【市況】ダウ平均は反落 原油安や大手銀の下げで警戒感も IT・ハイテク株は上昇=米国株概況
NY株式10日(NY時間16:22)(日本時間05:22)
ダウ平均 40736.96(-92.63 -0.23%)
S&P500 5495.52(+24.47 +0.45%)
ナスダック 17025.88(+141.28 +0.84%)
CME日経平均先物 36100(大証終比:-50 -0.14%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落の一方、IT・ハイテク株には買い戻しが続き、S&P500、ナスダックは続伸した。前日の米株式市場は先週の下落に歯止めがかかった格好となっていたが、再び売りが優勢となった。
本日は大手銀が下落し、市場の雰囲気を悪化させている。前日から大手銀の幹部が英銀主催のコンファレンスに参加し、先行きに慎重な見方を示していた。ゴールドマン<GS>のソロモンCEOは前日引け後に7-9月期(第3四半期)のトレーディング部門は前年比で10%減益の軌道にあると発言。トレーディング部門について市場は6.6%の減益を予想していた。
また、本日はJPモルガン<JPM>の幹部ピント氏が同コンファレンスに出席し、2025年の純受取利息(NII)の現状や支出の市場の予想は楽観的過ぎると述べていた。米大手銀が先行きに慎重なっていることで米株式市場は再び調整モードを強めた模様。
エネルギー株に再び売りが強まったことも雰囲気を悪化させた。原油相場に売りが強まりWTIが一時65ドル台まで急落したことがエネルギー株への売りに繋がった。この日は中国の貿易統計が発表になっていたが、輸入が予想を大きく下回ったことが原油相場を圧迫している模様。中国経済の低迷は世界的な原油需要への懸念を煽り、来年に供給過剰が生じるのではないかという懸念を高めている。
本日の現地時間夜(日本時間11日午前)に開催されるハリス副大統領とトランプ前大統領の初の米大統領選TV討論会を控えているほか、明日の消費者物価指数(CPI)と木曜日の生産者物価指数(PPI)を確認したい意向も強い。
来週のFOMCでの利下げは確実視されており、0.25%ポイントの通常利下げがほぼ確実視されている。上記のインフレ指標がよほどの数字でない限り、その見方に変化はないものと見られているが、市場はそれ以上にその後の利下げペースがどうなるのか市場はヒントを得たがっている。
短期金融市場では年内に計1.00%の利下げを織り込んでおり、それは0.50%ポイントの大幅利下げがどこかのタイミングであることを意味する。その見方が適切なのか手掛かりを探っているようだ。
ストラテジストからは慎重な見方が出ている。「株式の評価が高止まりしているものの、マクロの勢いがまちまちで政策の不透明感が高まっている。そのため株式には更なる下落リスクがあるというのがわれわれの見解だ。弱気相場入りまでは見込んでいないが、年末にかけてリスク調整後の株式リターンは低下する可能性が高いと考えている」と指摘した。
アップル<AAPL>が本日も軟調。アイルランドでの130億ユーロの追徴課税を巡る法廷闘争で敗訴した。EU司法裁判所は、アイルランドが同社に不当な優位性を与え、国家補助に関連するEUの法令に違反したとする2016年のEU当局の決定を支持。今回の敗訴を受けて同社は第4四半期に最大約100億ドルの一時的な税負担を想定していると発表。
オラクル<ORCL>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。AIの需要が同社のクラウドコンピューティング事業の売上増に引き続き貢献していることを示した。
HPエンタープライズ<HPE>が下落。転換優先株の発行を発表。13億5000万ドル分のシリーズC強制転換条項付きの転換優先株の募集を開始したと発表。
アボガドなど生鮮食品卸のキャラボ・グロワーズ<CVGW>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。主力のアボカド事業における継続的な勢いを反映。
カーボーイのブーツや帽子などウエスタンカントリーファッションの販売を手掛けるブート・バーン<BOOT>が最高値更新。前日引け後に7-9月期(第2四半期)の最初の10週間の既存店売上高が4%増加したと発表したことを好感。
バイオ医薬品のアイオニス・ファーマ<IONS>が下落。5億ドル規模の増資計画を発表した。1株43.50ドルで1150万株を発行する。
JPモルガン<JPM> 205.56(-11.25 -5.19%)
シティグループ<C> 57.95(-1.59 -2.67%)
バンカメ<BAC> 39.28(-0.19 -0.48%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 53.95(-0.64 -1.17%)
ゴールドマン<GS> 467.13(-21.44 -4.39%)
モルガン・スタンレー<MS> 96.62(-1.56 -1.59%)
エクソンモービル<XOM> 110.82(-4.19 -3.64%)
シェブロン<CVX> 138.23(-2.07 -1.48%)
SLB<SLB> 39.59(-0.82 -2.03%)
オキシデンタル<OXY> 51.39(-0.57 -1.10%)
マラソン・オイル<MRO> 26.22(-0.41 -1.54%)
ハリバートン<HAL> 28.31(-0.37 -1.29%)
オラクル<ORCL> 155.89(+16.00 +11.44%)
HPエンタープライズ<HPE> 16.10(-1.50 -8.52%)
キャラボ・グロワーズ<CVGW> 26.62(+2.62 +10.92%)
ブート・バーン<BOOT> 153.42(+13.87 +9.94%)
アイオニス・ファーマ<IONS> 42.39(-5.94 -12.29%)
アップル<AAPL> 220.11(-0.80 -0.36%)
マイクロソフト<MSFT> 414.20(+8.48 +2.09%)
アマゾン<AMZN> 179.55(+4.15 +2.37%)
アルファベットC<GOOG> 150.01(+0.47 +0.31%)
テスラ<TSLA> 226.17(+9.90 +4.58%)
メタ<META> 504.79(0.00 0.00%)
AMD<AMD> 142.84(+4.69 +3.39%)
エヌビディア<NVDA> 108.10(+1.63 +1.53%)
イーライリリー<LLY> 901.25(-7.02 -0.77%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
ダウ平均 40736.96(-92.63 -0.23%)
S&P500 5495.52(+24.47 +0.45%)
ナスダック 17025.88(+141.28 +0.84%)
CME日経平均先物 36100(大証終比:-50 -0.14%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落の一方、IT・ハイテク株には買い戻しが続き、S&P500、ナスダックは続伸した。前日の米株式市場は先週の下落に歯止めがかかった格好となっていたが、再び売りが優勢となった。
本日は大手銀が下落し、市場の雰囲気を悪化させている。前日から大手銀の幹部が英銀主催のコンファレンスに参加し、先行きに慎重な見方を示していた。ゴールドマン<GS>のソロモンCEOは前日引け後に7-9月期(第3四半期)のトレーディング部門は前年比で10%減益の軌道にあると発言。トレーディング部門について市場は6.6%の減益を予想していた。
また、本日はJPモルガン<JPM>の幹部ピント氏が同コンファレンスに出席し、2025年の純受取利息(NII)の現状や支出の市場の予想は楽観的過ぎると述べていた。米大手銀が先行きに慎重なっていることで米株式市場は再び調整モードを強めた模様。
エネルギー株に再び売りが強まったことも雰囲気を悪化させた。原油相場に売りが強まりWTIが一時65ドル台まで急落したことがエネルギー株への売りに繋がった。この日は中国の貿易統計が発表になっていたが、輸入が予想を大きく下回ったことが原油相場を圧迫している模様。中国経済の低迷は世界的な原油需要への懸念を煽り、来年に供給過剰が生じるのではないかという懸念を高めている。
本日の現地時間夜(日本時間11日午前)に開催されるハリス副大統領とトランプ前大統領の初の米大統領選TV討論会を控えているほか、明日の消費者物価指数(CPI)と木曜日の生産者物価指数(PPI)を確認したい意向も強い。
来週のFOMCでの利下げは確実視されており、0.25%ポイントの通常利下げがほぼ確実視されている。上記のインフレ指標がよほどの数字でない限り、その見方に変化はないものと見られているが、市場はそれ以上にその後の利下げペースがどうなるのか市場はヒントを得たがっている。
短期金融市場では年内に計1.00%の利下げを織り込んでおり、それは0.50%ポイントの大幅利下げがどこかのタイミングであることを意味する。その見方が適切なのか手掛かりを探っているようだ。
ストラテジストからは慎重な見方が出ている。「株式の評価が高止まりしているものの、マクロの勢いがまちまちで政策の不透明感が高まっている。そのため株式には更なる下落リスクがあるというのがわれわれの見解だ。弱気相場入りまでは見込んでいないが、年末にかけてリスク調整後の株式リターンは低下する可能性が高いと考えている」と指摘した。
アップル<AAPL>が本日も軟調。アイルランドでの130億ユーロの追徴課税を巡る法廷闘争で敗訴した。EU司法裁判所は、アイルランドが同社に不当な優位性を与え、国家補助に関連するEUの法令に違反したとする2016年のEU当局の決定を支持。今回の敗訴を受けて同社は第4四半期に最大約100億ドルの一時的な税負担を想定していると発表。
オラクル<ORCL>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。AIの需要が同社のクラウドコンピューティング事業の売上増に引き続き貢献していることを示した。
HPエンタープライズ<HPE>が下落。転換優先株の発行を発表。13億5000万ドル分のシリーズC強制転換条項付きの転換優先株の募集を開始したと発表。
アボガドなど生鮮食品卸のキャラボ・グロワーズ<CVGW>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。主力のアボカド事業における継続的な勢いを反映。
カーボーイのブーツや帽子などウエスタンカントリーファッションの販売を手掛けるブート・バーン<BOOT>が最高値更新。前日引け後に7-9月期(第2四半期)の最初の10週間の既存店売上高が4%増加したと発表したことを好感。
バイオ医薬品のアイオニス・ファーマ<IONS>が下落。5億ドル規模の増資計画を発表した。1株43.50ドルで1150万株を発行する。
JPモルガン<JPM> 205.56(-11.25 -5.19%)
シティグループ<C> 57.95(-1.59 -2.67%)
バンカメ<BAC> 39.28(-0.19 -0.48%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 53.95(-0.64 -1.17%)
ゴールドマン<GS> 467.13(-21.44 -4.39%)
モルガン・スタンレー<MS> 96.62(-1.56 -1.59%)
エクソンモービル<XOM> 110.82(-4.19 -3.64%)
シェブロン<CVX> 138.23(-2.07 -1.48%)
SLB<SLB> 39.59(-0.82 -2.03%)
オキシデンタル<OXY> 51.39(-0.57 -1.10%)
マラソン・オイル<MRO> 26.22(-0.41 -1.54%)
ハリバートン<HAL> 28.31(-0.37 -1.29%)
オラクル<ORCL> 155.89(+16.00 +11.44%)
HPエンタープライズ<HPE> 16.10(-1.50 -8.52%)
キャラボ・グロワーズ<CVGW> 26.62(+2.62 +10.92%)
ブート・バーン<BOOT> 153.42(+13.87 +9.94%)
アイオニス・ファーマ<IONS> 42.39(-5.94 -12.29%)
アップル<AAPL> 220.11(-0.80 -0.36%)
マイクロソフト<MSFT> 414.20(+8.48 +2.09%)
アマゾン<AMZN> 179.55(+4.15 +2.37%)
アルファベットC<GOOG> 150.01(+0.47 +0.31%)
テスラ<TSLA> 226.17(+9.90 +4.58%)
メタ<META> 504.79(0.00 0.00%)
AMD<AMD> 142.84(+4.69 +3.39%)
エヌビディア<NVDA> 108.10(+1.63 +1.53%)
イーライリリー<LLY> 901.25(-7.02 -0.77%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美