【市況】株価指数先物【寄り前】 3万8250円から3万9250円の広めのレンジを想定
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 38470 -730 (-1.86%)
TOPIX先物 2684.5 -40.0 (-1.46%)
シカゴ日経平均先物 38460 -740
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
18日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。NYダウは10日続落し、下げ幅は2022年6月以来の大きさだった。米連邦準備理事会(FRB)は、17~18日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)において、予想通り0.25%の利下げを決定した。一方で、FOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)で2025年に見込む利下げ回数は従来予想より少なく、FRBが利下げに慎重な姿勢を示したと受け止められ、金利高止まりが警戒されて売りが膨らんだ。米長期金利は4.5%を超え、直近で強い上昇をみせていたブロードコム<AVGO>が7%近く下げるなど、ハイテク株にも利益確定の売りが広がった。
NYダウ構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ<UNH>を除く29銘柄が下落しており、ゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>、アメックス<AXP>、キャタピラー<CAT>、セールスフォース<CRM>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、マイクロソフト<MSFT>、IBM<IBM>、シャーウィンウィリアムズ<SHW>の下げが目立った。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比740円安の3万8460円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万9240円で始まり、その後は緩やかなリバウンド基調が続くなか、一時3万9440円まで買われ、3万9290円~3万9440円辺りで底堅い値動きを継続。FOMCの結果判明後に急落し、終盤にかけて3万8370円まで下落幅を広げ、3万8470円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップダウンで始まることが見込まれる。25年の利下げ頻度が少なくなるとの見方からNYダウは前日まで9日続落と、ある程度は織り込まれていただろう。ただし、25年の利下げ予想は2回に減少し、前回9月時点の4回から半減したことがネガティブサプライズとなった。また、24年9-11月期決算を発表したマイクロン・テクノロジー<MU>が1株利益が予想を上回ったものの、時間外取引で14%近く下落していることも、センチメントを冷ます形になりそうだ。
日経225先物はナイトセッションでの急落で25日移動平均線(3万8850円)を一気に割り込み、75日線(3万8440円)、200日線(3万8480円)水準まで下げた。12月3日の急騰(+680円高)前の水準まで下落したことで、いったんは売り一巡後のリバウンド狙いに向かう可能性もありそうだ。ボリンジャーバンドの-1σ(3万8320円)辺りで底堅さがみられるかを見極めたいところである。-1σを割り込んでくるようだと、-2σ(3万7800円)辺りを狙ったショートが入りやすいだろう。
週足のボリンジャーバンドが収斂してきたことで、トレンドが出やすいタイミングではあった。-1σ(3万8230円)が支持線として意識されてくるようであれば、押し目待ち狙いのロングを誘うことになりそうだ。前場は日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとする様子見姿勢が強まりやすいものの、日米の金融イベントを通過した後はアク抜けも意識されやすく、押し目狙いのスタンスとみておきたい。そのため、オプション権利行使価格の3万8250円から3万9250円と広めのレンジを想定する。
18日の米VIX指数は27.62(前日は15.87)に急伸した。一時28.32まで上げ幅を広げており、一気に8月上旬以来の水準まで上昇している。しばらくは荒い値動きが続く可能性があるが、週足の+3σ水準まで一気に上昇したことで、今後は修正の動きも入りやすいとみておきたい。
昨日のNT倍率は先物中心限月で14.38倍に低下した。一時14.32倍まで下げる場面もみられており、支持線として意識されている75日線(14.33倍)を下回る場面もみられた。日産自動車 <7201> [東証P]がストップ高まで買われるなど、自動車株の上昇によって相対的にTOPIX型優位となった。本日は指数インパクトの大きい値がさ株の下落の影響によりNT倍率は低下が見込まれるものの、全面安商状のなかでは大きく低下する流れにはならないだろう。75日線辺りまで低下する局面では、売り一巡後のリバウンドを想定したNTロングを組成する動きもありそうだ。
株探ニュース