【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:PCA、SREHD、東光高岳
PCA <日足> 「株探」多機能チャートより
ピー・シー・エー<9629>がストップ高の1511円水準でカイ気配となっている。29日の取引終了後、24年3月期の配当予想について、期末一括17円から62円(前期17円)へ増額修正したことが好感されている。配当方針を連結配当性向100%程度に変更したことが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)連結決算は、売上高109億6200万円(前年同期比15.0%増)、営業利益16億9900万円(同26.8%増)、純利益11億6200万円(同41.0%増)となった。昨年7月から各種PCAソフトや保守契約などの製品・サービスの価格改定を行った効果に加えて、クラウドサービスの利用者の増加などが業績を牽引した。なお、24年3月期通期業績予想は148億5000万円(前期比14.4%増)、営業利益18億2900万円(同41.9%増)、純利益12億3500万円(同40.0%増)の従来見通しを据え置いている。
■SREホールディングス <2980> 3,300円 +502 円 (+17.9%) ストップ高 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
SREホールディングス<2980>は急騰。AIアルゴリズムの開発を手掛けるほか、独自技術を駆使して不動産テック事業を展開する。不動産業界は近年デジタルトランスフォーメーション(DX)による合理化が進展しており、同社の活躍余地が広がっている。そうしたなか、同社が29日取引終了後に発表した24年3月期第3四半期(23年4~12月)決算は、営業利益が前年同期比41.5%増の15億1000万円と大幅な伸びを達成した。特に10~12月期でみると前年同期実績に対し3倍近い高変化率を示しており、これが株価を強く刺激する格好となっている。
■日本電技 <1723> 5,650円 +600 円 (+11.9%) 11:30現在
日本電技<1723>がカイ気配スタートで上値追い加速、ここ売り物薄のなか継続的な投資資金の攻勢が観測され、きょうで9連騰と気を吐いている。ビル空調計装工事の大手だが、首都圏の大規模再開発関連の需要を取り込み売上高、利益ともに急拡大が続いている。29日取引終了後に発表した24年3月期第3四半期(23年4~12月)決算は営業利益が前年同期比86%増の39億2300万円と大幅な伸びを達成、これが株価を一段と強く刺激する格好となっている。連日での上場来高値更新となった。
■LITALICO <7366> 2,081円 +221 円 (+11.9%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
29日に決算を発表。「10-12月期(3Q)最終は51%増益、未定だった今期配当は1.5円増配」が好感された。
LITALICO <7366> [東証P] が1月29日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益は前年同期比2.2倍の26.3億円に急拡大し、通期計画の34.5億円に対する進捗率は76.3%となった。同時に、従来未定としていた期末一括配当は8円(前期は6.5円)実施する方針とした。
⇒⇒LITALICOの詳しい業績推移表を見る
■東光高岳 <6617> 2,410円 +210 円 (+9.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
東光高岳<6617>が大幅高で4連騰。29日取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。今期の売上高予想は1000億円から1060億円(前期比8.4%増)、経常利益は46億円から65億円(同38.2%増)に見通しを引き上げた。経常利益は減益予想から一転、過去最高益の更新を見込んでおり、好感されたようだ。スマートメーターなど計量事業全般と、一部の配電機器の売上高の増加が寄与する。4~12月期の売上高は前年同期比9.4%増の724億8400万円、経常利益は同40.2%増の55億円だった。
■東映アニメーション <4816> 19,090円 +1,320 円 (+7.4%) 11:30現在
東映アニメーション<4816>が3連騰している。29日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を820億円から830億円(前期比5.1%減)へ、営業利益を190億円から205億円(同28.5%減)へ、純利益を135億円から155億円(同25.8%減)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を90円から114円(前期155円)へ引き上げたことが好感されている。前年同期に公開した大型劇場3作品の大ヒットによる波及効果が継続し、国内における配信権販売や商品化権販売、並びに商品販売事業が従来予想を上回り好調に推移していることが要因という。なお、同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高671億1700万円(前年同期比3.2%増)、営業利益177億7200万円(同18.5%減)、純利益145億9300万円(同11.6%減)だった。また、3月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表しており、これも好材料視されている。1株当たりの投資金額を引き下げることで、株式の流動性の向上及び投資家層の拡大を図ることが目的としている。
■住信SBIネット銀行 <7163> 1,674円 +64 円 (+4.0%) 11:30現在
住信SBIネット銀行<7163>が大幅続伸している。29日の取引終了後に発表した24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、経常収益が前年同期比19.9%増の853億1900万円、最終利益が同25.5%増の182億5400万円となった。直近3カ月でも経常収益が約26%増、最終利益が約20%増と好調を維持。トップラインとボトムラインがともに2割増となっており、業況を評価した買いを集めたようだ。住宅ローン実行額が増加するなか、4~12月期は資金利益と役務取引等利益がともに伸長した。
■大倉工業 <4221> 2,732円 +89 円 (+3.4%) 11:30現在
大倉工業<4221>が続伸している。29日の取引終了後、集計中の23年12月期連結業績について、営業利益が従来予想の45億円から49億円(前の期比29.9%増)へ、純利益が35億円から43億円(同13.5%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視されている。合成樹脂事業で原料価格の上昇分について製品価格への転嫁が進んだものの、販売数量が減少したことなどから、売上高は810億円から788億円(同2.0%増)へ下振れた。ただ、新規材料事業で大型液晶パネル向け光学フィルムの受注が増加したことなどにより、利益は計画を上回って着地した。また、利益の上振れに伴い、期末一括配当予想を95円から110円に引き上げた。
■九電工 <1959> 5,385円 +145 円 (+2.8%) 11:30現在
九電工<1959>が3日続伸し、2018年6月以来、5年7カ月ぶりの高値をつけた。29日の取引終了後に発表した24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算は、売上高が前年同期比25.4%増の3150億6700万円、最終利益が同14.9%増の170億5000万円だった。直近3カ月間の10~12月期の最終利益は約85%増と9カ月間の累計を上回る増益率となった。業況を好感した買いが入り、ショートカバーの誘発につながったようだ。4~12月期は豊富な手持ち工事量を背景に九州、首都圏ともに売上高が増加した。保有する非上場株式の一部について、臨時的な配当があったことも利益を押し上げる要因となった。
■ウエルシア <3141> 2,510円 +46.5 円 (+1.9%) 11:30現在
ウエルシアホールディングス<3141>が4日続伸している。同社親会社のイオン<8267>が29日、ツルハホールディングス<3391>の株式を追加取得するため、香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントと独占的に交渉を始めると発表したことを受けて、業界再編の思惑から買われているようだ。
■日本電気硝子 <5214> 3,232円 +47 円 (+1.5%) 11:30現在
日本電気硝子<5214>が続伸し、昨年来高値を更新した。29日の取引終了後、神奈川県藤沢市にある藤沢事業場跡地の売却により、特別利益を計上する見込みだと発表。これが株価の支援材料となったようだ。譲渡益は約152億円で、固定資産売却益として24年12月期の業績予想に織り込む予定。特別利益は24年12月期第1四半期(1~3月)に計上する。
■アース製薬 <4985> 4,455円 +5 円 (+0.1%) 11:30現在
アース製薬<4985>が続伸している。29日の取引終了後、集計中の23年12月期連結業績について、売上高が従来予想の1575億円から1583億円(前の期比3.9%増)へ、営業利益が50億円から63億7000万円(同14.3%減)へ、純利益が30億円から41億円(同22.7%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感されている。虫ケア用品の出荷の上振れや返品の抑制が進んだことに加えて、販売促進費や経費の抑制が進んだことが主な要因としている。
■日本航空電子工業 <6807> 2,530円 -510 円 (-16.8%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
日本航空電子工業<6807>が急落。29日取引終了後に23年4~12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比6.8%減の1713億5000万円、純利益が同19.7%減の107億7700万円となっており、これが嫌気され売られている。注力市場である携帯機器市場と産業機器市場での需要低迷が要因。米国子会社が保有する土地の一部売却による特別利益があったものの大幅減益を余儀なくされた。なお、通期の減収減益見通しに変更はない。あわせて、2579万9906株(自己株式を除く発行済み株数の28.29%)を上限とする自社株TOBを実施すると発表した。親会社のNEC<6701>が応募する予定。これにより航空電子はNECの子会社から持ち分法適用関連会社になる見通し。NECによるTOBを期待していた向きの売りも出ているようだ。
■ツルハホールディングス <3391> 11,695円 -875 円 (-7.0%) 11:30現在 東証プライム 下落率3位
ツルハホールディングス<3391>が急反落した。イオン<8267>が29日の取引終了後、ツルハHDの株式を香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントから取得することで、オアシスとの間で独占的に交渉を始めると発表した。オアシスの保有株取得が、ツルハHDとの資本・業務提携に基づく関係の維持・強化につながると判断した。株式の取得数や価額、方法、時期などの条件についてはオアシスと協議のうえ、検討していく。ツルハHDに関しては、MBO(経営陣による買収)による非上場化を巡る思惑がいったん後退する形となり、売りを促す要因となったようだ。
■三社電機製作所 <6882> 1,678円 +300 円 (+21.8%) ストップ高 11:30現在
三社電機製作所<6882>はストップ高。29日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を25億円から30億円(前期比84.1%増)へ、純利益を17億5000万円から25億円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を30円から40円へ引き上げたことが好感されている。なお、年間配当予想は50円(前期30円)となる予定だ。半導体事業で顧客の在庫調整局面が継続したほか、電源機器事業で一部の案件が来期の売り上げにずれ込むこむことから、売上高は310億円から305億円(同8.6%増)へ下方修正したが、大型のパワーコンディショナー評価用電源をはじめ、顧客からの要望に対応し付加価値製品の提供を進めたことが利益を押し上げるという。同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高236億9700万円(前年同期比19.2%増)、営業利益33億4200万円(同5.4倍)、純利益24億8200万円(同7.0倍)だった。
■船場 <6540> 1,033円 +150 円 (+17.0%) ストップ高 11:30現在
船場<6540>が続急騰しストップ高の1033円に買われている。29日の取引終了後、集計中の23年12月期の連結業績について、売上高が従来予想の240億円から247億円(前の期比8.3%増)へ、営業利益が8億円から12億円(同54.6%増)へ、純利益が7億円から10億円(同2.2倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが流入している。国内外で業務推進中の大型案件が想定よりも順調に進捗したことが要因。また、原価低減への継続した取り組みや、DXによる効率化の推進、経費の圧縮などが粗利率の改善及び収益性の向上に寄与した。
■ピアズ <7066> 792円 +100 円 (+14.5%) ストップ高 11:30現在
ピアズ<7066>がストップ高。人工知能(AI)関連株の物色の裾野が広がっており、特に中小型の値動きの軽い銘柄に短期筋の攻勢が顕著だ。そのなか同社は店舗デジタルトランスフォーメーション(DX)領域で、強みとするAIを活用したオンライン接客サービスを積極展開し存在感を高めている。業績変化率も際立っており、23年9月期はトップラインが前の期比48%の高い伸びを達成し、営業利益段階で同7.5倍化した。24年9月期の営業利益は伸び率こそ鈍化するものの前期比17%増の5億円予想と2ケタ成長を確保する見通し。成長力の高さが浮き彫りとなるなか継続的に配当も行っており、PERにも割高感がなく買い安心感があるようだ。
●ストップ高銘柄
船場 <6540> 1,033円 +150 円 (+17.0%) ストップ高 11:30現在
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース