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【業界】【auカブコム証券】モルガン・スタンレーの日本株取引システム導入 来年3月予定


 auカブコム証券は10月25日、モルガン・スタンレーMUFG証券との協働に基づき、米モルガン・スタンレー<MS>の日本株取引執行基盤を活用した、SOR(スマート・オーダー・ルーティング)サービスの拡充と取引執行アルゴリズムの提供を2025年3月3日(予定)より開始すると発表した。

(1)SORサービスについて

 モルガン・スタンレーのSORのデータ授受・執行スピードを生かし、発注時だけでなく全量約定時まで、各市場(東証・PTS・ダークプール)の最良価格を検知・執行して、高い価格改善効果と約定率向上を目指す。

 取引所ですべての注文が成立する前に、PTSやダークプールで、より有利な注文が発注された場合、取引所の注文を引き戻して有利な市場へ注文を発注する「プルバック機能」が3月以降、ダークプールにも対応する(現行SORでもプルバック機能は提供している)。

 サービス拡充については、従来の自動売買サービス・注文訂正が、今後、SOR注文でも利用できるようになる。

(2)取引執行アルゴリズムについて

 モルガン・スタンレーの取引執行アルゴリズムから7種類を選定し、個人投資家が利用しやすいようにカスタマイズして提供。従来の自動売買サービスと合わせて、14種類の取引執行サービスが利用可能となる。

提供予定の取引執行アルゴリズム

<ステルス>
東証の板に注文を一切表示せず注文を執行する。板上に自分の注文を表示させないため、他の投資家に自分の取引戦略や注文の意図を悟られることなく取引を行うことができる。

<アイスバーグ>
東証の板に、指定した株数や割合だけを表示させ、注文を執行する。板上に自分の注文をすべて表示させないため、他の投資家に自分の取引戦略や注文の意図を隠して取引を行うことができる。

<リバージョン>
注文の大きさ、銘柄の売買状況などに応じて最適と思われるスケジュールでの注文執行を行う。取引時の間接的なコストであるマーケットインパクト、執行のタイミングコスト、機会コストなどの最小化を目指す。

<ペッグ>
注文を、常に東証の板の最良気配に表示させて執行する。成行注文では市場価格に影響を与えてしまい、意図しない価格で取引が成立してしまうリスクがある場合に有効。

<POV>
市場出来高に対して参加率を指定し一定比率で執行する。大口取引を行うケースなどで、市場の流動性にできるだけ合わせて売買したい場合に有効。

<TWAP>
注文株数を時間で均等に分割発注する。出来高予測が難しい銘柄で大口取引を行うケースなどで、平均約定単価を銘柄の当日の時間加重平均約定単価に近づけたい場合に有効。

<ダークプール>
取引所(東証・PTS)には発注せず、ダークプールのみに発注する。注文のシグナルを軽減することが目的。

■詳細
https://kabu.com/company/pressrelease/20241025_1.html

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