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【市況】株価指数先物【寄り前】 需給面への思惑から25日線水準での押し目狙い


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37440 -360 (-0.95%)
TOPIX先物 2774.5 -15.5 (-0.55%)
シカゴ日経平均先物 37460 -340
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。エヌビディア<NVDA>が5.7%安で終えるなど、半導体株の下げがセンチメントを冷ます形となった。中国が先端半導体の使用を巡るエネルギー効率の規制を強化するとの観測が報じられたほか、米商務省が中国のサーバー大手企業など約80社を禁輸措置の対象にすると発表したことで、中国市場での販売が一段と落ち込むとの懸念が高まった。また、トランプ米大統領が自動車関税について、日本時間3月27日午前5時に発表すると米報道官が明らかにしたと伝わったことで、自動車株も売られた。

 NYダウ構成銘柄ではエヌビディアのほかセールスフォース<CRM>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、ボーイング<BA>、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>、マイクロソフト<MSFT>が下落。一方で、プロクター・アンド・ギャンブル<PG>、マクドナルド<MCD>、コカ・コーラ<KO>、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>、シスコシステムズ<CSCO>が買われた。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比340円安の3万7460円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比10円安の3万7790円で始まった。3万7670円~3万7790円辺りで推移を続けるなか、米国市場の取引開始後にショートが優勢となり、終盤にかけて3万7410円まで下げ幅を広げる場面もみられた。終了間際は3万7410円~3万7510円辺りで保ち合い、3万7440円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。米中貿易戦争による影響が警戒されやすく、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となろう。また、トランプ大統領は、輸入自動車に対して25%の関税をかけると発表した。日本からの輸入車も対象になるため、トヨタ自動車<7203>[東証P]など大手自動車メーカーの動向が注目されそうである。

 日経225先物は、ナイトセッションで25日移動平均線(3万7440円)水準まで下げてきた。前日は同線を支持線とした動きをみせていたこともあり、再び割り込んでくると短期筋のショートを誘う形になりそうだ。朝方は下へのバイアスが強まりそうだが、売り一巡後の底堅さを見極めることになろう。

 本日は3月期決算企業の権利付き最終日になるため、権利取りを狙った資金流入が見込まれるほか、明日にかけては配当再投資による先物買いへの思惑が高まりやすい。需給面での下支えが意識されるなか、押し目待ち狙いのロングでの対応に向かわせよう。25日線水準での底堅さから、オプション権利行使価格の3万7375円から3万7750円のレンジを想定。為替市場で1ドル=150円半ばと円高・ドル安が一服していることも安心感につながりそうだ。

 26日の米VIX指数は18.33(25日は17.15)に上昇した。前日までの下げで200日線(17.36)を割り込んでおり、リバウンドが入りやすい水準だったとみられる。75日線(18.09)を上回って終えてきたため、再び20.00を回復してくると、市場心理をやや神経質にさせそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.54倍と前日から変わらず。ファーストリテイリング<9983>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]、ソフトバンクグループ<9984>[東証P]などが日経平均型を牽引。ただし、東証プライムの値上がり数が全体の7割を超えるなか、NTショートを巻き戻す動きにはつながらなかった。本日は半導体株の弱い動きが日経平均型の重荷になる可能性があり、NTショートに振れやすいところである。ただ、自動車株がTOPIX型を抑える形になると考えられ、トレンドは出にくいだろう。

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