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【材料】三洋化成工業---3Q減収なるも、石油・輸送機産業関連分野の売上高は好調に推移

三洋化 <日足> 「株探」多機能チャートより

三洋化成工業<4471>は5日、2024年3月期第3四半期(23年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比9.0%減の1,221.32億円、営業利益が同35.0%減の42.17億円、経常利益が同22.6%減の68.84億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同52.6%減の29.80億円となった。

生活・健康産業関連分野の売上高は前年同期比20.6%減の353.56億円、営業損失は11.11億円(前年同期は3.05億円の利益)となった。液体洗濯洗剤用界面活性剤及びポリエチレングリコールが国内外ともに市況が低迷し需要が減少したため、売上高は減少した。健康産業関連分野は、高吸水性樹脂が日本及びアジアで販売数量が減少し、売上高は大幅に減少した。

石油・輸送機産業関連分野の売上高は同6.2%増の387.19億円、営業利益は同8.7%減の21.42億円となった。自動車生産回復により、自動車内装表皮材用ウレタンビーズ、潤滑油添加剤、自動車シートなどに使われるポリウレタンフォーム用原料が増加したため、売上高は好調に推移した。

プラスチック・繊維産業関連分野の売上高は同10.8%減の191.76億円、営業利益は同15.6%減の18.95億円となった。永久帯電防止剤が電子部品需要低迷のため低調となり、塗料コーティング用薬剤・添加剤も中国向け需要が減少し売上高は減少した。繊維産業関連分野は、炭素繊維用薬剤が国内外ともに低調に推移し、またタイヤコード糸等の製造時に使用される油剤の需要回復が遅れており、売上高は低調に推移した。

情報・電気電子産業関連分野の売上高は同1.2%減の171.13億円、営業利益は同5.7%減の16.52億円となった。トナー関連材料の需要が減少したものの、原料価格高騰等による価格改定により売上高は増加した。電気電子産業関連分野は、半導体市場の回復により関連材料の売り上げが増加したが、アルミ電解コンデンサ用電解液が低調に推移し売上高は減少した。

環境・住設産業関連分野他の売上高は同18.2%減の117.65億円、営業利益は同42.2%減の5.65億円となった。環境産業関連分野は、高分子凝集剤用のカチオンモノマーの需要が低迷し、売上高は低調に推移した。住設産業関連分野は、家具・断熱材などに用いられるポリウレタンフォーム用原料及び建築シーラント用原料の販売が減少した。

2024年3月期通期については、売上高が前期比8.6%減の1,600.00億円、営業利益が同38.5%減の50.00億円、経常利益が同34.5%減の65.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.0%減の50.00億円とする11月10日に公表した連結業績予想を据え置いている。

《HH》

 提供:フィスコ

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