【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は堅調地合いか、米ハト派後退と日銀利上げ見送りで
米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
19日の欧米外為市場では、ドル・円は堅調地合いを予想する。米連邦公開市場委員会(FOMC)は想定以上にハト派姿勢を後退させ、ドル買い地合いを強める見通し。また、日銀は追加利上げ見送りの決定で、円売りがドルを押し上げそうだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は17-18日に開催したFOMCで、予想通り0.25%の追加利下げを決定。ただ、当局者による金利見通し(ドットチャート)では来年以降に緩和ペースを弱める可能性が示され、金利高・ドル高の展開に。ユーロ・ドルは1.04ドルを割り込み、ドル・円は154円70銭台に浮上した。本日アジア市場で米金利高を背景にドル買い継続。また、日銀の利上げ見送りでドル・円は155円台に浮上した。
この後の海外市場は日米中銀の政策決定を消化する展開。日銀は年内の追加利上げを見送ったが、来年1月の引き締めが見込まれ円売りは限定的だろう。他方、FRBはハト派的な政策スタンスを大幅に後退させ、長期金利の高止まりを受けドル買い地合いは継続。今晩発表の経済指標で国内総生産(GDP)確定値は横ばい、フィラデルフィア連銀製造業景気指数は改善が予想され、景況感の改善によるドル買いも鮮明になるとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・10月経常収支(9月:+370億ユーロ)
・21:00 英中銀が政策金利発表(4.75%に据え置き予想)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:24.2万件)
・22:30 米・12月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:2.8、11月:-5.5)
・22:30 米・7-9月期GDP確定値(前期比年率予想:+2.8%、改定値:+2.8%)
・24:00 米・11月景気先行指数(前月比予想:-0.1%、10月:-0.4%)
・24:00 米・11月中古住宅販売件数(予想:409万戸、10月:396万戸)
・06:00 米・10月対米証券投資収支(ネット長期有価証券)(9月:+2161億ドル)
・06:45 NZ・11月貿易収支(10月:-15.44億NZドル)
《CS》
提供:フィスコ