【経済】【クラファン】脱・不明瞭表示 準国産オーガニックコットン生産のシンコムアグリテック、10月21日募集開始
「オーガニックコットン」の準国産化を目指すシンコムアグリテック株式会社(東京都千代田区)が、株式投資型クラウドファンディング(普通株式型)による出資を募集します。申し込みは10月21日9時開始を予定しています。
不明瞭な「オーガニックコットン表示」から脱却
生活に欠かせない「コットン」ですが、その原料である綿の国内自給率は0%。今後の国際情勢によっては、綿やコットン製品が入手できなくなる可能性があるとシンコムアグリテックは考えています。
一方で、コットンは高い汎用性を持つものの、地球環境に甚大な影響を与え続けているそうです。
▼化学肥料、化学農薬の大量使用による土壌・水質汚染などの環境破壊
▼化学肥料、化学農薬の大量使用による農民の健康被害
▼過剰な農業用水摂取による農地の砂漠化
▼種の正常な発育阻害と有害な成分醸成の可能性があるGMO(遺伝子組み換え)種子の使用率は約80%
同社は、以下の項目を実現することで、アパレルメーカーの信頼性の確立に貢献していくといいます。
▼不明瞭なオーガニックコットン表示からの脱却とトレーサビリティ対策のための、生産現場からアパレルメーカーまでのサプライチェーン構築
▼オーガニックコットンの適正価格化
▼農場での児童労働の撲滅と農家の収入増
▼物流最適化によるCo2排出量削減
▼廃棄物を出さない生産現場
現在、輸入コットンのオーガニックコットン表示は不明瞭であり、その原因は「中途半端なトレーサビリティ」にあるそうです。「トレーサビリティが不明瞭な生地の輸入が増えると、品質や安全性に期待することができず、アパレルメーカーへの信頼は失墜してしまいます」(同社)。
安価なオーガニックコットン製品が増えている背景には、綿花の栽培から収穫、糸や生地への加工、縫製までを海外で行うことが多くなり、不当な扱いを受けている発展途上国の人々や児童労働・強制労働が存在するそうです。
「トレーサビリティが不明確なオーガニックコットンを取り扱うことは、国内企業の信頼をゆがめることにもつながります」(同社)
インドで本格的な生産体制を確立
原料・生地をすべて、海外の輸入業者に頼る自給率0%から脱却するために同社は、土壌改良から綿花の種まき、生地の生産までを日本企業主導で行う「準国産化プロジェクト」により、オーガニックコットンの安定供給体制を構築したい考えです。
「オーガニック栽培により、地球環境に多大な影響を与え続けているコットン生産の現状からの脱却を図るとともに、土壌から種、農薬、肥料、綿糸、織布、物流までの完全トレーサビリティを実現することで、国内外アパレルメーカーの信頼性確立に寄与します」(同社)
2022年、TSIホールディングス <3608> [東証P]とインド南部タルミナドゥ州における「TSIオーガニックコットン」のトライアル生産を開始。2024年8月には、土壌改良が終わった耕作地から種まきを行い、2025年の年明けの収穫に向けて本格的な生産体制に入っています。
同州では、2025年夏の作付け用として600ヘクタールの耕作地を契約・確保しており、毎年、耕作地を倍増させる計画です。また、綿花栽培を担う契約農家については、19村の約900農家と委託契約を結んでいます。
シンコムアグリテックは、高品質なオーガニックコットン生産のために栽培の全工程に関与するといい、土壌、種、肥料、病害・害虫・雑草対策などをすべてオーガニックにアップデートするほか、地域の未利用資源を有効活用して、現在利用している化学肥料以上の効果を出す計画です。
加えて、女性の手作業を軽減し、2日かかる作業が2時間で完了するようになるほか、トライアルで栽培したコットンの指標はメジャーなコットン産地と遜色ないものに。さらに、昨年まで赤字だった農家の所得を契約栽培で格段に上げるとしています。
また、同社はアパレル企業のCO2排出量削減に貢献しつつ、すべての資源を有効活用して、綿糸に使われない種(コットンシード)はシードオイルの原料として、種の周りのコットンリンターは有機キノコの菌床として販売する計画です。
ビジネスモデル
(出典:CF Angels)
(1)生産者とのビジネス
開発した技術や資材・機器類を契約農家や農業団体に販売し、収穫した綿花を買い取ります。
(出典:CF Angels)
(2)アパレルメーカーとのビジネス
契約農家から仕入れた綿花は、提携工場でコットンや綿糸に加工され、さらにTシャツに加工し、品質に応じた価格でアパレルメーカーに販売します。
(出典:CF Angels)
(3)ローカルビジネス
集荷された綿花は紡績し、綿糸として販売します。種子は圧搾し、油と搾りかすに分離後、油は食用や化粧用として販売、搾りかすは肥料の原料となります。「種子を有効活用することで得られる収益も農家に還元することで、児童労働の撲滅にもつながると考えています」(同社)。
(出典:CF Angels)
成長するオーガニックコットン市場
同社によると、世界の繊維生産量は約1億1600万トンで、このうち石油化学合成繊維が約70%の8100万トン、綿花(コットン)は約22%の2600万トン。オーガニックコットンの生産量は25万トンでコットン全体の1%弱だといいます。
オーガニックコットンに対する産業側の引き合いは強く、2021年に6億3710万米ドルだった市場は、2028年には67億3090万米ドルに成長する見込みだそうです。
売上計画など
以下の計画(グラフ)は、南インドでのTSIオーガニックコットンプロジェクトのみを前提。2028年までに計画している、北インドでのプロジェクトは時期が未定のため含まない。
【契約農家とのコットン作付け面積と収穫面積】
(出典:CF Angels)
(出典:CF Angels)
【綿糸とシードオイル、シードリンターなどの売上合計と利益計画】
(出典:CF Angels)
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・yutori <5892> [東証G]
・クラシコム <7110> [東証G]
・キューブ <7112> [東証G]
・サイボー <3123> [東証S]
・ヤギ <7460> [東証S]
発行者・募集情報
■会社名
シンコムアグリテック株式会社
■設立年月日
2021年1月18日
■決算期
12月
■代表者
山村英司(代表取締役CEO)
■本店所在地
東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋III 9階
■URL
https://syncom-agri.com/
■発行する株式等の種類
普通株式
■目標募集額
10,000,000円
■上限募集額
50,000,000円
■発行価額
1株あたり 12,500円
■申込単位
8株 100,000円単位
■申込期間
2024/10/21(月)09:00~11/06(水)23:59
■申込証拠金振込期間
申込日から起算して4営業日以内
■資金使途
・上限募集額を発行する場合
払込金額の総額(上限募集額を発行の場合)50,000,000円のうち、発行諸費用として約10,350,000円を差し引いた後の手取概算額39,650,000円については、①10,000,000円~20,000,000円を有機肥料、農薬代替飼料、及び土壌改良飼料の調達費、②20,000,000円~39,650,000円を契約農家からの綿花の購入代金に充当する。
・目標募集額以上、上限募集額未満の金額を発行する場合
払込金額の総額が、10,000,000円(目標募集額を発行の場合)以上50,000,000円未満であった場合、発行諸費用を除く手取概算額(7,490,000円~39,650,000円未満)については、調達額に応じて上記①②の順位で充当する。
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、CF Angelsの下記ページをご覧ください。
▼世界一のオーガニックコットン生産者へのロードマップ
株探ニュース
・ | 普通株式型 |
・ | 目標募集額:1000万円、上限募集額:5000万円 |
・ | 2回目(1回目は2220万円調達) |
・ | エンジェル税制あり(優遇措置A) |
・ | 類似上場企業:yutori <5892> [東証G]、クラシコム <7110> [東証G]、キューブ <7112> [東証G]、サイボー <3123> [東証S]、ヤギ <7460> [東証S] |
不明瞭な「オーガニックコットン表示」から脱却
生活に欠かせない「コットン」ですが、その原料である綿の国内自給率は0%。今後の国際情勢によっては、綿やコットン製品が入手できなくなる可能性があるとシンコムアグリテックは考えています。
一方で、コットンは高い汎用性を持つものの、地球環境に甚大な影響を与え続けているそうです。
▼化学肥料、化学農薬の大量使用による土壌・水質汚染などの環境破壊
▼化学肥料、化学農薬の大量使用による農民の健康被害
▼過剰な農業用水摂取による農地の砂漠化
▼種の正常な発育阻害と有害な成分醸成の可能性があるGMO(遺伝子組み換え)種子の使用率は約80%
同社は、以下の項目を実現することで、アパレルメーカーの信頼性の確立に貢献していくといいます。
▼不明瞭なオーガニックコットン表示からの脱却とトレーサビリティ対策のための、生産現場からアパレルメーカーまでのサプライチェーン構築
▼オーガニックコットンの適正価格化
▼農場での児童労働の撲滅と農家の収入増
▼物流最適化によるCo2排出量削減
▼廃棄物を出さない生産現場
現在、輸入コットンのオーガニックコットン表示は不明瞭であり、その原因は「中途半端なトレーサビリティ」にあるそうです。「トレーサビリティが不明瞭な生地の輸入が増えると、品質や安全性に期待することができず、アパレルメーカーへの信頼は失墜してしまいます」(同社)。
安価なオーガニックコットン製品が増えている背景には、綿花の栽培から収穫、糸や生地への加工、縫製までを海外で行うことが多くなり、不当な扱いを受けている発展途上国の人々や児童労働・強制労働が存在するそうです。
「トレーサビリティが不明確なオーガニックコットンを取り扱うことは、国内企業の信頼をゆがめることにもつながります」(同社)
インドで本格的な生産体制を確立
原料・生地をすべて、海外の輸入業者に頼る自給率0%から脱却するために同社は、土壌改良から綿花の種まき、生地の生産までを日本企業主導で行う「準国産化プロジェクト」により、オーガニックコットンの安定供給体制を構築したい考えです。
「オーガニック栽培により、地球環境に多大な影響を与え続けているコットン生産の現状からの脱却を図るとともに、土壌から種、農薬、肥料、綿糸、織布、物流までの完全トレーサビリティを実現することで、国内外アパレルメーカーの信頼性確立に寄与します」(同社)
2022年、TSIホールディングス <3608> [東証P]とインド南部タルミナドゥ州における「TSIオーガニックコットン」のトライアル生産を開始。2024年8月には、土壌改良が終わった耕作地から種まきを行い、2025年の年明けの収穫に向けて本格的な生産体制に入っています。
同州では、2025年夏の作付け用として600ヘクタールの耕作地を契約・確保しており、毎年、耕作地を倍増させる計画です。また、綿花栽培を担う契約農家については、19村の約900農家と委託契約を結んでいます。
シンコムアグリテックは、高品質なオーガニックコットン生産のために栽培の全工程に関与するといい、土壌、種、肥料、病害・害虫・雑草対策などをすべてオーガニックにアップデートするほか、地域の未利用資源を有効活用して、現在利用している化学肥料以上の効果を出す計画です。
加えて、女性の手作業を軽減し、2日かかる作業が2時間で完了するようになるほか、トライアルで栽培したコットンの指標はメジャーなコットン産地と遜色ないものに。さらに、昨年まで赤字だった農家の所得を契約栽培で格段に上げるとしています。
また、同社はアパレル企業のCO2排出量削減に貢献しつつ、すべての資源を有効活用して、綿糸に使われない種(コットンシード)はシードオイルの原料として、種の周りのコットンリンターは有機キノコの菌床として販売する計画です。
ビジネスモデル
(出典:CF Angels)
(1)生産者とのビジネス
開発した技術や資材・機器類を契約農家や農業団体に販売し、収穫した綿花を買い取ります。
(出典:CF Angels)
(2)アパレルメーカーとのビジネス
契約農家から仕入れた綿花は、提携工場でコットンや綿糸に加工され、さらにTシャツに加工し、品質に応じた価格でアパレルメーカーに販売します。
(出典:CF Angels)
(3)ローカルビジネス
集荷された綿花は紡績し、綿糸として販売します。種子は圧搾し、油と搾りかすに分離後、油は食用や化粧用として販売、搾りかすは肥料の原料となります。「種子を有効活用することで得られる収益も農家に還元することで、児童労働の撲滅にもつながると考えています」(同社)。
(出典:CF Angels)
成長するオーガニックコットン市場
同社によると、世界の繊維生産量は約1億1600万トンで、このうち石油化学合成繊維が約70%の8100万トン、綿花(コットン)は約22%の2600万トン。オーガニックコットンの生産量は25万トンでコットン全体の1%弱だといいます。
オーガニックコットンに対する産業側の引き合いは強く、2021年に6億3710万米ドルだった市場は、2028年には67億3090万米ドルに成長する見込みだそうです。
売上計画など
以下の計画(グラフ)は、南インドでのTSIオーガニックコットンプロジェクトのみを前提。2028年までに計画している、北インドでのプロジェクトは時期が未定のため含まない。
【契約農家とのコットン作付け面積と収穫面積】
(出典:CF Angels)
(出典:CF Angels)
【綿糸とシードオイル、シードリンターなどの売上合計と利益計画】
(出典:CF Angels)
類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)
・yutori <5892> [東証G]
・クラシコム <7110> [東証G]
・キューブ <7112> [東証G]
・サイボー <3123> [東証S]
・ヤギ <7460> [東証S]
発行者・募集情報
■会社名
シンコムアグリテック株式会社
■設立年月日
2021年1月18日
■決算期
12月
■代表者
山村英司(代表取締役CEO)
■本店所在地
東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋III 9階
■URL
https://syncom-agri.com/
■発行する株式等の種類
普通株式
■目標募集額
10,000,000円
■上限募集額
50,000,000円
■発行価額
1株あたり 12,500円
■申込単位
8株 100,000円単位
■申込期間
2024/10/21(月)09:00~11/06(水)23:59
■申込証拠金振込期間
申込日から起算して4営業日以内
■資金使途
・上限募集額を発行する場合
払込金額の総額(上限募集額を発行の場合)50,000,000円のうち、発行諸費用として約10,350,000円を差し引いた後の手取概算額39,650,000円については、①10,000,000円~20,000,000円を有機肥料、農薬代替飼料、及び土壌改良飼料の調達費、②20,000,000円~39,650,000円を契約農家からの綿花の購入代金に充当する。
・目標募集額以上、上限募集額未満の金額を発行する場合
払込金額の総額が、10,000,000円(目標募集額を発行の場合)以上50,000,000円未満であった場合、発行諸費用を除く手取概算額(7,490,000円~39,650,000円未満)については、調達額に応じて上記①②の順位で充当する。
※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、CF Angelsの下記ページをご覧ください。
▼世界一のオーガニックコットン生産者へのロードマップ
CFスタートアップスの強み・ポジショニング 1.スタートアップのステージに添った支援 ・株式投資型クラウドファンディング ・最先端スキームによる資本調達支援 ・上場会社・CVCとの資本提携・業務提携マッチング支援 ・EXIT(IPO、M&A)支援 2.上場会社・CVC向け支援 ・CVCファンドの組成・運営支援 ・上場会社のオープンイノベーション支援 |
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