【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:フリー、タイミー、ヤマハ発
フリー <日足> 「株探」多機能チャートより
フリー<4478>が大幅反発している。午前10時ごろ、SMBCグループのプラリタウン(東京都中央区)と共同で、SaaSの導入支援サービスやBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)コンサルティング事業を提供する新会社インクループを設立したと発表しており、好材料視されている。フリーとプラリタウンは22年8月に企業のDX推進を目的に業務提携を実施。フリーの各種プロダクトを活用して、SMBCグループの顧客の業務効率化やDXを推進するなかで、顧客の業務プロセスの見直しからサービスを導入・活用するまで伴走支援することの必要性に至ったことから新会社を設立することになったという。出資比率はプラリタウン85%、フリー15%。営業開始は9月下旬を予定しており、各種プロダクトの導入支援サービスから事業を開始し、その後、フリー以外の他のSaaSサービスの「導入・定着支援」サービスや、企業の業務プロセスの現状整理と最適化を行う「BPRコンサルティング」、企業の経理・人事労務業務を受託する「BPOサービス」の開発・提供を検討するとしている。
■不動テトラ <1813> 2,503円 +163 円 (+7.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
不動テトラ<1813>が値を飛ばし、一時203円高の2543円に買われ、75日移動平均線をマドを開けてクリアした。2300円台でのもみ合いを経て大勢2段上げの様相を強めている。海洋土木を強みとし防災関連の一角としてマークが強まっているが、株式需給面でもアクティビストとして名を馳せるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントの一貫した買い増しが続いていることで思惑を呼んでいる。「今期は2ケタ営業増益予想と回復色が鮮明で、アナリストなど市場関係者からの評価も高い。直近では前週末にいちよし証券が同社の投資判断を中立から買いに引き上げたことで市場の注目度が改めて高まった」(中堅証券ストラテジスト)としている。
■タイミー <215A> 1,983円 +117 円 (+6.3%) 11:30現在
日経平均株価が一時500円以上の大幅安に見舞われるなど、東京市場は主力株中心にリスク回避ムードの強い地合いとなっているが、中小型株物色の流れは健在で東証グロース指数は3%近い上昇で3日続伸と戻り足が鮮明。8月5日の日本株暴落を経て、グロース市場の銘柄は信用買いの投げ売りで上値が軽くなっており、急速なリバウンドに転じている。グロース市場指数は6日以降きょうまでの14営業日で下げた日はわずか1日間のみ。前週末の米国株市場では小型株指数であるラッセル2000が3%を超える上昇をみせるなど中小型株への物色意欲が盛り上がっており、東京市場にもこの流れが波及している。また、外国為替市場で1ドル143円台半ばまで円高が進行しており、外需の主力銘柄が手掛けにくくなっていることも、内需系の多いグロース市場の銘柄に投資資金が誘導される背景となっているようだ。そのなか、時価総額上位の銘柄ではタイミー<215A>、GENDA<9166>、フリー<4478>などの上げが目立ち全体指数を押し上げている。
■エフティグループ <2763> 1,152円 +53 円 (+4.8%) 11:30現在
エフティグループ<2763>は高い。前週末23日の取引終了後、取得上限45万株(自己株式を除く発行済み株数の1.49%)、または5億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は8月26日から来年2月28日まで。これが好感されている。
■トランコム <9058> 6,950円 +210 円 (+3.1%) 11:30現在
トランコム<9058>が続伸している。前週末23日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、イギリスに本拠を置く投資運用会社ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドとその共同保有者による株式保有割合が14.71%から16.24%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入っているようだ。保有目的は、投資及び経営陣に対する経営の助言並びに重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は8月16日となっている。
■GMO-GS <3788> 2,850円 +51 円 (+1.8%) 11:30現在
GMOグローバルサイン・ホールディングス<3788>が反発している。午前10時ごろ、電子契約サービス「電子印鑑GMOサイン」が、愛知県内の2つの自治体に採用されたと発表しており、好材料視されている。「電子印鑑GMOサイン」は、契約の締結から管理までをワンストップで行えるクラウド型の電子契約サービス。今回、同サービスを採用した東海市では、10月ごろから庁内全ての課を対象に「GMOサイン」の利用を開始する予定。一方、大府市では10月以降に公告を行う工事契約から順次利用を開始するとしている。
■東宝 <9602> 5,485円 +29 円 (+0.5%) 11:30現在
東宝<9602>がしっかり。前週末23日の取引終了後、バンダイナムコホールディングス<7832>と資本・業務提携を行うことで合意したと発表しており、好材料視されている。両社の強みを生かしてオリジナルIPの企画開発や映像製作、商品・サービスなどの展開を行い、グローバル市場における更なる成長を目指すという。資本面では、両社がそれぞれの株式を25億円分ずつ、23日付の東京証券取引所立会外取引(ToSTNeT-1)で取得した。これによりバンナムHDは東宝株式の発行済み株数の0.25%に当たる46万株、東宝はバンナムHDの同0.13%に当たる83万株を取得した。なお、同資本・業務提携が今期業績に及ぼす影響は、両社ともに現時点では軽微としている。
■ヤマハ発動機 <7272> 1,221円 -63.5 円 (-4.9%) 11:30現在
ヤマハ発動機<7272>が急反落している。前週末23日の取引終了後、株式の売り出しを決議したと発表した。短期的な株式需給の悪化リスクを警戒した売りが出たようだ。売出株数はトヨタ自動車<7203>が1875万株、ヤマハ<7951>が1800万株、MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>傘下の三井住友海上火災保険が116万3300株で、合計3791万3300株。需要状況に応じ上限568万6900株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う予定。売出価格は9月2日から5日までのいずれかの日に決める。トヨタとヤマハ、三井住友海上の3社から売却の意向を確認したことを受けた対応で、ヤマハ発は能動的な株主構成の再構築や株式の流動性向上を図る。
■トヨタ自動車 <7203> 2,599円 -83 円 (-3.1%) 11:30現在
トヨタ自動車<7203>が売り優勢の展開となっている。前週行われたジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演内容がハト派的で、FRBが早期利下げに前向きな姿勢にあるとの見方が広がり、外国為替市場ではドル売り・円買いの動きを誘発、同社をはじめ為替感応度の高い自動車セクターには輸出採算が低下することへの警戒感がネガティブに働いている。また、同社傘下のダイハツ工業が23日、複数車種の生産について10月末から停止することを明らかにしており、トヨタグループは認証不正問題の影響が尾を引いていることが改めて意識され、株価の重荷となっている。
■三菱UFJ <8306> 1,492円 -33 円 (-2.2%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>がやや売りに押される展開となっているほか、第一生命ホールディングス<8750>の上値も重い展開で弱含みに推移している。前週末の米国株市場ではパウエルFRB議長のジャクソンホール会議での講演を受けて、米長期金利が低下し全体相場の追い風となったが、米国事業を展開する邦銀や生命保険会社にとっては運用利ザヤが縮小することへの警戒感もある。また、国内では日銀の追加利上げに向けた動きが予想されるなかも、内田日銀副総裁などの発言でひと頃よりはハト派寄りに修正されており、目先利益確定売りの流れに誘導している。
■ピアラ <7044> 420円 +80 円 (+23.5%) ストップ高 11:30現在
ピアラ<7044>はストップ高。前週末23日の取引終了後、日本テレビホールディングス<9404>のグループ会社ClaN Entertainmentと業務連携すると発表した。自社提供するライブコマースサービス「LiveBuzz」のパートナーとしてClaNと連携し、Vチューバーとライブコマース市場の拡大に向けて取り組みの強化を図っていくという。これを手掛かりに買いを集めている。
■キャンバス <4575> 889円 +150 円 (+20.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
キャンバス<4575>はストップ高カイ気配。前週末23日取引終了後、臨床試験を進めている社創出の抗がん剤候補化合物「CBP501」について、欧州医薬品庁(EMA)から膵臓がんに対するオーファンドラッグ指定の通知を受領したと発表した。これにより、今後欧州でのCBP501の開発に関して、臨床試験プロトコル作成支援(科学的助)などを受けることができ、またCBP501が販売承認された場合には10年間の市場独占権が与えられるという。これが買い材料視されている。
■くふうカンパニー <4376> 277円 +39 円 (+16.4%) 11:30現在
くふうカンパニー<4376>が急反騰している。前週末23日の取引終了後、連結子会社であるキッズスター<248A>の東証グロース市場への新規上場が承認されたと発表したことが好感されている。上場予定日は9月26日で、上場に伴う売り出しは予定されていない。また、上場に伴う新株式発行により同社の株式保有割合は34.7%となる見込みだが、同社の取締役兼代表執行役の穐田誉輝氏の保有割合と合わせて62.7%となることから、キッズスターは引き続きくふうの連結子会社となる。
■三ッ星 <5820> 1,146円 +130 円 (+12.8%) 一時ストップ高 11:30現在
三ッ星<5820>が急騰。電線事業でキャブタイヤーケーブルを製造するほか、樹脂の押出成型技術を使ったポリマテックを主力商品として展開している。前週末23日引け後に中国の威騰(イートン)電気集団と販売・技術業務提携契約を締結したことを発表しており、これを材料視する買いを呼びこんでいる。威騰は太陽光発電事業を強みとしており、キャブタイヤーケーブルの草分けである三ツ星との協業による業容拡大効果が期待される状況にある。三ッ星は小型株で足の速い特性があり、株価は長期トレンドの大底圏に位置していることもあり、水準訂正を狙った投資資金の流入が活発化した。
■レントラックス <6045> 745円 +62 円 (+9.1%) 11:30現在
レントラックス<6045>が大幅高で4連騰、前週22日につけた年初来高値712円を上抜き48円高の731円まで駆け上がった。成果報酬型のネット広告サービスを展開するが、足もとの業績は絶好調に推移、24年4~6月期の営業利益は前年同期比3.4倍の2億7300万円と急増した。なお、25年3月期通期は前期比36%増の8億8500万円を見込んでいるが、進捗率から一段の上振れも視野に入る。そうしたなか、前週末23日に発表した7月の月次売上高は前年同月比31%の伸びを達成しており、これが株価を改めて刺激している状況にある。
●ストップ高銘柄
2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース