日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
21日の東京株式市場は総じて売りに押される展開となり、日経平均株価は続落する公算が大きい。ただ、3万8000円近辺では押し目買いニーズも観測され、下げ幅は限定的となりそうだ。前日のアジア株市場は高安まちまちだったが、欧州時間に入ると地政学リスクが意識され、独DAXや仏CAC40をはじめ主要国の株価指数が揃って下落した。ウクライナとロシア間の紛争激化に対する警戒感が高まるなか、買いポジションを調整する動きが続いている。独DAXは4日続落となった。米国株市場でもウクライナ情勢を警戒し積極的な買いが入りにくかった。また、この日の取引終了後に発表される画像処理半導体(GPU)大手エヌビディア<
NVDA>の決算内容を見極めたいとの思惑も上値を押さえる要因だったが、当のエヌビディアの株価はやや軟調ながらも底堅さを発揮したことで、取引終盤にNYダウは急速に買い優勢に傾き上昇に転じた。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数もプラス圏にはとどかなかったものの、下げ幅を縮小して着地している。東京市場ではここ日経平均株価が3万8000円台で一進一退の展開を示しているが、早晩もみ合い離れの動きが想定される。なお、日本時間早朝に発表されたエヌビディアの決算は市場予想を上回る強い内容だったが、時間外取引では強弱観が錯綜するなか売り優勢に傾いており、東京市場にも影響を与えそうだ。
20日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比139ドル53セント高の4万3408ドル47セントと5日ぶり反発。ナスダック総合株価指数は同21.325ポイント安の1万8966.143だった。
日程面では、きょうは週間の対外・対内証券売買契約、10月の白物家電出荷額、10月の食品スーパー売上高など。海外ではトルコ中銀の政策金利発表、週間の米新規失業保険申請件数、11月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、10月の中古住宅販売件数など。
出所:
MINKABU PRESS