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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ハピネット、三井海洋、名村造

ハピネット <日足> 「株探」多機能チャートより
■ハピネット <7552>  3,710円  +700 円 (+23.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ハピネット<7552>がストップ高の3710円に買われた。8日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を1500億円から1650億円(前年同期比2.5%増)へ、営業利益を38億円から60億円(同26.9%増)へ、純利益を24億円から40億円(同3.1%減)へ上方修正したことが好感された。玩具事業で「ポケモンカードゲーム」や「ONE PIECEカードゲーム」などのトレーディングカード(TCG)が好調に推移したことに加えて、アミューズメント事業で運営するカプセル玩具ショップ「ガシャココ」の出店を拡大していることなどが寄与する。なお、25年3月期通期業績予想は、クリスマス・年末年始商戦の状況が現時点では不透明なため、売上高3300億円(前期比5.8%減)、営業利益78億円(同10.1%減)、純利益50億円(同24.0%減)の従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高823億5800万円(前年同期比0.1%増)、営業利益32億7800万円(同50.3%増)、純利益23億8800万円(同63.6%増)だった。玩具事業、アミューズメント事業の好調が全体を牽引した。

■三井海洋開発 <6269>  2,798円  +500 円 (+21.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 三井海洋開発<6269>がストップ高の水準となる前営業日比500円高の2798円に買われた。8日の取引終了後、24年12月期の連結業績と配当予想の修正を発表。売上高予想を39億ドルから43億ドル(前期比20.3%増)、最終利益予想を1億2000万ドルから2億ドル(同2.1倍)に引き上げた。年間配当予想は20円増額して60円(同40円増配)に見直しており、評価されたようだ。浮体式石油生産貯蔵積出設備(FPSO)の建造工事が順調に進み、想定よりも高い進捗となる見通しとなった。操業中のFPSOの稼働率も改善しており、業績予想に織り込んだ。

■名村造船所 <7014>  1,721円  +300 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値
 名村造船所<7014>がストップ高の水準となる前営業日比300円高の1721円に買われた。8日の取引終了後に発表した25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比33.4%増の397億6000万円、経常利益が同83.9%増の97億9200万円、最終利益が同2.2倍の96億9400万円となった。経常利益の通期計画に対する進捗率は第1四半期ながら54%台と高水準にあり、業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。円安に加え、船価改善が比較的早く原価に占める鋼材費比率の低い船型の大量連続建造に方針転換をした効果が出た。LPG燃料対応大型LPG・アンモニア運搬船(VLGC)1隻など計8隻を完工。VLGC2隻など計9隻を受注し、新造船事業の6月末の受注残高は、前年同期比42.8%増の3590億2200万円となった。

■フジクラ <5803>  3,038円  +500 円 (+19.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率4位
 フジクラ<5803>がストップ高の水準となる前営業日比500円高の3038円に買われた。8日の取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。最終利益の見通しを100億円増額して前期比17.6%増の600億円に見直した。最終利益は減益予想から一転、過去最高益の更新を見込む。更に年間配当予想は10円増額して65円(前期比10円増配)に修正しており、ポジティブ視した買いを誘ったようだ。今期の売上高予想は400億円増額して8700億円(同8.8%増)に引き上げた。情報通信事業部門では、生成AI需要の拡大を背景とした伸長が第2四半期(7~9月)も継続すると想定する。下期の計画は据え置き、上期の業績予想の修正分を通期業績予想に反映した。4~6月期の売上高は前年同期比14.8%増の2183億3000万円、最終利益は同72.0%増の191億1300万円だった。

■高砂香料工業 <4914>  4,310円  +700 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位
 高砂香料工業<4914>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は8日取引終了後、25年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比7.6倍の40億1800万円となり、通期計画の40億円を超過したことが好感されたようだ。売上高は同14.3%増の554億5900万円で着地。主力のフレーバー部門は米子会社が好調だったほか、フレグランス部門やアロマイングリディエンツ部門、ファインケミカル部門も堅調だった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■ゼロ <9028>  1,937円  +287 円 (+17.4%)  本日終値
 ゼロ<9028>が大幅高で4連騰。8日の取引終了後、24年6月期の連結決算発表にあわせ、25年6月期の連結業績予想を開示した。今期の最終利益予想を前期比32.5%増の55億円とし、前期に続いて過去最高益の更新を計画する。また、前期の配当を6円60銭増額したうえで、今期の年間配当予想は同46円増配の107円40銭としており、大幅な増益・増配計画を好感した買いが集まったようだ。マレーシア向けの中古車輸出に関しては現地の需要が一服すると想定。今期の売上収益予想は同4.1%減の1350億円とする半面、料金改定の効果が通年で寄与する見通し。車両輸送事業の効率化にも取り組む。24年6月期の売上収益は前の期比5.9%増の1407億5100万円、最終利益は同20.7%増の41億5000万円だった。同社は中期経営計画も公表。最終年度の27年6月期における売上収益を1500億円以上、営業利益を100億円以上(25年6月期見通しは81億円)に伸ばす目標を掲げた。更に、22万2500株の立会外分売についても開示。分売実施予定期間は今月20日から23日までとする。

■イチネンHD <9619>  1,667円  +239 円 (+16.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 イチネンホールディングス<9619>は急伸。8日取引終了後に4~6月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比23.5%増の395億2200万円、営業利益は同74.7%増の33億4500万円だった。あわせて自社株買いの実施を発表しており、これらが好感され買われた。主力の自動車リース関連事業をはじめ、パーキング事業や合成樹脂事業、肥料の製造販売を行う農業関連事業などが堅調だった。通期の増収・営業増益見通しに変更はない。自社株買いについては取得上限が50万株(自己株式を除く発行済み株数の2.08%)、または10億円。期間は8月9日から12月13日まで。取得方法は東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けと市場買い付け。

■メック <4971>  3,690円  +495 円 (+15.5%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率9位
 メック<4971>が一時ストップ高の3895円水準に買われた。8日の取引終了後、24年12月期の連結業績予想について、売上高を170億円から185億円(前期比32.0%増)へ、営業利益を36億5000万円から49億円(同96.6%増)へ、純利益を26億5000万円から36億円(同56.2%増)へ上方修正したことが好感された。生成AI向けなど先端パッケージ基板向け製品の需要は堅調に推移したほか、関連する電子機器の生産動向を受けてディスプレー向け薬品の需要も増加しており、上期売上高が計画を上回ったことが要因。また、薬品の需要増加による生産効率向上やグローバル生産戦略への取り組みにおける生産効率改善なども寄与する。なお、第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高88億8200万円(前年同期比43.3%増)、営業利益23億6200万円(同2.8倍)、純利益18億9000万円(同75.7%増)だった。

■Arent <5254>  5,410円  +700 円 (+14.9%) ストップ高   本日終値
 Arent<5254>がストップ高。前日まで3営業日続伸でこの間に800円近い上昇をみせ、目先底入れ反転を鮮明としている。同社は建設業界を主要顧客としたデジタルトランスフォーメーション(DX)コンサルティングを手掛けるほか、システムの受託開発などにも展開、業績高成長路線をまい進している。8日取引終了後、24年6月期の決算を発表、営業利益は前の期比75%増の12億3600万円と急拡大した。建設業界は人手不足の問題が深刻なうえ、時間外労働の上限規制などへの対応も求められており、DXによる生産性向上に向けたニーズが強い。つれて同社の活躍余地が高まっている。25年6月期も成長トレンドは不変で、営業利益は前期比38%増の17億1100万円と高水準の伸びが見込まれており、これを評価する買いを呼び込んだ。

■トレンドマイクロ <4704>  7,742円  +1,000 円 (+14.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率10位
 トレンドマイクロ<4704>がストップ高。ロイター通信が8日、トレンドが身売りを検討していると報じた。プライベートエクイティ(PE)企業を含む買い手候補からの関心を募るため、投資銀行と協議しているという。買収時に株価に上乗せされるプレミアムへの思惑から、同社株に大量の買い注文が入った。

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