【市況】株価指数先物【引け後】 主要企業の業績期待が後退しポジションはニュートラル
大阪6月限
日経225先物 37610 -830 (-2.15%)
TOPIX先物 2662.5 -47.5 (-1.75%)
日経225先物(6月限)は、前日比830円安の3万7610円で取引を終了。寄り付きは3万7940円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8185円)を下回り、節目の3万8000円を割り込んで始まった。売り一巡後は3万8050円まで下落幅を縮め、3万7900円~3万8000円辺りで保ち合いを継続。支持線として意識されていた75日移動平均線水準で底堅さはみられたものの、前場終盤にかけて同線から下に放れたことで、ロングを解消する動きが強まった。前場終盤に3万7730円まで売られ、ランチタイムでは3万7800円辺りで下げ渋りも見られたが、後場開始直後には3万7700円を割り込み、終盤にかけて一時3万7590円まで売られる場面もあった。
米国の時間外取引で、メタ・プラットフォームズ<META>やIBM<IBM>が下落するなか、グローベックスのナスダック100先物は1%超の下落で推移しており、持ち高調整が先行した形だろう。25日の米国市場ではメタの下落影響は織り込まれたものの、アルファベット<GOOG>やマイクロソフト<MSFT>の決算が予定されている。足もとでは主要ハイテク企業の業績期待が高まっていたこともあり、予想を下回ってくると、日米ともに波乱の展開が見込まれる。
もっとも、日経225先物は前日の陽線分をほぼ帳消しにしており、ポジションはニュートラルに近い状況だろう。明日の日銀の金融政策決定会合の結果発表を控えて、ポジションを傾けてくる動きは限られていた。また、為替市場では1ドル=155円台後半と円安・ドル高が進行しており、日銀会合の結果を受けて円安基調が強まるようだと、為替介入を実施する可能性も意識されていた。現在の円安は輸出採算の改善よりも、輸入物価上昇に伴う経済への悪影響が懸念されており、円相場の動向も見極めたいところであろう。
また、東京市場は3連休前ということで、市場参加者はより減少してくるだろう。日銀会合通過後は来週の米連邦公開市場(FOMC)に市場関係者の関心が移り、しばらくは値振れの大きい状況が続きそうである。
日経225先物は75日線のほか、ボリンジャーバンドの-1σも3万8000円辺りまで低下してきたことから、3万8000円水準では強弱感が対立しやすいだろう。バンドは下向きで推移しており、上値の重さが意識されてくると、-1σに上値を抑えられる形で調整が継続し、3万7000円辺りで推移する-2σとのレンジ推移になりそうだ。一方で3万8000円を明確にクリアできれば、25日線をターゲットとしたロングが入りやすい。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.12倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさ株の一角が日経平均型の重荷となり、相対的にTOPIX型優位の展開から一時14.08倍まで低下する場面も見られた。ただし、東証プライムの8割超の銘柄が下落し、業種別指数ではすべてのセクターがマイナスだったことから、NTショートも入りにくい需給状況だった。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0936枚、ソシエテジェネラル証券が1万3891枚、サスケハナ・ホンコンが4980枚、SBI証券が3263枚、バークレイズ証券が2707枚、野村証券が2186枚、モルガンMUFG証券が2013枚、JPモルガン証券が1614枚、日産証券が1228枚、ビーオブエー証券が1191枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万7308枚、ソシエテジェネラル証券が1万5736枚、JPモルガン証券が4810枚、バークレイズ証券が4703枚、ゴールドマン証券が4182枚、モルガンMUFG証券が2913枚、ビーオブエー証券が2756枚、サスケハナ・ホンコンが2690枚、野村証券が1374枚、BNPパリバ証券が984枚だった。
株探ニュース