日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
20日の東京株式市場は様子見ムードの強い地合いが続くなか、日経平均株価は前日終値を挟んだ比較的狭いゾーンでのもみ合いが予想される。地政学リスクの拡大が意識されるほか、米国で現地時間20日に画像処理半導体(GPU)大手エヌビディア<
NVDA>の決算発表を控え、積極的な買いは見込みにくい。前日のアジア株市場は総じて強さを発揮したが、欧州時間に入るとリスクオフ一色となり主要国の株価をはじめほぼ全面安商状に売り込まれた。ロシアとウクライナ間での紛争激化で地政学リスクが高まるなか、目先持ち高を減らす動きが表面化した。独DAXは3日続落し、一時中期波動の分水嶺である75日移動平均線を下回るなど下値模索の動きを強めている。米国株市場でも朝方はNYダウが大幅安でスタートするなど波乱展開を予測させたが、その後は次第に下げ幅を縮小し、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の方は午前中にプラス圏に浮上し、午後もジリ高歩調を続けこの日の高値圏で着地している。日経平均先物の値動きは前日の夜に700円あまり安い3万7700円近辺まで売り込まれたが、その後は戻り歩調となっており、きょう午前6時現在で130円安まで水準を戻している。外国為替市場でも一時1ドル=153円台半ばまでドル安・円高が進んだが、その後は再び1ドル=154円台後半まで円安方向に押し戻されており、株式市場への影響は限られそうだ。エヌビディアの決算待ちだが、前日の米国株市場で同社株は買い戻され3日ぶりに大幅反発しており、これは投資家のセンチメントにポジティブに作用しそうだ。
19日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比120ドル66セント安の4万3268ドル94セントと4日続落。ナスダック総合株価指数は同195.662ポイント高の1万8987.468だった。
日程面では、きょうは10月の貿易統計、10月の首都圏マンション販売、10月の主要コンビニエンスストア売上高、訪日外国人客数など。海外では11月の中国最優貸出金利、10月の英消費者物価指数(CPI)など。
出所:
MINKABU PRESS