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【注目】米GDP、予想下回るも力強い米経済を示す 通年では2.8%成長

*米GDP速報値(第4四半期)(前期比年率)22:30
結果 2.3%
予想 2.6% 前回 3.1%

*個人消費
結果 4.2%
予想 3.2% 前回 3.7%

*GDPデフレータ
結果 2.2%
予想 2.5% 前回 1.9%

*PCEコアデフレータ
結果 2.5%
予想 2.5% 前回 2.2%

 この日は10-12月(第4四半期)の米GDP速報値が発表になっていたが、前期比年率換算で2.3%と第3四半期から伸びが鈍化し予想も下回った。ただ、GDPの7割を占める個人消費は4.2%と約2年ぶりの大幅増加となり、力強い米経済を示している。

 設備投資と在庫投資の減速が全体を圧迫。特に在庫は非常に不安定なカテゴリーではある。設備投資は2年ぶりに減少に転じ、米製造業の低迷が続いていることを浮き彫りにしている。

 今回は2024年通年のGDPも公表され、2.8%と力強い成長を記録し、エコノミストが考える持続可能な成長を大きく上回った。2023年に2.9%、2022年には2.5%を記録していた。

 市場では、今年も2%超のペースで拡大を続けると予想されているが、それはトランプ大統領の政策にも左右される。トランプ大統領はすでに好調な成長をさらに加速させるために減税と規制緩和を公約しており、これは企業が好むアプローチではある。ただ一方で、企業は関税が自社のコストを押し上げたり、他国が報復関税を課せば輸出に打撃を与える可能性があることも懸念している。

 また、最近の粘り強いインフレも不安を煽っているようだ。第4四半期のPCEコアデフレータは2.5%と第3四半期の2.3%から上昇。FRBは前日のFOMCで政策金利を据え置いたが、FRBは利下げをしばらく停止するのではないかという疑問も投げかけられる中、エコノミストからは、力強い個人消費も相まって、経済はFRBからの支援を必要としていないのではとの声も聞かれる。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美


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