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【材料】テリロジーHD---24年3月期は2ケタ増収・大幅な増益、全ての部門で売上高が増加

テリロジHD <日足> 「株探」多機能チャートより

テリロジーホールディングス<5133>は15日、2024年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比21.2%増の68.81億円、営業利益は同136.0%増の2.72億円、経常利益は同211.8%増の3.96億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同305.8%増の1.88億円となった。

ネットワーク部門の売上高は前年同期比0.3%増の15.60億円となった。IPアドレス管理サーバ製品は、新モデルへのリプレース需要が一巡したことから、テレワークや在宅勤務によるセキュリティ対策としてのDNSセキュリティソリューションの提案活動に加えて、システムのクラウドシフト、クラウドリフトの加速に伴うIPアドレス管理の課題から、IPAM(IPアドレスマネジメント)の提案活動にも注力した。また、世界中でサイバー攻撃が増加する中、国内でもDDoS攻撃が急増したことから、Radware社のDDoS対策ソリューションが注目されたほか、販売終了モデルのリプレースに伴うロードバランサー製品は、提案活動が順調に推移し、受注につなげている。なお、クラウド型無線LANシステム案件は堅調に推移しており、長期利用後の新機種へのリプレース案件の受注、これに紐づく有線LANネットワーク構築案件も増加した。

セキュリティ部門の売上高は同39.5%増の30.05億円となった。独自のセキュリティサービスでは、主にネット上で発信・拡散される偽情報による世論操作などのリスクが、看過できない大きな脅威として認識されたことに伴い、受注は堅調に推移した。特にSNSにおける情報作戦の検知において同社グループのサービスが高く評価されたことで、ツールの販売とコンサルティングサービスが伸長した。なお、サイバー関連の事業も安定的に推移し、特に官公庁からの大型案件の受注により収益に貢献している。また、産業制御システム向けセキュリティ対策では、経済産業省が策定の工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドラインをはじめ、自動車業界におけるサイバーセキュリティガイドラインなどによるOTシステムへのサイバー攻撃対策のほか、製造業におけるDX化が進み、つながる工場によるネットワーク管理の必要性から、制御システム・セキュリティリスク分析が注目され、国内電力会社をはじめ国内大手製造業からの受注は増加した。その他、インターネットバンキングの不正利用対策として、ワンタイムパスワードを採用した認証基盤システムの追加受注をはじめ、既存のシステムやセキュリティ対策ツール、SaaS、PaaSなどのログ情報から、外部・内部の脅威をいち早く正確に捉えることができるログ管理・分析クラウドサービスのほか、特定の組織、企業などを標的にしたサイバー攻撃への対策として、ネットワーク不正侵入防御セキュリティ製品の引き合いが増加し、売上高は増加した。

ソリューションサービス部門の売上高は同17.8%増の23.14億円となった。多言語リアルタイム映像通訳サービス「みえる通訳」は、インバウンド需要の順調な回復により、引き合いが増加しているほか、在留外国人の増加に伴う官公庁及び自治体の契約件数も堅調に推移した。また、クラウドマネージドVPNサービスでは、簡便性と導入しやすい価格帯から、クラウドPBX事業者、小売流通や中堅企業などのネットワークサービスとして引き合いが増加した。独自開発のRPAツールでは、誰でも簡単に使える特徴と認知度の高まりから、業界、業種、規模を問わず利用が拡大したほか、新たにリリースした同時接続フローティングロボットが導入台数増加に貢献するなど堅調に推移した。その他、訪日インバウンドメディアを活用したプロモーション事業を行うIGLOOO(イグルー)社は、官公庁及び自治体からの受注が堅調に推移したほか、インバウンドの増加に伴い、民間企業への積極的な営業活動の結果、大口案件の受注につながっている。情報システム業務支援及びシステム開発のクレシード社では、カスタマサポート事業としてのサポート対応案件の増加や基幹サーバリプレース案件の受注が堅調に推移しておりユーザエクスペリエンスを向上させるシステム開発案件も増加した。

2025年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比22.9%増の84.55億円、営業利益が同38.0%増の3.76億円、経常利益が同5.3%減の3.76億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同38.8%増の2.62億円を見込んでいる。

また、2024年3月期の期末配当について、期末配当予想を1株当たり5.00円としていたが、2024年7月に株式会社テリロジーが創立35周年を迎えるにあたり、1株当たり2.00円の記念配当を実施することを発表した。これにより、2024年3月期の期末配当予想は、普通配当5.00円に記念配当2.00円を加え、1株当たり7.00円となる。

《SI》

 提供:フィスコ

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