【市況】NY株式:NYダウは156ドル高、堅調な経済や企業決算を好感
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は続伸。ダウ平均は156.00ドル高の38,677.36ドル、ナスダックは147.65ポイント高の15,756.64で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)高官が年内の利下げの可能性に言及し、期待感を受けた買いに寄り付き後、上昇。最近の強いデータを受け、堅調な経済を期待した買いや、企業決算を好感した買いに相場は終日堅調に推移した。商業用不動産懸念にジャンク級に格下げされた地銀のニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)の回復に連れ投資家心理も改善し、終盤にかけて上げ幅を拡大しダウは過去最高値を更新し、終了。セクタ―別では、半導体・同製造装置が上昇した一方、電気通信サービスが下落した。
自動車メーカーのフォード(F)は昨日引け後に発表した四半期決算で内容や24年度の見通しが予想を上回り、買われた。半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)はアナリストが人工知能(AI)関連の強い需要が継続するとの見方に、同社の目標株価を引き上げ、上昇。オンラインゲーム設計・開発のロブロックス(RBLX)は四半期決算で1日平均ユーザー数が増加するなど内容や見通しが予想を上回り、上昇。太陽エネルギー機器メーカーのエンファーズ・エナジー(ENPH)は四半期決算で内容が予想を下回ったが、今四半期で底入れするとの楽観的な見通しが好感され、上昇した。
地銀のニューヨーク・コミュニティー・バンコープ(NYCB)は格付け会社ム―ディーズが同社をジャンク級(投機的格付け)に引き下げたため一時売りが加速したが、新しく執行会長に指名されたディネロ氏が小売店における預金流出が事実上ゼロで、住宅ローン債権ポートフォリオ流動性を注入する計画などを明らかにしたため、買い戻された。同業のバレー・ナショナル・バンコープ(VLY)は根強い警戒感に、下落。写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)は第4四半期決算でデジタル広告市場の落ち込みが影響し、売上高が予想に達しなかったほか、見通しも冴えず、売られた。
エンターテインメントのディズニー(DIS)は取引終了後に四半期決算を発表。通期見通しが予想を上回ったほか、増配や自社株買い目標引き上げが好感され、さらに、アイガー最高経営責任者(CEO)がエピックゲームズに15億ドル投資することを発表し、時間外取引で買われている。
(Horiko Capital Management LLC)
《ST》
提供:フィスコ