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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):三越伊勢丹、帝人、ストレジ王

三越伊勢丹 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三越伊勢丹 <3099>  2,888.5円  -168.5 円 (-5.5%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 三越伊勢丹ホールディングス<3099>が大幅安となったほか、J.フロント リテイリング<3086>、近鉄百貨店<8244>、松屋<8237>など百貨店株の下落が目立つ。中国の中間層による購買意欲の停滞などを背景に、高級品市場の伸びが低調になるとの見方が広がっている。きょうの引け後には5月の訪日外客数の公表を控えているが、百貨店株に関しては、いったん買い持ち高を圧縮する目的の売りが優勢となっているようだ。ロイター通信によると、コンサルタント会社のベイン・アンド・カンパニーは、個人向け高級品の2024年の全世界の売上高の伸び率が前年比で横ばいから4%増になる見通しを発表したという。

■帝人 <3401>  1,391円  -55.5 円 (-3.8%)  本日終値
 帝人<3401>が反落。18日の取引終了後、連結子会社の異動と業績予想の修正について発表した。米投資ファンドのブラックストーン<BX>によるインフォコム<4348>の買収に伴ってインフォコムが連結子会社から外れることに伴い、同社の事業が非継続事業に分類される影響で、帝人は25年3月期の売上収益予想をこれまでの1兆500億円から9750億円、営業利益予想を260億円から160億円に引き下げた。従来は100億円の黒字としていた最終損益予想を未定に見直したこともあって、業績の下振れを警戒した売りが出たようだ。同社は25年3月期第1四半期よりIFRS(国際会計基準)を任意適用しており、業績予想はIFRSに基づいた数値となっている。

■ストレージ王 <2997>  657円  +100 円 (+18.0%) ストップ高   本日終値
 ストレージ王<2997>がストップ高。18日の取引終了後、25年1月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年1月31日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象にクオカード及び同社トランクルームの割引券を贈呈するとしており、保有株数と保有期間に応じてクオカード3000円分及び割引券2000円相当~クオカード6000円分及び割引券5000円相当を贈呈する。同時に、24年7月31日時点の株主を対象に記念株主優待を実施すると発表しており、これも好材料視されている。4月に上場3年目を迎えたことを記念して実施するもので、1単元(100株)以上を保有する株主を対象に一律でクオカード2000円分を贈呈する。

■ディ・アイ・システム <4421>  902円  +94 円 (+11.6%)  本日終値
 ディ・アイ・システム<4421>は続急伸。18日の取引終了後、24年9月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年9月30日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に一律でクオカード1000円分を贈呈する。

■東京産業 <8070>  701円  +36 円 (+5.4%)  本日終値
 東京産業<8070>が急反発した。18日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比13.9%減の560億円と減収を見込む半面、最終損益は31億円の黒字(前期は14億4100万円の赤字)を計画する。同社は決算の虚偽開示が発覚したことに伴い、過年度の決算を訂正しており、24年3月期の決算は期末後50日を超えての開示となった。25年3月期は最終黒字を確保する見通しを示したほか、年間配当は前期と同水準の36円を予想。配当利回りは5%を上回る水準とあって、買いを誘う格好となったようだ。エネルギートランジションへの積極的関与やサステナブル社会の構築に向けた事業創出を進める方針。なお、同社は中期経営計画に関して、最終年度の27年3月期の売上高目標をこれまでの1000億円から730億円、最終利益目標を35億円から17億円に引き下げている。

■クシム <2345>  255円  +13 円 (+5.4%)  本日終値
 クシム<2345>が急伸。ブロックチェーン分野における受託開発や暗号資産のコンサルティングを手掛ける。足もとの業績は苦戦しているが、中期的に暗号資産分野での事業展開に期待がかかっている。そうしたなか、18日取引終了後、ギグワークス<2375>と共同開発する「SNPIT」の独自トークン「SNPIT Token」が海外暗号資産交換所での取引が決定したことを発表しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■JRC <6224>  962円  +39 円 (+4.2%)  本日終値
 JRC<6224>が4連騰。18日の取引終了後、連結子会社のJRC C&Mが水処理設備機器の設置などを手掛ける向井化工機(横浜市金沢区)の株式を取得し、孫会社化すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。向井化工機のグループ参画による連携を通じ、ごみ焼却施設やバイオマスプラントに加え、水処理施設での製作・据え付け・メンテナンスといった営業展開が可能になるという。株式の取得価額は概算で4億1600万円としている。

■AppBank <6177>  108円  +3 円 (+2.9%)  本日終値
 AppBank<6177>は大幅高。18日の取引終了後、神奈川県鎌倉市に和カフェ「YURINAN -ゆうりんあん-」を新規に出店すると発表しており、好材料視された。同社では今後の成長戦略の一つとして「YURINAN」及びIPコラボレーションイベントの地方展開を掲げており、新たに店舗の出店が必要であると判断したという。それに伴い今回、出店に係る固定資産の賃借をするとともに建物付属設備を取得した。

■識学 <7049>  463円  +12 円 (+2.7%)  本日終値
 識学<7049>が反発した。18日の取引終了後、子会社である新進気鋭スタートアップ投資事業有限責任組合が、システム開発・受託業務などを手掛けるYNP(東京都千代田区)への投資を実施したと発表。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。YNPはシングルマザーをはじめ、働くうえでハードルを抱える女性がすべて無理なく働ける環境の実現に向け、社員の選択肢を広げることを使命としている。ファンドによる投資と組織力向上への支援を通じ、YNPの企業成長を一段と加速させることができると判断したという。

■アステリア <3853>  555円  +14 円 (+2.6%)  本日終値
 アステリア<3853>が後場上げ幅拡大。午前11時30分ごろマレーシアのAI企業であるタップウェイ社と事業提携し、マレーシア、シンガポール、フィリピンなど東南アジアのAI市場に新規参入すると発表しており、好材料視された。タップウェイ社は車両や人、物体などを識別するためのAI推論モデルを構築・展開できるソフトウェア「SamurAI」を開発し、マレーシアの高速道路などに提供。一方のアステリアはノーコードで収集データの統合や一括管理・活用をワンストップで実現できるプラットフォームを開発しており、両社の技術を連携させることでAI推論モデルの構築からデータ収集、統合、管理、活用までをノーコードかつワンストップで利用できる「AIoT Suite」を共同で開発。これにより、利用者はプログラミング知識がなくても自社のニーズに合わせてAIを活用した業務プロセスの統合や自動化を実現することが可能になるとしている。「AIoT Suite」は今年7月から東南アジアを中心に英語版の提供を開始し、11月には日本語版の提供を開始する予定。2年間で1億円の売り上げを目指すとしている。

●ストップ高銘柄
 AHCグループ <7083>  2,027円  +400 円 (+24.6%) ストップ高   本日終値
 東京ボード工業 <7815>  854円  +150 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値
 インテグループ <192A>  6,480円  +1,000 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 くろがね工作所 <7997>  1,027円  +150 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値
 学びエイド <184A>  1,066円  +150 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 伊勢化学工業 <4107>  24,550円  -7,000 円 (-22.2%) ストップ安   本日終値
 FPパートナー <7388>  2,605円  -700 円 (-21.2%) ストップ安   本日終値
 以上、2銘柄

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