【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):平和不、フリュー、JAL
平和不 <日足> 「株探」多機能チャートより
平和不動産<8803>が後場に上げ幅を拡大し、4000円台に乗せる場面があった。22日正午、24年3月期の期末配当において、特別配当50円を実施する予定だと発表。これを好感した買いが集まったようだ。期末配当予想はこれまでの見通しの58円に特別配当分を加えて108円に修正した。年間配当予想は特別配当を含めて166円(前期は年間で104円)となる。中期計画の最終年度となる今期の業績が計画を上回る見込みとなったことを踏まえ、自社株買いではなく特別配当を実施して株主に利益還元する。
■フリュー <6238> 1,240円 +35 円 (+2.9%) 本日終値
フリュー<6238>が4日続伸。21日の取引終了後に発表した2月度の月次概況(速報)で、売上高が前年同月比19.6%増と増収基調が続いていることが好感された。世界観ビジネスで主に国内クレーンゲーム景品の受注が好調なほか、ガールズトレンドビジネスで、プリントシール機でのキャラクターIPコラボの施策が貢献した。
■西日本鉄道 <9031> 2,527円 +68.5 円 (+2.8%) 本日終値
西日本鉄道<9031>が反発。21日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、純利益を170億円から221億円(前期比20.3%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を17円50銭から22円50銭へ引き上げたことが好感された。固定資産(信託受益権)の譲渡による特別利益の計上を見込んでいることが要因。売上高4183億円(同15.4%減)、営業利益230億円(同12.0%減)は従来見通しを据え置いている。なお、年間配当予想は40円(前期35円)となる予定だ。
■コロプラ <3668> 621円 +16 円 (+2.6%) 本日終値
コロプラ<3668>が続伸。21日の取引終了後、韓国ロッテグループのメタバース事業を主導するカリバース社と、メタバース経済圏共同創出に向けて基本合意したと発表しており、好材料視された。コロプラは、ブロックチェーン子会社Brilliantcryptoを設立し、ゲームプレイを通じてデジタル世界の宝石を創出し、多様なメタバースに宝石を持ち込むことを可能とすることでメタバースに新たな経済圏を生み出すプロジェクトを推進。一方、カリバース社はロッテ情報通信の子会社であり、韓国ロッテグループの主要な事業分野と連携したハイクオリティメタバース「CALIVERSE」を開発している。今回の合意により両社は、Brilliantcryptoが創出する宝石の「CALIVERSE」への展開をはじめとしたWeb3でのさまざまな活用を視野に、メタバース経済圏の共同創出に取り組むという。なお、同件による業績への影響は軽微としている。
■ホーチキ <6745> 2,261円 +54 円 (+2.5%) 本日終値
ホーチキ<6745>が高い。午後2時30分ごろ、24年3月期の期末配当予想を25円50銭から32円50銭に増額修正したことが好感された。年間配当予想は58円となり、前期実績に対しては7円の増配になる。
■日本航空 <9201> 2,910円 +60 円 (+2.1%) 本日終値
日本航空<9201>が7日続伸。21日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、最終利益を800億円から900億円(前期比2.6倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から40円へ引き上げ年70円(前期25円)としたことが好感された。国内旅客収入が単価の上振れにより従来予想を上回って推移しているものの、国際旅客収入が主に日本発需要の落ち込みにより前回予想を下回って推移しており、売上高を1兆6840億円から1兆6530億円(前期比20.2%増)へ下方修正した。ただ、燃油価格の下落による燃油費の減少や燃油費以外の費用削減に努めていることが奏功し、営業費用が想定を下回る見通しに加えて、1月2日に発生した海上保安庁機との衝突事故で全損したエアバスA350-900型機の機体保険金を受け取ることから、最終利益は上方修正した。同時に、25年3月期業績予想も発表しており、売上高1兆9300億円、最終利益1000億円を予想。年間配当は80円を予定している。
■東邦ガス <9533> 3,375円 +60 円 (+1.8%) 本日終値
東邦ガス<9533>が6日続伸で新値追い。同社は21日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の280億円から340億円(前期比22.3%減)に上方修正したことが買い手掛かりとなったようだ。売上高予想は従来通り6600億円(同6.5%減)で据え置いたが、原料価格が想定を下回る見通しとなったことが利益を押し上げる要因だとしている。
■ソラスト <6197> 550円 +9 円 (+1.7%) 本日終値
ソラスト<6197>が反発。21日の取引終了後に発表した2月度の介護サービス利用状況で、訪問介護利用者数が前年同月比2.5%増となり、9カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。また、デイサービス利用者数も同27.8%増となり、利用者数の増加基調が続いている。
■ハピネット <7552> 3,125円 +45 円 (+1.5%) 本日終値
ハピネット<7552>が反発。正午ごろ、子会社ハピネット・メディアマーケティングが、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(東京都港区、以下SPEJ)とビデオグラム包括ライセンス契約を締結することで合意したと発表しており、好材料視された。SPEJがビデオグラム化権を保有する全作品について、5月1日からハピネット・メディアマーケティングが映像パッケージの制作及び販売を行うという。SPEJは、「スパイダーマン」シリーズや、「バイオハザード」シリーズ、「キングダム」シリーズなどのヒット作品を生み出しており、良質なコンテンツを多数所有している。今回の契約締結により、SPEJが権利を持つ全映像ソフトの企画、制作から販売までをハピネット・メディアマーケティングが一気通貫で手掛けることになり、業績への貢献が期待されている。
■ビジョン <9416> 1,215円 +15 円 (+1.3%) 本日終値
ビジョン<9416>は反発。同社は21日の取引終了後、米国で子会社を設立すると発表した。主力事業のWi-Fiルーターレンタルサービスに関し、世界の旅行需要が回復するなかで、「グローバルWiFi」と「World eSIM」のグローバルでの販売を加速させる。あわせて同社は発行済み株式総数の0.81%に相当する41万株の自己株消却とともに、配当方針の変更についても開示。新たな配当方針では、中間配当と期末配当の年2回(従来は期末配当の年1回)の実施とし、配当性向30~40%を目安とする。同社はこれまで配当開始時期は未定としていた。今後の収益拡大と配当実施に対する期待が膨らんだほか、株式の再放出に伴う潜在的な需給悪化懸念が後退したとの受け止めもあって、買いが入ったようだ。新会社はニューヨーク州において6月に設立する予定。自己株式の消却予定日は4月19日とする。
株探ニュース