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【注目】前週末1日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより

■レーザーテク <6920>  19,615円 (-3,860円、-16.4%)

 東証プライムの下落率トップ。レーザーテック <6920> [東証P]が5日ぶり急反落。下落率は16%を超え、2万円を割り込んだ。10月31日取引終了後に発表した25年6月期第1四半期(7-9月)の連結決算は、売上高が前年同期比22.3%減の367億3700万円、純利益が同16.0%増の89億3000万円となった。大幅な減収ながら二ケタの増益となった。もっとも、純利益の水準は市場の高い期待には届かず、四半期の受注高実績の開示を取りやめたことも業績の先行き懸念を強める方向に作用し、売りを浴びる結果となった。同社は短期変動の大きい四半期ごとの受注高は中長期の成長トレンドとは合致せず、企業評価や有用性が低いと判断した。7-9月期については、生成AI向けHBM(広帯域メモリー)関連の投資は堅調に推移した一方、EV(電気自動車)市場の減速などを背景に、パワー半導体向けの投資には一服感があったとしている。4-6月期比で売上高は34.8%減、純利益は49.1%減となった。

■ソシオネクス <6526>  2,485.5円 (-436.5円、-14.9%)

 東証プライムの下落率2位。ソシオネクスト <6526> [東証P]が続急落。10月31日取引終了後に発表した4-9月期連結決算は、売上高が前年同期比15.2%減の991億8100万円、純利益が同24.2%減の115億8600万円だった。中国の5G基地局向け商談における特需終了が要因。また、円高進行に伴う為替差損の発生なども響いた。これが売り材料視された。あわせて、取得上限250万株(自己株式を除く発行済み株数の1.39%)、または50億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は11月1日から同月29日まで。

■エンプラス <6961>  5,940円 (-1,000円、-14.4%) ストップ安

 東証プライムの下落率3位。エンプラス <6961> [東証P]がストップ安。同社は10月31日大引け後(15:00)に決算を発表、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比1.6%増の31.4億円となったが、通期計画の70億円に対する進捗率は44.9%にとどまり、5年平均の49.2%も下回ったことが嫌気されたようだ。

■東北電 <9506>  1,320円 (-184.5円、-12.3%)

 東証プライムの下落率6位。東北電力 <9506> [東証P]が続急落。10月31日取引終了後に発表した4-9月期連結決算は売上高が前年同期比5.5%減の1兆3115億円、純利益が同31.8%減の1060億3000万円だった。燃料価格の低下による燃料費調整額の減少や、燃料費調整制度のタイムラグ影響による差益の減少などが響いた。これが嫌気された。

■SUBARU <7270>  2,461.5円 (-320円、-11.5%)

 東証プライムの下落率8位。SUBARU <7270> [東証P]が5日ぶり急反落。1日午後1時、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比2.4%増の2兆2661億5800万円、最終利益は同8.0%増の1630億3300万円となった。生産・販売台数が前年同期から落ち込み、販売奨励金がかさんだ一方、円安効果が補う格好となった。通期の見通しに関しては生産台数をこれまでの計画から1万台引き下げて95万台(前期比2万台減)、販売台数を3万台引き下げて同じく95万台(同2万6000台減)に修正。想定為替レートを1ドル=142円から149円と円安方向に見直しながらも、業績予想は据え置いた。円安の進行による業績の上振れ期待が膨らんでいた同社株に対しては、失望売りが膨らむ格好となったようだ。

■日本酸素HD <4091>  4,799円 (-579円、-10.8%)

 東証プライムの下落率9位。日本酸素ホールディングス <4091> [東証P]が5日ぶりに急反落。同社は10月31日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表、25年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比1.3%増の491億円となった。ただ、直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結最終利益が前年同期比16.2%減の201億円に減り、売上営業利益率は前年同期の13.5%→11.0%に低下したことで嫌気されたようだ。

※1日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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