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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ライオン、コメダ、ソフトバンクG

ライオン <日足> 「株探」多機能チャートより
■西川ゴム工業 <5161>  1,913円  +145 円 (+8.2%)  本日終値
 西川ゴム工業<5161>が続急伸。同社が9日取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比10.5%増の301億6400万円、経常利益が同60.8%増の30億3500万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は第1四半期ながら約45%に上った。営業利益は同2.4倍の21億1300万円と大幅に増加し、営業利益率は大きく向上。業績の上振れを期待した買いが入ったようだ。国内では自動車業界における車両生産台数が減少したものの、受注車種の影響により増収増益で着地した。北米では自動車生産台数の増加が追い風となったほか、円安の影響もあって大幅な増収となり、営業黒字を確保した。

■ライオン <4912>  1,701.5円  +110.5 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ライオン<4912>は大幅高に買われ、年初来高値を更新した。同社は10日、上場する大企業に特化した投資ファンドを運営するジャパン・アクティベーション・キャピタル(東京都港区、JAC)と持続的な成長と企業価値向上に向けたパートナーシップ契約を締結したと発表。10日朝の日本経済新聞電子版の報道によると、投資額は数百億円規模で発行済み株式の5%弱を取得したとしている。JACが4月にファンドを立ち上げてから初の投資案件となるという。

■リソー教育 <4714>  275円  +15 円 (+5.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 リソー教育<4714>は高い。9日取引終了後に3~8月期連結決算を発表。売上高が前年同期比4.1%増の165億8700万円、営業利益が同39.9%増の14億5800万円で着地しており、これが好感された。主力の進学個別指導塾「TOMAS」の生徒数が増加したほか、夏期講習の受講数も順調だった。経費の効率的使用による費用削減の効果も出た。通期の増収増益見通しに変更はない。

■コメダホールディングス <3543>  2,826円  +109 円 (+4.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 コメダホールディングス<3543>が大幅続伸。9日の取引終了後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。25年2月期上期(3~8月)の連結最終利益は前年同期比2.5%増の29億9200万円となり、上期の過去最高を更新したことが好感された。主力の「コメダ珈琲店」は国内を中心に新規に30店舗を出店。「シロノワール 天空の抹茶」などのコラボレーション商品や季節限定商品を発売するとともに、アプリを使ったキャンペーンを実施し、来店客数が増加した。また、4月に店頭メニューの値上げも実施したことも増益に寄与したようだ。

■ソフトバンクグループ <9984>  9,041円  +345 円 (+4.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 ソフトバンクグループ<9984>が続伸。前日の米国株市場ではNYダウとS&P500指数が揃って最高値を更新しており、相対的に出遅れるナスダック総合株価指数も戻り足を鮮明としている。ナスダック指数との株価連動性が高い同社株に追い風だが、そのなか英半導体設計アーム・ホールディングス<ARM>はソフトバンクGの傘下企業であり、その株価動向にマーケットの関心が高い。アームの株価は前日に3.4%高と大きく上昇し6連騰を記録、ソフトバンクGにとっても買いを誘導する材料となっている。

■リコー <7752>  1,667.5円  +50.5 円 (+3.1%)  本日終値
 リコー<7752>が3日ぶりに反発。旧村上ファンド系のエフィッシモ・キャピタル・マネージメントがリコーの株式を買い増していたことが9日の取引終了後に判明し、思惑視されたようだ。同日、関東財務局に提出された変更報告書によると、エフィッシモの保有割合は18.14%から19.50%に上昇した。報告義務発生日は2日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

■吉野家ホールディングス <9861>  3,156円  +85 円 (+2.8%)  本日終値
 吉野家ホールディングス<9861>が大幅続伸。9日の取引終了後に発表した25年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算は、売上高が前年同期比8.4%増の993億1300万円、経常利益が同8.7%減の39億6800万円だった。利益面では減益で着地したものの、会社計画を上回って着地しており、ポジティブ視されたようだ。牛丼チェーン「吉野家」では増収を確保した一方、賃上げにより人件費負担が増え、利益を圧迫した。

■ミニストップ <9946>  1,617円  +39 円 (+2.5%)  本日終値
 ミニストップ<9946>が3日ぶりに反発した。同社が9日の取引終了後に発表した25年2月期第2四半累計(3~8月)の連結決算は、営業総収入が前年同期比9.3%増の445億1000万円、最終損益が6億8400万円の赤字(前年同期は6億300万円の黒字)となった。6~8月期では前年同期との比較で最終減益となったが、4四半期ぶりに黒字を確保した。同社は今後、マネジメントシステム改革やオペレーション改革に優先的に取り組む方針を示している。業績の底入れを期待した買いが入ったようだ。

■ライフネット生命保険 <7157>  1,789円  +40 円 (+2.3%)  本日終値
 ライフネット生命保険<7157>が底堅い。9日の取引終了後に9月の業績速報を発表。保有契約年換算保険料は9月末において、前年同月比19%増の325億6000万円となった。堅調な業況を評価した買いが株価を下支えしたようだ。内訳は個人保険が同6%増の261億500万円、団体信用生命保険が同2.5倍の64億5400万円となった。

■キヤノンMJ <8060>  4,771円  +78 円 (+1.7%)  本日終値
 キヤノンマーケティングジャパン<8060>が続伸。同社は9日、IoT重量計「SmartMat Cloud(スマートマットクラウド)」による在庫管理・工程改善DXに強みを持つエスマット(東京都品川区)と資本・業務提携したと発表。製造業をはじめとした現場の課題を解決するソリューションの共同開発などを目指すとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。また、同日にはグループのキヤノンITソリューションズが、インターネット上の未把握のIT資産を発見し、リスク評価を報告する「ASMサービス」の提供を開始。インターネット上に公開状態となってしまっているIT資産のスコアリングにより危険度を可視化し、対策の優先度や脆弱性診断の要否判断情報を提供するとしている。

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