【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ネットプロ、マクドナルド、大王紙

ネットプロテクションズホールディングス<7383>が3日続伸。この日、後払い決済「atone(アトネ)」が、ファミリア(神戸市中央区)が運営する「ファミリアオンラインショップ」に採用されたと発表しており、好材料視された。「ファミリアオンラインショップ」では、支払い方法としてクレジットカードと代金引き換え支払いを提供していたが、クレジットカードを持っていない人でも買い物が楽しめるよう後払い決済の導入を検討していたという。今回の「atone」の採用は、コンビニエンスストアでの現金支払いを含む多様な支払い方法に対応することが可能で、さまざまな利用客の決済ニーズに対応することができる点や、女性中心であるファミリアの顧客層と「atone」の親和性が高い点、更にシステム導入時の負荷が少なく、未回収リスクもネットプロが保証する点などが評価されたとしている。
■マクドナルド <2702> 5,890円 +80 円 (+1.4%) 本日終値
日本マクドナルドホールディングス<2702>が続伸。5日の取引終了後に発表した1月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比4.3%増と2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」と初めてコラボレーションし3種類の「エヴァンゲリオンバーガー」を期間限定で販売したほか、亀田製菓<2220>の「ハッピーターン」の味わいをマックフライポテトで再現した「シャカシャカポテト ハッピーターン味」を同じく期間限定で販売したことなどが寄与した。なお、全店売上高は同5.8%増だった。
■大王製紙 <3880> 850円 +10 円 (+1.2%) 本日終値
大王製紙<3880>が5日ぶりに反発。同社は5日、家庭用・業務用紙製品を4月1日納品分から値上げすると発表しており、好材料視された。対象となるのはティシュー、トイレットペーパー、キッチンタオル、ペーパータオル他家庭用・業務用紙製品の全品で、現行価格より10%以上の値上げとなる。物流費、人件費の高騰が継続し、自助努力だけではコスト上昇分を吸収することが困難であるとして値上げに踏み切る。
■アドバンテスト <6857> 8,550円 +86 円 (+1.0%) 本日終値
アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連が頑強な値動き。前日の米国株市場では半導体セクターの銘柄が強い動きとなり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.3%高と続伸しフシ目の5000大台に復帰した。そのなか、生成AI用半導体大手のエヌビディア<NVDA>が5%を超える大幅高をみせており、同社と取引関係のあるアドテストや生成AI市場をターゲットとするディスコに追い風となっている。一方、両銘柄とも直近データで信用買い残が急増しており、個人投資家の戻り売り圧力が上値を押さえている。
■三菱商事 <8058> 2,520円 +23 円 (+0.9%) 本日終値
三菱商事<8058>が頑強。6日午後2時、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表。純利益は前年同期比18.8%増の8274億600万円となった。通期の純利益予想は据え置いた。国内洋上風力発電事業に関して522億円の減損損失などを計上しながらも、4~12月期の純利益の通期計画に対する進捗率は87%となった。更に、キャッシュフロー配分に関し、株主還元後のフリーキャッシュフロー4000億円について、来期からの次期経営戦略期間に繰り越すことはせず、投資及び追加還元に全て配分する方針を示した。国内洋上風力発電に関しては、3日に事業性の再評価を実施すると発表していた。第3四半期決算発表後には売り買いが交錯したものの、減損を計上しながらも2ケタの最終増益で高進捗率となったことが好感されたほか、追加還元への期待も重なる格好となり、次第に買いが優勢となったようだ。ローソンの持ち分法適用会社化に伴う再評価益を計上したほか、LNG関連事業での受取配当金の計上も寄与した。
■カカクコム <2371> 2,500.5円 +11 円 (+0.4%) 本日終値
カカクコム<2371>は後場に入り上げ幅を拡大。午前11時40分ごろに発表した第3四半期累計(24年4~12月)連結決算が、売上高566億8700万円(前年同期比16.5%増)、営業利益220億6500万円(同20.6%増)、純利益150億9800万円(同19.1%増)と2ケタ増収増益となったことに加えて、あわせて期末配当予想を25円から55円(年80円)に引き上げたことが好感された。「ショッピング」「サービス」「広告」「保険」の全ての事業が伸長し価格.com事業が増収増益となったことに加えて、外食需要の高まりを背景とした食べログ事業の伸長が業績を牽引。また、求人ボックス事業の月間利用者数の増加やインキュベーション事業の旅行・移動領域での売上高の伸長など度も寄与した。なお、25年3月期通業績予想は、売上高740億円(前期比10.6%増)、営業利益285億円(同10.4%増)、純利益194億円(同7.2%増)の従来見通しを据え置いている。
■スズキ <7269> 1,941.5円 +3.5 円 (+0.2%) 本日終値
スズキ<7269>が後場に強含み、一時2000円台に乗せた。上場来高値を更新している。6日午後3時、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。売上高予想は従来の見通しから1000億円増額して5兆7000億円(前期比6.4%増)、最終利益予想は200億円増額して3700億円(同16.7%増)に引き上げており、好感されたようだ。為替や原材料価格の変動の影響を業績予想に織り込んだ。あわせて、通期の二輪の世界販売台数予想を引き上げた。四輪の世界販売台数見通しは前回予想並みとした。
■東京精密 <7729> 8,724円 +5 円 (+0.1%) 本日終値
東京精密<7729>が続伸。岩井コスモ証券は5日、同社株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。目標株価は1万円を継続した。4日に発表された10~12月期連結業績は売上高が317億円(前年同期比25%増)、営業利益が57億円(同89%増)と大幅増収増益となった。広帯域メモリー(HBM)向けなどにプローバが、また先端パッケージングで使われるインターポーザ(中継基板)向けにグラインダが伸びた。同時に25年3月期業績は売上高が1450億円から1460億円(前期比8%増)に、営業利益が280億円から285億円(同13%増)に再上方修正された。同証券では、下期に入りAI向けにプローバやグラインダの受注が急増していることに注目しており、競合他社に比べ評価が低い株価を見直すきっかけになるとみている。
■カナデビア <7004> 974円 -78 円 (-7.4%) 本日終値 東証プライム 下落率4位
カナデビア<7004>は大幅安。旧日立造船。5日取引終了後に4~12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比11.0%増の4134億3200万円となった一方、最終利益が同9.5%減の53億9300万円となっており、これが売り材料視されたようだ。環境部門の増加により売上高は増加。営業利益段階でも増益を確保したものの、持ち分法による投資損失や不適切行為に関連した調査費用が最終利益に響いた。なお、通期の増収・営業増益、最終減益見通しに変更はない。
■オルガノ <6368> 7,260円 -460 円 (-6.0%) 本日終値 東証プライム 下落率10位
オルガノ<6368>が急落。5日の取引終了後、25年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を修正した。今期の売上高予想を1650億円から1675億円(前期比11.4%増)、最終利益予想を215億円から230億円(同32.9%増)に上方修正した。一方、受注高については電子産業分野の大型案件で、受注見込み時期が後ろ倒しになった影響で、これまでの予想に比べて8.8%減の1550億円に見直しており、嫌気されたようだ。電子産業分野や一般産業分野のソリューション事業の売り上げが想定よりも増加した。プラント事業の利益率の改善効果も業績予想に織り込んだ。4~12月期の売上高は前年同期比8.9%増の1156億9800万円、最終利益は同36.2%増の139億6500万円となった。
■CBGM <9852> 6,300円 +1,000 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
CBグループマネジメント<9852>はストップ高。5日の取引終了後、日本政策投資銀行と政投銀系の投資会社マーキュリアホールディングス<7347>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格の1株8058円にサヤ寄せする格好となった。政投銀と、マーキュリア傘下のマーキュリアインベストメントが無限責任組合員を務める投資事業有限責任組合が設立したC Holdings(東京都千代田区)を通じてTOBを行う。買い付け予定数は218万3303株(下限143万8200株、上限設定なし)、買い付け期間は2月6日から3月24日まで。TOB成立後にCBGM株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は5日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。
●ストップ高銘柄
プロトコーポレーション <4298> 1,980円 +400 円 (+25.3%) ストップ高 本日終値
Synspective <290A> 878円 +150 円 (+20.6%) ストップ高 本日終値
アストロHD <186A> 669円 +100 円 (+17.6%) ストップ高 本日終値
DNAチップ研究所 <2397> 1,019円 +150 円 (+17.3%) ストップ高 本日終値
など、13銘柄
●ストップ安銘柄
ウインテスト <6721> 148円 -50 円 (-25.3%) ストップ安 本日終値
ビートレンド <4020> 788円 -150 円 (-16.0%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
株探ニュース