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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):日本駐車場、セブン&アイ、関電工

日本駐車場 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本駐車場開発 <2353>  216円  +13 円 (+6.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 日本駐車場開発<2353>が逆行高。前週末6日の取引終了後に発表した25年7月期連結業績予想で、売上高364億円(前期比11.3%増)、営業利益70億円(同8.3%増)と増収、営業増益を見込み、年間配当予想を前期比1円50銭増の7円としたことが好感された。引き続き駐車場事業で月極駐車場検索サイトを活用したビジネス機会の最大化を図るほか、スキー場事業で「NSDアライアンス」参加スキー場の拡大を目指すという。なお、24年7月期決算は、売上高326億9300万円(前の期比2.6%増)、営業利益64億6100万円(同4.2%増)だった。

■セーレン <3569>  2,503円  +123 円 (+5.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 セーレン<3569>が3日続伸。前週末6日の取引終了後、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントがセーレンの株式を6%超保有していることが判明し、思惑視されたようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、オアシスの保有割合は6.28%となった。報告義務発生日は8月30日。保有目的は「ポートフォリオ投資」としている。オアシス・マネジメントはアクティビスト(物言う株主)として知られている。

■小松マテーレ <3580>  738円  +34 円 (+4.8%)  本日終値
 小松マテーレ<3580>は反発。同社は前週末6日取引終了後、25年3月期通期の連結業績予想について売上高を380億円から390億円(前期比6.4%増)へ、営業利益を15億円から18億円(同3.0%減)へ、最終利益を21億円から24億5000万円(同32.9%増)へ上方修正することを発表しており、これが好感された。上期において衣料分野で原燃料コスト高に対しての値上げ交渉及び品種転換などの営業活動を強化したほか、欧米、中東、アジアなどの拡販により売上高が増加する見込みとなったことを業績予想に織り込んだとしている。

■アイル <3854>  2,950円  +102 円 (+3.6%)  本日終値
 アイル<3854>が大幅反発。同社は前週末6日の取引終了後、24年7月期の連結決算発表にあわせ、25年7月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比9.4%増の191億5000万円、最終利益は同12.8%増の32億5700万円を見込む。前期に続き過去最高益の見通しとしたほか、前期の年間配当について従来の予想から1円増額して41円としたうえで、今期の年間配当予想は前期比6円増配の47円としており、買い安心感が広がったようだ。中堅・中小企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)需要を背景に市場におけるニーズは引き続き堅調と想定。潤沢な受注残もあって、今期は人件費の増加や広告宣伝費の増加などをこなして増益を計画する。24年7月期の売上高は前の期比9.9%増の175億800万円、最終利益は同16.8%増の28億8700万円だった。同社は新たな中期経営計画の目標値についても開示。27年7月期の売上高を235億円、最終利益を44億7300万円とする計画も公表している。

■日本ゼオン <4205>  1,246円  +36.5 円 (+3.0%)  本日終値
 日本ゼオン<4205>が3日続伸。前週末6日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、香港を拠点とする投資ファンドのオアシス・マネジメントによる株式保有割合が6.29%となり、新たに5%を超えたことが判明したことで、需給思惑的な買いが流入した。保有目的はポートフォリオ投資及び株主価値を守るため重要提案行為を行うことがあるとしており、報告義務発生日は8月30日。

■キヤノンMJ <8060>  4,780円  +123 円 (+2.6%)  本日終値
 キヤノンマーケティングジャパン<8060>が3日続伸。この日午前中に、物流施設におけるトラックドライバーの荷待ち・荷役時間を可視化し、改善を支援するシステムを開発したと発表しており、好材料視された。同システムは、カメラが撮影する映像から物流事業者ごとにトラックを自動検知し、物流施設入場からバース(トラックを停車させる場所)への移動、バースでの荷役作業、物流施設退場までの記録を自動で把握・蓄積し、また、独自の作業解析技術を用いることで、映像からドライバーの行動をAIが分析し、荷待ちや荷役の時間を計測。これらのデータに基づき、ドライバーの時間を要した点について、動作分析により課題を把握することで、荷主事業者やテナント企業の物流効率化に向けた改善を支援するという。同社では、11月1日から、大和ハウス工業<1925>が開発したマルチテナント型物流施設「DPL平塚」(神奈川県平塚市)で、システムの効果を検証するための実証実験を開始し、25年4月以降、大和ハウスが展開する物流施設「DPL」への本格導入を目指すとしている。

■クミアイ化学工業 <4996>  795円  +20 円 (+2.6%)  本日終値
 クミアイ化学工業<4996>が反発。前週末6日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年11月~24年7月)連結決算は、売上高1292億円(前年同期比0.9%減)、営業利益122億9800万円(同12.8%減)と減収減益だったものの、5~7月では17.6%増収、2.4倍営業増益となっており、これを好感した買いが入った。農薬の世界的な在庫圧縮基調の継続により、海外向け畑作用除草剤アクシーブ剤の出荷が減少したことが響いたものの、半導体の需要が回復していることを背景にビスマレイミド類の出荷が大幅に増加していることが寄与した。なお、24年10月期通期業績予想は、売上高1550億円(前期比3.7%減)、営業利益100億円(同29.0%減)の従来見通しを据え置いている。

■カナモト <9678>  2,917円  +72 円 (+2.5%)  本日終値
 カナモト<9678>は全般安に連れ安く始まったものの、その後プラスに転換。前週末6日の取引終了後に発表した第3四半期累計(23年11月~24年7月)連結決算で、営業利益が90億2900万円(前年同期比16.4%増)と2ケタ増益となったことが好感された。需要動向を見極めたレンタル用資産の適正配置やレンタル単価の適正化などに取り組んだことが奏功した。売上高は1518億6100万円(同4.6%増)となった。主力の建設関連で、交通インフラ整備や災害対策工事に加え、安全保障に関わる防衛関連工事など、同社のシェアの高い北海道や九州エリアでの大型案件が継続して施工されていることが寄与した。なお、24年10月期通期業績予想は、売上高2053億円(前期比4.0%増)、営業利益141億円(同17.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■セブン&アイ <3382>  2,185円  +51.5 円 (+2.4%)  本日終値
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が4日ぶりに反発。同社は前週末6日、カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールからの買収提案について、企業価値に関し「著しく」過小評価している、などとする回答を公表していた。これに対しクシュタールは現地時間8日に声明を発表。引き続き友好的な協議を進めるために、適切な秘密保持契約を結ぶ用意があるとしたうえで、セブン&アイが指摘した米国の競争法当局との関係で直面すると見込まれる課題を巡り、規制当局の承認を得るために必要となる場合には、セブン&アイとともに事業の切り離しも検討していく、と表明した。更に、買収に際しクシュタールは現金で実施するだけの十分な余力があり、財務アドバイザーから、取引に向けた資金調達を手配できると確信しているとのレターを受領していることも明らかにした。一連のクシュタールの声明内容を受け、株式市場では買収価格が引き上げられるとの思惑が広がり、セブン&アイ株への買いを誘う形となったようだ。

■関電工 <1942>  2,188円  +29 円 (+1.3%)  本日終値
 関電工<1942>が後場に一段高となった。9日午後1時、25年3月期の業績と配当予想の上方修正を発表しており、好感されたようだ。今期の売上高予想を330億円増額して6330億円(前期比5.8%増)、最終利益予想は43億円増額して288億円(同5.3%増)に見通しを引き上げた。年間配当予想は8円増額し51円(同10円増配)に見直した。旺盛な民間建設投資を背景に収益性が向上した。生産性向上への取り組みも奏功した。

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