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【市況】株価指数先物【引け後】 後場は円高を嫌気したロング解消の動き


大阪3月限
日経225先物 36750 -40 (-0.10%)
TOPIX先物 2697.5 +4.5 (+0.16%)

大阪6月限
日経225先物 36510 -40 (-0.10%)
TOPIX先物 2670.5 +4.5 (+0.16%)

 日経225先物(3月限)は前日比40円安の3万6750円で取引を終了。寄り付きは3万7120円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万7105円)にサヤ寄せする形から、買いが先行した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買い気配から始まるなか、前場中盤にかけて3万7330円まで買われた。買い一巡後はロングの解消が優勢となり、3万7070円まで上げ幅を縮めたものの、3万7000円接近では底堅さがみられ、前場終盤にかけては3万7150円辺りでの推移となった。

 しかし、参院財政金融委員会に出席している日銀の植田和男総裁の発言が伝わると、利上げ観測が意識された。為替市場では1ドル=147円台半ばと、円高・ドル安が進んだ。これが重荷となる形でロング解消の動きが強まり、後場終盤にかけて下落に転じた。日経225先物(6月限)については、配当落ち分が考慮されているため、3万6510円で終えており、限月間スプレッドは-240円となった。

 また、グローベックスの主要な米株先物がマイナス圏で推移していたことも、後場の弱い値動きにつながった。米連邦政府のつなぎ予算の失効が迫り、政府機関が一部閉鎖になるリスクが高まっていることが背景にあるとみられる。また、鉄鋼とアルミニウムに対する25%の関税を発動したトランプ米政権に対抗し、欧州連合(EU)とカナダは対米報復関税を発表。トランプ米大統領はEUに対して報復する考えであり、貿易戦争の激化による世界経済への影響が警戒されている。

 日経225先物は、ボリンジャーバンドの-1σ水準まで上昇した後は下げに転じる形となったが、朝方の-1σ回復でいったんは達成感も意識されただろう。下向きで推移する-1σと-3σに沿った調整を続けるなかでは、積極的なロングは限られていた。ただ、3万7000円辺りでの底固めの動きが期待されたが、円高が重荷となる形で下落に転じた展開はやや想定外だろう。

 日経225先物の6月限の-2σはナイトセッションで3万6800円、-2σは3万5760円辺りに位置している。3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)通過で需給面は軽くなることで、短期的には押し目狙いのロングが入りやすくなりそうだが、来週の日銀金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。

 NT倍率は先物3月限で13.62倍に低下した。6月限では13.67倍となる。朝方はアドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価を牽引する形で上昇して始まったが、後場に入り再びNTショートに向かわせる形となった。

 手口面(3月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が8489枚、ソシエテジェネラル証券が5014枚、シティグループ証券が3433枚、ゴールドマン証券が1825枚、JPモルガン証券が1437枚、モルガンMUFG証券が1424枚、野村証券が1409枚、バークレイズ証券が1342枚、ビーオブエー証券が1266枚、みずほ証券が1200枚だった。

 TOPIX先物は、野村証券が6085枚、ABNクリアリン証券が4127枚、ソシエテジェネラル証券が3798枚、BNPパリバ証券が3432枚、みずほ証券が3094枚、ゴールドマン証券が2234枚、JPモルガン証券が2198枚、ビーオブエー証券が1650枚、シティグループ証券が1587枚、バークレイズ証券が1277枚だった。

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