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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

日本光電 <日足> 「株探」多機能チャートより

■日本光電 <6849>  1,595.5円 (-500円、-23.9%) ストップ安

 東証プライムの下落率4位。日本光電工業 <6849> [東証P]がストップ安。前週末2日取引終了後、4-9月期連結業績予想について売上高を1040億円から1020億円(前年同期比1.4%減)へ、営業利益を70億円から30億円(同59.9%減)へ下方修正すると発表。これを嫌気した売りが出た。当初の想定よりも大学や官公立病院の予算執行が下期偏重にあること、私立病院で設備投資に慎重な動きが見られることが要因。また、中国が引き続き低調に推移することも響く見込み。

■YKT <2693>  187円 (-58円、-23.7%)

 YKT <2693> [東証S]が3日続急落。同社は8月2日大引け後(15:00)に決算を発表、24年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常損益が8200万円の赤字(前年同期は4億0600万円の黒字)に転落したことで嫌気されたようだ。

■日経レバ <1570>  18,885円 (-5,000円、-20.9%) ストップ安

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]がストップ安。前週末は日経平均が2200円あまりの記録的な下げを示し、他のアジア株もほぼ全面安商状、欧州時間に入ってもリスクオフの流れは止まらず一斉安の展開となった。更に米国では景気後退への懸念からNYダウが一時約1000ドル安まで売り込まれる場面があり、ナスダック総合株価指数も大幅続落し、2営業日合計で820ポイントあまりの暴落となった。株安の連鎖が続くなか、5日の東京市場でも下値模索の動きが止まらず、加速的に進む為替の円高を横目に日経平均は3万2000円を一気に割り込んだ。日経平均連動型でハイボラティリティに組成された日経レバもこれに追随する形で下値を摸索した。

■東エレク <8035>  22,055円 (-5,000円、-18.5%) ストップ安

 東京エレクトロン <8035> [東証P]がストップ安。そのほか、アドバンテスト <6857> [東証P]など半導体製造装置関連は軒並み急落、ディスコ <6146> [東証P]は7000円安と暴落する場面もあった。世界同時株安のなか、東京市場でも前週末に続き日経平均が2000円を超える急落に見舞われ、3万2000円台を一気に下回った。特に米国株市場で半導体関連株への売りが加速しており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%超下落、個別にインテル <INTC> は26%安と記録的な下落をみせ、そのリスクオフの流れが東京市場を直撃した。外国為替市場で急激な円高が進行していることや、中東の地政学リスクも加わり、個人投資家の追い証発生が相次ぐなかで投げ売りを誘発したようだ。

■IDEC <6652>  2,258円 (-500円、-18.1%) ストップ安

 IDEC <6652> [東証P]がストップ安。同社は8月2日大引け後(15:00)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比75.6%減の4.9億円に大きく落ち込み、通期計画の52億円に対する進捗率は9.5%にとどまり、5年平均の24.0%も下回ったことで嫌気されたようだ。

■三菱UFJ <8306>  1,245.5円 (-270.5円、-17.8%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が3日続急落。三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]はストップ安の水準に売られる場面があり、メガバンクが急落した。前週末2日に発表された7月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回り、失業率が前月から上昇した。米国景気の先行き懸念が強まるなかで、米長期金利は一時3.78%とおよそ7ヵ月ぶりの水準に急低下した。週明け5日の日本の長期金利も急低下している。日銀の利上げで国内の短期金利が上昇するなか、短期市場で資金を調達して長期で運用する銀行のビジネスモデルにおいて足もとの金利の動きは逆風そのものであり、銀行株に対する売り圧力が強まった。七十七銀行 <8341> [東証P]や八十二銀行 <8359> [東証P]、北洋銀行 <8524> [東証P]もストップ安となった。

■イリソ電子 <6908>  2,355円 (-500円、-17.5%) ストップ安

 イリソ電子工業 <6908> [東証P]がストップ安。同社は2日取引終了後、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比80.3%減の1億9000万円にとどまったことがネガティブ視されたようだ。売上高は同0.3%増の125億3400万円となったが、為替の影響や原材料価格の高騰、新ERPシステムの立ち上げに向けた関連費用の増加などが利益を圧迫した。なお、通期業績予想については売上高580億円(前期比4.9%増)、営業利益70億円(同17.9%増)とする従来見通しを据え置いている。

■東京精 <7729>  7,153円 (-1,500円、-17.3%) ストップ安

 東京精密 <7729> [東証P]がストップ安。前週末2日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を715億円から700億円(前年同期比10.2%増)へ、営業利益を140億円から130億円(同14.1%増)へ下方修正したことが嫌気された。計測機器部門の複数の案件で、納入が次期以降へ繰り延べとなったことなどが要因という。なお、固定資産売却益約40億円を特別利益として計上する予定であることなどにより最終利益は95億円から120億円(同40.4%増)へ上方修正し、あわせて中間配当を95円から108円へ引き上げた。年間配当予想は216円(前期192円)となる予定だ。同時に、非開示としていた25年3月期業績予想を発表しており、売上高1430億円(前期比6.2%増)、営業利益270億円(同6.7%増)、純利益218億円(同12.5%増)を見込むとした。回復が近いとみられた民生エレクトロニクス製品関連需要の回復時期はいまだ見定められない状況としているものの、半導体製造装置部門でAI、HBM、CIS、中国向けなどの需要が全体を下支えするとしている。なお、第1四半期(4-6月)決算は、売上高296億2600万円(前年同期比11.3%増)、営業利益40億8300万円(同3.9%減)、純利益35億5400万円(同9.5%増)だった。

■ミネベア <6479>  2,630円 (-551円、-17.3%)

 ミネベアミツミ <6479> [東証P]が3日続急落。前週末2日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆5000億円から1兆5600億円(前期比11.3%増)へ、営業利益を1000億円から1030億円(同40.1%増)へ、純利益を710億円から730億円(同35.1%増)へ上方修正したが、営業利益で1070億円強を見込んでいた市場予想を下回っていることから、失望売りが出たようだ。上方修正は、足もとでデータセンター向けや高収益製品の市場が回復に向かっており、ファン用途向けベアリングやHDD向けピボットアッセンブリーの需要が回復していることに加えて、HDD向けモーターでハイエンドのニアラインが堅調に推移しており、第1四半期(4-6月)決算が想定を上回ったことが要因としている。同時に発表した第1四半期決算は、売上高3554億5400万円(前年同期比21.6%増)、営業利益200億2500万円(同3.0倍)、純利益139億3600万円(同3.4倍)だった。前述のデータセンター向けのほか、自動車や航空機向けに主力のボールベアリングが堅調に推移。また、5月2日に取得したミネベアパワーデバイス(旧日立パワーデバイス)も貢献した。また、上限を280万株(発行済み株数の0.69%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は8月21日から12月23日までで、株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。

■洋缶HD <5901>  2,028.5円 (-403円、-16.6%)

 東洋製罐グループホールディングス <5901> [東証P]が3日続急落。同社は8月2日大引け後(16:00)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比39.0%増の164億円に拡大した。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の390億円→370億円(前期は387億円)に5.1%下方修正し、一転して4.5%減益見通しとなったことで嫌気されたようだ。

■任天堂 <7974>  6,607円 (-1,308円、-16.5%)

 任天堂 <7974> [東証P]が3日続急落。前週末2日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算で、営業利益が545億1000万円(前年同期比70.6%減)と大幅減益となったことが嫌気された。「ニンテンドースイッチ」のハードウェア及びソフトウェアの販売数量が前年同期を下回ったことなどが響いた。売上高は2466億3800万円(同46.5%減)だった。為替レートが円安に推移したものの、ニンテンドースイッチのハード販売台数が前年同期比46.3%減の210万台となったほか、ソフトウェア販売本数が同41.3%減の3064万本に減少したことが響いた。前期第1四半期は映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の公開によるゲーム専用機ビジネスの活性化や、「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の発売などがあったが、今期はこうした特殊要因がなく、またニンテンドースイッチが発売から8年目を迎えていることも響いた。なお、最終利益は為替差益の減少などにより809億5400万円(同55.3%減)だった。25年3月期通期業績予想は、売上高1兆3500億円(前期比19.3%減)、営業利益4000億円(同24.4%減)、純利益3000億円(同38.9%減)の従来見通しを据え置いている。また、「ニンテンドースイッチ」の販売計画も、ハードが前期比14.0%減の1350万台、ソフトが同17.4%減の1億6500万本で据え置いている。

■トヨタ <7203>  2,232円 (-353円、-13.7%)

 トヨタ自動車 <7203> [東証P]が4日続急落、連日での年初来安値更新となった。日経平均株価が記録的な下げを続けるなかで、取引時間中のドル円相場は一時1ドル=142円台まで急速にドル安・円高が進行した。円安を背景とした自動車株に対する業績期待が後退する格好となり、自動車株に対しては断続的な売りが続いた。日産自動車 <7201> [東証P]やホンダ <7267> [東証P]も急落し、年初来安値を更新した。

■Uアローズ <7606>  1,698円 (-263円、-13.4%)

 ユナイテッドアローズ <7606> [東証P]が3日続急落。前週末2日の取引終了後に発表した7月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高は前年同月比16.6%増と7ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、全般相場にツレ安する形で売られている。前年同月に比べて休日が2日少ない影響がマイナス3.6%程度あったと推測されるものの、シャツ、カットソー、ブラウスなどの夏物軽衣料に加え、ジャケット、パンツなどのビジネス衣料、シューズ、バッグなどの服飾雑貨が定価販売、セール販売ともに好調に推移した。特にネット通販の伸びが強く、自社ECサイトに加えて大手通販サイトの売り上げも大きく伸長した。なお、全社売上高は同14.7%増だった。

■ダイワボウ <3107>  2,186円 (-323円、-12.9%)

 ダイワボウホールディングス <3107> [東証P]が3日続急落。同社は8月2日大引け後(15:00)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比10.2%減の45.2億円に減り、4-9月期(上期)計画の132億円に対する進捗率は34.3%にとどまり、5年平均の40.6%も下回ったことで嫌気されたようだ。

■オムロン <6645>  4,535円 (-505円、-10.0%)

 オムロン <6645> [東証P]が4日続急落。同社は8月2日大引け後(15:05)に決算(米国会計基準)を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益が125億円の赤字(前年同期は185億円の黒字)に転落したことが嫌気されたようだ。

■ファストリ <9983>  36,470円 (-3,870円、-9.6%)

 ファーストリテイリング <9983> [東証P]が3日続急落。前週末2日の取引終了後に発表した7月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高は前年同月比8.1%増と4ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、全般相場にツレ安する形でこの日は売り優勢となっている。気温が高く推移したことで夏物商品の販売が好調だったことに加えて、新商品の販売も好調だった。内訳では、客単価が同6.8%増と上昇したほか、客数も同1.1%増と伸長した。

■KHネオケム <4189>  1,777円 (-187円、-9.5%)

 KHネオケム <4189> [東証P]が3日続急落。同社は8月2日大引け後(15:00)に決算を発表、24年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比3.9%増の46.7億円に伸び、従来の0.02%減益予想から一転して増益で着地したことで嫌気されたようだ。

■極洋 <1301>  3,450円 (-310円、-8.2%)

 極洋 <1301> [東証P]が3日続急落。同社は5日午前11時30分ごろ、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比28.1%増の31億200万円となり、通期計画の100億円に対する進捗率は31.0%となった。売上高は同9.4%増の682億400万円で着地。主力の水産事業で主要魚種のサケ、エビ、カニの販売が好調だったほか、生鮮事業では冷凍クロマグロを中心に売り上げが伸びた。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■アダストリア <2685>  3,070円 (-195円、-6.0%)

 アダストリア <2685> [東証P]が続急落。前週末2日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比1.2%増と4ヵ月連続で前年実績を上回ったものの、全般相場にツレ安する形で売られた。前年に比べて休日が2日少なかったことで、4.2ポイントのマイナス影響があったと試算されるものの、各地で連日猛暑日が続いたことで夏物商品の販売が好調を継続。特に、価格の見直しとともにセール期間でも過度な値引きを抑えたことで、客単価が同4.5%増と改善傾向が続いた。なお、全店売上高は同3.5%増だった。

■あおぞら銀 <8304>  2,198.5円 (-128円、-5.5%)

 あおぞら銀行 <8304> [東証P]が3日続急落。同社は8月2日大引け後(16:00)に決算を発表、25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比20.2%減の58.9億円に減り、通期計画の240億円に対する進捗率は24.6%にとどまり、5年平均の62.3%も下回ったことで嫌気されたようだ。

※5日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

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