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【市況】アジア株 上海株は上げ帳消し、デフレスパイラル警戒 定年退職年齢引き上げで国民の不満高まる

アジア株 上海株は上げ帳消し、デフレスパイラル警戒 定年退職年齢引き上げで国民の不満高まる

東京時間14:01現在
香港ハンセン指数   17276.39(+167.68 +0.98%)
中国上海総合指数  2720.40(-1.40 -0.05%)
台湾加権指数     21659.06(+628.06 +2.99%)
韓国総合株価指数  2552.74(+39.37 +1.57%)
豪ASX200指数    8053.50(+65.63 +0.82%)
インドSENSEX30種  81790.63(+267.47 +0.33%)

アジア株は総じて上昇、前日のナスダック大幅続伸を好感した買いが続いている。

台湾株は大幅高、半導体関連が総じて上昇。TSMCは4.3%高、900台湾ドル台にしっかり乗せている。韓国市場でもサムスン電子やネイバー、カカオ、LG電子、LGディスプレイなどハイテク関連が総じて上昇。SKハイニックスは8.2%高、3月以来の大幅な伸びを記録。

豪州市場ではウラン関連が急騰。ウラン採掘探査会社のディープ・イエローとボス・エナジーは10%高、パラディン・エナジーは9.7%高。プーチン露大統領が西側諸国への報復措置として、ウランやニッケルなどの輸出制限を検討していると報じられ、きのうの商品市場でニッケル価格が大幅上昇した。

香港株は反発。美団やJDドットコム、アリババ、ネットイース、レノボ、バイドゥなどハイテク関連が総じて上昇。
中国最大火鍋チェーンのHaidilao International Holdingは1.9%安。個人消費の冷え込みで国内の業績が低迷していることから、今後数年間は米国を中心に海外への進出に力を入れるとしている。Haidilao International Holdingでの1人あたりの平均支出はコロナ後も減少し続けており、今年6月までに前年比3%にあたる39店が閉鎖した。

上海株は上げを帳消し。不動産不況、消費低迷、物価下落、企業業績悪化に伴う賃金減少で「デフレスパイラル」に陥るとの懸念が高まっている。先行き不安で消費者の節約志向が高まっており、各地でアパレルやレストランが相次いで閉店に追い込まれている。それでも中国政府は今年も大規模な支援策は必要ないと明言。株安を阻止するため、政府系ファンドは8月までに総額660億ドル相当のETFを購入しているが株価下落に歯止めがかかっていない。

景気低迷と出生率低下・高齢化問題により、政府は約40年ぶりに定年退職年齢を引き上げる案を検討。同法案は早ければあすにも承認される。働き続けなければならないのかとの声や、ますます若者の失業率が上昇するとの見方もあり、国民の不満は募るばかりだ。

出所:MINKABU PRESS

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