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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万9250円を中心とした狭いレンジで推移


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 39280 +10 (+0.02%)
TOPIX先物 2682.5 -1.0 (-0.03%)
シカゴ日経平均先物 39290 +20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。2月の米消費者信頼感指数は106.7に低下し、前月も110.9と速報値の114.8から下方修正した。予想外の悪化を受けて景気に対する楽観的な見方が後退し、利益確定の売りにつながった。29日に米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する1月の米個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えることも、買いを手控えさせた。半面、エヌビディア<NVDA>は利食いに押されたものの、マイクロン・テクノロジー<MU>が2%を超す上昇となり、根強いAI関連物色によってナスダック指数は3日ぶりに反発。S&P500業種別指数は、公益事業、メディア、銀行が上昇した一方で、ヘルスケア機器・サービス、エネルギー、半導体・同製造装置が下落した。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比20円高の3万9290円だった。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比10円高の3万9280円で始まり、直後に3万9160円まで売られた後は出直りを見せ、ほどなくしてプラス圏を回復。米国市場の取引開始時には3万9190円と再び下落に転じたが、中盤にかけて一時3万9350円まで買われる場面も見られた。その後は日中の終値を挟んだ保ち合いが続き、3万9280円と小幅ながらプラス圏でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、膠着感の強い展開になりそうだ。米国市場では高値圏で推移するなか、29日のPCE発表を控え、利益確定や持ち高調整の売りが出やすい状況だった。ナスダック指数は3日ぶりに反発したが、SOX指数は小幅ながら下落しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株では積極的な買いは手控えられよう。

 日経225先物は、ナイトセッションでオプション権利行使価格の3万9125円から3万9375円の狭いレンジ内での推移だったこともあり、日中も高値圏での膠着が続きそうだ。上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σは3万9790円辺りまで切り上がってきているが、同水準を狙ったロングは強まらないだろう。+1σは3万8540円辺りに位置しているが、3万9000円接近では押し目待ち狙いのロングが意識されやすく、下へのバイアスも強まりづらい。

 そのため、オプション権利行使価格の3万9250円を中心とした、権利行使価格3万9000円から3万9500円のレンジを想定する。なお、来週末には3月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えていることもあり、このレンジを上下いずれかにブレイクしてくると、ヘッジ対応のトレードによって値動きが荒くなる可能性は意識しておきたい。

 VIX指数は13.43(前日は13.74)に低下した。足もとで低下基調が続いており、75日移動平均線が位置する13.36に接近してきた。PCEの結果待ちのなかで動きづらいところであり、低下傾向ながら市場心理を神経質にさせそうだ。PCEを無難に通過してくると、同線を割り込む形でショートカバーを強めてくる可能性はありそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.63倍に低下した。バリュー株にシフトする動きのなか、一時14.58倍まで低下し、ボリンジャーバンドの+1σ水準まで調整した。ただし、+1σまでの調整を経て、NTショートを巻き戻す動きをみせている。アームホールディングス<ARM>が5%を超える下落となっており、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均型の重荷となりそうだが、+1σ水準での底堅さがみられる局面では、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせよう。

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