス <6620>  1,364円  +7 円 (+0.5%)  本日終値
 宮越ホールディングス<6620>が全体下げ相場に逆行して強さを発揮。26日、同社子会社である皇冠電子の深セン市における「ワールド・イノベーション・センター」プロジェクトに関し、01―01区画の開発に関する草案が、計画管轄部門の審査を通過し福田区の管理局から公示されたことを発表し、同日に急速人気化した経緯がある。その後も戻り売りをこなし株価の頑強ぶりが際立っている。中国では政府が主導して不動産バブルの沈静化に動き、最近は市況低迷が顕著だったが、ここにきて当局の政策転換を背景に底入れの動きが明確になりつつある。同社にとっても深センの開発案件など市況安の段階で着手できた案件が、今後日の目を見る可能性が指摘される。

■ソラコム <147A>  920円  +4 円 (+0.4%)  本日終値
 ソラコム<147A>がプラスに転じた。午前11時ごろ、KDDI<9433>とIoT分野の協業に関する包括契約を締結したと発表しており、好材料視された。両社はこれまでにもIoT分野で協業を進めてきたが、今回の包括契約によりIoT分野における技術革新とサービスの拡充を目的として協業を強化する。特に今後取り組む分野として、IoTとAIの活用を視野に入れた法人向けソリューションの拡充や、ソラコムのクラウドネイティブなモバイルコア技術を生かした新たな機能・サービスの開発などに注力。また、コネクテッドカー向けIoT基盤の研究開発・構築でも連携して取り組みを進めるとしている。

■JCRファーマ <4552>  505円  -43 円 (-7.9%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 JCRファーマ<4552>は大幅反落。27日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を390億円から330億円(前期比23.0%減)へ、最終損益を22億円の黒字から43億円の赤字(前期55億700万円の黒字)へ下方修正すると発表した。これが嫌気された。予定していたライセンス契約が当期中の締結に至らない見通しのため。また、在庫の精査に伴う損失計上や補助金の確定が翌期にずれ込んだことも響く見込み。なお、きょうは3月期末の配当権利落ち日にあたることから、この影響もあるもよう。

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