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【市況】株価指数先物【寄り前】 ハイテク株が日経平均型をけん引


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39310 +50 (+0.12%)
TOPIX先物 2674.0 -7.0 (-0.26%) 
シカゴ日経平均先物 39300 +40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。注目されていた1月の米個人消費支出(PCE)統計は、前月比0.2%増となり予想に一致した。また、米連邦準備理事会(FRB)がインフレを判断する上で重要視しているPCEコア価格指数は、前月比0.4%(前年同月比2.8%)上昇となり、予想通りの内容だったことから、ハイテク株を中心に買いが先行した。また、米議会下院は新たなつなぎ予算案を可決し、上院でも可決するのは確実とみられており、政府機関の閉鎖リスクが後退したことも安心感につながった。

 景気敏感株などに利益を確定する売りが出たことがNYダウの重荷となったものの、エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>などハイテク株が相場をけん引したことで、ナスダック指数は史上最高値を更新した。S&P500業種別指数は、半導体・同製造装置、メディア、小売が上昇した一方で、医薬品・バイオテクノロジー、ヘルスケア機器・サービス、保険が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比40円高の3万9300円だった。日経225先物(3月限)は日中比30円安の3万9230円で始まり、その後もショート優勢のなか、3万9040円まで売られた。米国市場の取引開始後にリバウンドを見せており、3万9320円とプラスに転じた。買い一巡後は中盤にかけて軟化し、一時3万8990円と節目の3万9000円を割り込んだが、終盤にかけて再びリバウンド基調が強まり、3万9310円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の相場展開になりそうである。上振れが警戒されていたPCEが予想通りの内容だったことから、米国ではハイテク株を中心に買われ、ナスダック指数が史上最高値を更新するなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になろう。日経225先物は足もとで膠着が続いていたが、短期的なショートに対して、3万9000円近辺での押し目待ち狙いのロングがみられていたこともあり、3万9000円どころの底固めからのリバウンド基調が強まりそうだ。

 また、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジ内での推移を継続するなか、昨日は一時3万8890円まで売られており、+1σが位置する3万8840円に接近していた。+1σが支持線として意識されやすいなか、リバウンド狙いのタイミングでもある。+2σは4万0160円と4万円を上回ってきた。

 日経225先物はオプション権利行使価格の3万9375円を中心に、3万9125円から3万9625円のレンジを想定する。週末要因もあって買い一巡後は膠着感が強まる可能性はあるものの、海外ファンドとみられる資金が断続的に流入している状況のなか、権利行使価格の3万9375円を上回っての推移が続くようだと、3万9375円から3万9875円とのレンジに移行しよう。

 VIX指数は13.40(前日は13.84)に低下した。朝方に14.15まで上昇し、一時25日移動平均線を上回る場面も見られたが、その後の低下で75日線まで下げている。ただし、PCEを無難に通過したが、75日線を割り込む形での低下を見せられなかったことから、過度にショートカバーを強めてくる展開は限られそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.64倍に低下した。一時14.58倍まで低下し、ボリンジャーバンドの+1σ(14.62倍)水準を下回る場面も見られたが、その後は+1σを上回っての推移が続いた。PCEの結果を受けた米ハイテク株が買われる流れのなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型をけん引することになり、+2σが位置する14.80倍辺りを狙ったスタンスとなる。

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